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1歳馬では過去最高の5億1千万円

今日と明日は、世界のホースマンが注目するセレクトセールが、北海道のノーザンホースパークで開催されています。

当歳(0歳)馬と、1歳馬のセリです。

ご存知ないかたもいると思いますが、このセリは日本の良血馬のすべてが集まるセリというイメージでいて頂ければ、だいたい合っています。

早くて2年後の日本ダービー馬を、このセリで探すわけです。

※もちろんこの他にも日本にはセリがありますし、セリに出ないで牧場から直接馬主さんに売る「庭先取引」も存在しています。
しかし、このセレクトセールは、競馬関係者や熱心なファンにとっては別格の位置付けなのです。

今日の初日は1歳馬のセリでしたが、なんと1歳のセリでは過去最高額となる5億1000万円(税抜)での落札がありました。

シーヴの2019牡です。

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セリではまだ名前が決まっていませんので、母の名前と生まれた年で表記するルールです。

この馬の少し前に、フォエヴァーダーリングの2019牡が、史上最高の4億円で落札されたばかりでしたが、いきなりそれを更新する、初の5億円馬となりました。

父は、どちらもディープインパクトです。
ディープ産駒は、今年の当歳で最後になるので、独特な雰囲気で値段が高沸していましたね。

ちなみに購入者は、シーヴの2019が「ショウナン」の馬主さん。
フォエヴァーダーリングの2019が「ダノン」の馬主さんでした。

ショウナンなんとか、ダノンなんとか、という名前になると思いますが、母の名前を覚えておくと「あの高額馬か!」と、新馬戦のときにすぐわかると思います。

今年はディープ産駒が高くなるかなと思ってはいましたが、これほどまでとは思いませんでした。

明日は当歳セール。

1歳では、今日のシーヴの2019の5億1000万円が過去最高だと書きましたが、当歳ではもっとすごい額が過去最高です。

6億3000万円。
父キングカメハメハ
母トゥザヴィクトリー
2006年の当歳の牝馬です。

生まれたばかりの牝馬に6億円です。
すごいですよね。

この馬、のちのディナシーと名付けられ、競馬関係者とファンの注目を一身に浴びたのですが・・・。
恐らくこのブログを読んで頂いているかたでも「そんな凄い馬なのに、その名前は聞いたことないな?」と、記憶に無いかたも多いと思います。

そうなんです・・・
ディナシーは、デビューすることができなかったのです。

日本で唯一の6億円の馬、デビューできなかったんです。

理由は、当時色々と憶測が広がってはいたのですが、実際は不幸にも厩舎の隣接で「落雷」を受けていました。

パニックと挙動異常になり、怪我もしました。
競走馬としては、走れない馬になってしまったのです。

オーナーは、秋の天皇賞を勝ったスピルバーグや、ペルーサなどを所有していたかたで、恐らくこの馬も藤沢きゅう舎に入るのではと噂されていましたが、かける言葉も見つかりません。
12~3年前の話ですが、思い出しただけで胸が痛いです。

しかし命に別状はなく、スーパー良血の牝馬ですので、競走能力は喪失しましたが、血を残すというサラブレッドのもうひとつの宿命はまっとうして、母としてすでに7頭も仔を残しています。

しかもその内の4頭が牝馬で、トゥザヴィクトリーの牝系は脈々と受け継がれています。

高い馬をセリで買えれば走ることが約束された競馬ゲームとは違います。
6億円の馬でもデビューできないこともあるのです。

2年後、3年後の日本ダービーには、ここから何頭の馬が出走しているのか。
まずは無事のデビューを祈りたいですね。

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その他の馬の結果も知りたい方もいるかもしれないので、かなり細かいですが、今日の初日で9000万円台までで落とされた1歳馬の一覧をつけておきます。

拡大して見てください(笑)

1億円以上の馬が18頭もいますね。
上位6頭はすべてディープ産駒。

明日の当歳セールは、ディナシーを超える価格の馬が出るか。
どんなセリになるか、楽しみです。

セレクトセールは、注目度が大きいので生中継しています。

こちら

興味あるかたは、朝の10時ごろからやってますのでご覧になってみてください。

上場馬名簿などもありますので、これを見ながら「自分ならどれを買う」とやってみるのも面白いかもしれません(笑)

僕なら・・・馬は買わずに馬券買います(笑)
自分の馬なんて持ったら、気が気じゃないです(笑)

ではまた~。

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