主戦場はやくざの出てこない「実話誌」
まずは簡単な経歴から。ライターとしては「週プレ」(集英社)から出発して、「エンマ」(文藝春秋)や「FLASH」(光文社)などの写真雑誌、「スコラ」(スコラ社)や「ペントハウス」(ぶんか社)や「宝島」(宝島社)などのエンタメ総合誌、さらには…、ま、ほとんどの出版社で仕事をした過去があります。
けど、そんな中で、ライター生活30年の中でやはり記憶に残っているのは、現在も関わってる『FLASH』以外に『話のチャンネル』(日本文芸社)、そして『実話ナックルズ』の2誌があります。いわゆる、「実話誌」ですね。やくざ(記事)の入っていない…。
個人的にアンダーグラウンドとサブカルの2つのジャンル、分野に興味がありまして。なので、おのずと「事件」や「芸能スキャンダル」や「風俗(性風俗、AV)」が中心の週刊誌(隔週誌)や、これにオカルトや都市伝説みたいなものが加わった月刊誌が主な書く媒体、執筆の主戦場になってきました。前者に相当するのが『話のチャンネル』、後者に相当するのが『実話ナックルズ』です。
ただ、『実話ナックルズ』方は途中からは増刊の『不思議ナックルズ』や後続の『漫画ナックルズ』へと媒体が移り変わりましたけど。やっぱし、オカルトや都市伝説は面白いので。並行して、「AV事件史」みたいなものも書いていましたね。今と違って昔(2000年以前)のAV界は事件が多かったですし。自殺に他殺に失踪にと、事件がらみにニュースが多かったです。闇が深かったのかな?ちなみに、『不思議ナックルズ』は2003年から2008年の16号まで発刊、2009年3月発売号より『怖い噂』に誌名を改め現在まで続いています。
芸能ゴシップに性風俗、そして都市伝説に興味関心が…。
『実話ナックルズ』や『不思議ナックルズ』などが裏社会やオカルト、都市伝説などをテーマにしていたのに対して、『話のチャンネル』は事件や芸能ゴシップ(スキャンダル)、そして性風俗やアダルトビデオなどの記事が中心でした。『話チャン』(略称)の版元の日本文芸社は青年漫画誌の『漫画ゴラク』が有名で今でも残っていますが、当時は『特ダネ最前線』という実話誌も並行して出していました。ちなみに、『話チャン』は1971年(昭和53年)が創刊で2004年(平成16年)の段階で残念ながら休刊となっています。
元祖、原点は戦後間もないカストリ雑誌!?
「実話誌」の元祖、源流は戦後の「カストリ雑誌」との説がありますが、「実話誌」という言葉が使われたのは1950年から60年代と言われています。実はそんな中、日本文芸社も1960年代に『週刊事件実話』なる雑誌を発行しており、これがその後に『話のチャンネル』に改題され隔週で出されたとの情報があります。この辺の「実話誌」の源流は今後紐解いていきたいと考えています。楽しみにしていてください。
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