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苦手なモノ

好きなモノはいくらでも発信できますが、苦手なモノは本当に苦手なので、自分からその話題を出すこともほぼ無いし、わざわざその話を調べたり読みに行くような事もありません。

とにかく僕は

虫が苦手です。

この話をすると決まって「セミは大丈夫ですか?」とか「カマキリは?」とか「カブトムシとったりしませんでしたか?」などと無限に聞かれるのですが、僕に言わせると「虫が嫌いだって言ってんだよ!それ全部虫だろ!カブトムシなんて、そもそも名前にムシって入ってんだろ!」と思います。

ですが僕は優しいので、笑顔で「大小とか、飛ぶ飛ばないとか、見た目とか関係なくて、なんなら蚊が自分の腕に止まってたとしても叩きたくなくて、腕を振って払うぐらいかも」と、日本語が不慣れな僕の友人達に優しく諭すように説いて聞かせたりします。

ちなみに女性の友人と一緒にいたとしても、虫が部屋の中に出たら最初に逃げて「とってください」と言ったりします。
当たり前です、虫が嫌いなんだから。

同じようにもうひとつ…
僕は、食べ物だとネギもどうやっても苦手なのですが、今度はこの話をすると「たまネギは大丈夫ですか?」と、1000回は返されたことがあります。

「だからそれネギですよね?カブトムシと同じで、たまネギも自分でネギって言ってますよね?日本語通じてますか?」と、ここでも胸ぐらをつかんで、顔を1cmぐらいまで寄せてキレ気味に返したい気持ちですが、僕はとても優しいので、また笑顔で「たまねぎ、ながねぎ、めねぎ、全部ねぎですね。ねぎが嫌いです」と、日本語が不自由な僕の友人達にゆっくりわかるまで話して聞かせるようにしています。

このように「僕が嫌いだと言っているカテゴリーの範囲を小さくさせたがる友人達の心理」を非常によく見かけます。

あまりによくあるので、僕はこの心理状態に名前をつけていますので、披露させてください。

「無駄な確認」

みなさんもやってませんか?
嫌いなカテゴリーは、種分けされても全部嫌いです。

で、だいたい「苦手なモノ」「嫌いなモノ」の話をすると、ここまでの一連のくだりのあとに、さらに必ず来るのが次のくだりです。

これが最悪です。

「たぶん虫が好きになるから、今度、夏の山にキャンプに行こう!」
「今まで美味しいネギを食べてないんですよ!本物のネギって甘くて美味しいですよ!ご馳走するからネギの専門店行きましょう!」

これです。
どいつもこいつも僕の友人達はサイコパスかな?と思いますが、10中8.9はこの流れになります。

嫌いだって言ってんだよと。
夏の山にキャンプって、数秒前に「蚊を叩くことすらイヤなんだ」と、具体例まで出しただろうと。

でも、これもまた日本語の理解力が著しく欠如している友人達に、わかりやすい表現で再度言い換えるのですが、するとだいたい「いや、テントの上手い入り方とかあるんですよ!蚊を入れないように身体を入れるんです!キャンプ場は駐車場も広いです」とか、ひとまず一回は得体の知れない反論をして来るんです。

頭がおかしくなっちゃったかな?と思うやり取りです。
ここまで来るともはや事故です事故。
最後に足してきた「電車ではなく車で行く」という情報に関しては、一切求めていない話です。
この期に及んで「やったね乗せてって!」と、明るく言うとでも思っているのかな。

ネギのくだりもそうですね。
「本物のネギってなんだよ、世の中のネギの大半は偽物のネギなのかよ!」って思いますよね。

それでも僕は友人に優しいので「食べたくないから、行かない」と、日本語が伝わりそうもない人には、簡潔な理由と結論だけの文法で構成された「初めての日本語」で示したりします。

それでも「本当に美味いですから!今まで食べてたネギは偽物だってわかりますよ!渋谷にあるんですよ!」と、日本語を勉強しに来ている留学生のみなさんに謝罪しろと叱り飛ばしたいレベルの無理問答になります。
そしてここでも最後は場所に関する聞いてない情報を足される場合が多いです。

「今までのネギは偽物っていう話のほうに興味湧くわ。食品表示法違反で大問題だぞ」と、明日からの青果市場のパニックが心配になります。
渋谷なら、ロイヤルホストで十分です。

このように「僕が頼んでもいないのに、あなたの苦手を克服させてあげますの心理」についても名前をつけていますので、披露させてください。

「親切の押し売り」

ですがみなさんも、こういう流れをやった事ありませんか?

ここまで散々、僕の友達はサイコパスかな?と書いてきましたが、最後に、僕が7〜8年前にレバーが苦手な知り合いとのやり取りを思い出したので、それを書いて終わりにします。

僕「レバー苦手なんですね」
友「そうなんですよ、レバー苦手で」
僕「炒めてもダメですか?美味しいですよ」
友「はい、レバーは苦手です」
僕「それなら刺身で食べると、抜群に美味しいですよ!赤坂に美味しい店あるんですよ!」
友「レバーは苦手です」

日本語が通じないサイコパスかな?

ではまた〜。

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