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ひっついては、突き放す。

僕の傷ができたとき、親は僕を突き放した。
僕はそのおかげでまた傷口が大きくなった。

痛い。またこれかよ。
もう慣れてきたれど、正直こんなことに慣れたくないと
愚痴をこぼしながら、僕は、必死に傷口を塞いだ。

ある時僕に傷ができてからは、
親は僕を突き放すようになった。

それは、子供の僕にとっては、
精神的にかなり痛い事だった。

それだけならまだいいけれども、
そこに塩をかけてくる時もあった。

その時の痛みは想像に難くない。
あのウサギと同じ痛みを味わった僕は、
大黒様を探したけれども、見つからなかったので、
一人で、自然に任せて治すことにした。

が、その途中で、大黒様らしき人物に出会うことができた。

その人と話すのが楽しくて、その人のことが好きで、
いつしかそこが安心できる場所となったときに、
大黒様は僕を突き放した。

僕は、ギャップでまた痛みを感じた。

もう期待しない。
はじめからも、途中からも、
完全に期待しない。

期待するから、痛くなるの。と僕は嫌々そう呟いては、
上を向いて歩いていた。

ホームがあるから、ホームが無くなると寂しくなるのなら、
そもそも、ホームなんて持たなきゃいいのかもしれない。

僕は何を、心のよりどころにしていればいいのか分らない。

私たちはそんなときに、足元をすくられるのかもしれない。

まぁでも、自分だけは自分を信じていよう。
過信することもなく、悲観的に見ることもなく、
現実と事実を見よう。

それだけで充分。

もうブランコから降りて、次の道を歩き始めよう。


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