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【高校情報1】メディアとコミュニケーション/画像描画/ラスタデータとベクタデータ

◆◆はじめに◆◆

文部科学省:高等学校情報科「情報1」教員研修用教材  
第2章 コミュニケーションと情報デザイン
 学習8 メディアとコミュニケーション、その他ツール

高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修用教材(本編):文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416756.htm

冗長な部分を一部省略していますが、学習8の内容について特に追加・補正なく動画解説しています。

◆◆動画解説◆◆


◆◆文字おこし◆◆

今日はメディアとコミュニケーションの関係について学んでいこう
情報を表現する形式のことをメディアという場合がある。
メディアは様々な表現を通じて,情報の伝達や記録のために使われていて,媒体としての役割を担っている。
情報は様々な形式で表現することができ,その形式に応じて受け手が得られる情報は変化する。
また,利用者の働きかけによって,提示される内容が変化するメディアをインタラクティブつまり双方向なメディアという。

一般的に「メディア」というと,表現形式としてのメディアと,物理メディアを一体として捉えて,小数の発信者が多数の受信者に対して情報発信を行う新聞や出版物,テレビやラジオなどのマスメディアを指すことが多い。

最近ではテレビや出版物だけでなく,インターネットを活用したネットワークメディアなどによる情報発信も行えるようになった。
インターネットによって広まった新しいメディアの利用によるトラブルは急増し,それ
らに巻き込まれないためにも,メディアで流通した情報を客観的に評価したり,メディアを活用して効果的に情報を扱ったりすることが重要となっている。


 コミュニケーションとメディアは時代に応じて日々変化してきた。
旧石器時代の人類は,壁画などを用いて情報を伝えることもあったと考えられる。
その後,楔形文字やヒエログリフなどの文字が生まれ,紙の普及によって筆記のコミュニケーションが盛んになった。
さらに15 世紀には,グーテンベルクによって活版印刷術が発明され
たことにより,情報の複製が大量にできるようになったことで,同じ情報を同時に複数人に伝えることが容易になった。
その後,産業革命が起きたことをきっかけに,不特定多数への情報伝達の需要が高まり,マスメディアが誕生した。
20 世紀後半には,情報機器が登場し,様々なデータが大量に通信できるようになるとともに,双方向でのコミュニケーションが可能となった。
今後もコミュニケーションとメディアの形態はさらに変化していくことが予想される。

――
情報を発信する側の視点では,送り手が伝えたいメッセージをコンテンツに変換することはゴールではなく,受け手がコンテンツを受け取り「伝わったこと」「解釈したこと」を基準に考えていく必要がある。
今の時代は,万人に届けることよりも対象者を絞った上でコンテンツに変換した結果の仮説検証を行うことが重要となる。
また,これまでは送り手の立場自体が問われることは少なかったけど,最近になって双方向コミュニケーションが浸透する中で,「立場」や「(操作された意図的な)わかりやすさ」が情報の内容に大きな影響を与えていることがわかり,送り手が伝えようとしてる内容が「真実」であるという前提が機能しなくなってきた。
情報の信頼性を考える上で発信元の伝えようとしている目的にかかる比重は増しつつある。だから,情報を発信する場合には,「どんな立場の人によって」「なぜ」その情報が伝えられているのかは,明らかにすることが重要になる。

2000年ごろの情報デザイン1.0では、未開拓なIT草創期(そうそうき)のなかで大きな期待があり、適切な方法をとれば情報はだれにでも効率的に伝わるはずだと信じらていた。

2010年ごろの情報デザイン2.0では、誰にでも という前提がなくなり。
人々の文脈はかなり異なる。必要とする人を考慮したうえで、届いているかを仮設検証していこうということになった。

そしてこれからの情報デザイン3.0は1次情報を作り出すことを自分で身をもって経験する必要があり、情報洪水の中で真偽を見抜いて切り抜ける知性と倫理性の必要性が言われている。

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今度は画像処理の概要について学んでいこう
前に、デジタル化の勉強をしたときに、画像にはベクタデータとラスタデータがあることを説明したよね。
出版や広告,Web 用のパーツ製作などで使われる画像処理ソフトにも,ベクタ系とラスタ系が存在する。
 ベクタ系画像処理ソフトでは,円や長方形などの図形はオブジェクトというひとつの塊として描画される。
オブジェクトは,数式で表現されているため,拡大・変形しても画質は劣化しない。また,オブジェクト毎に選択して重ねたり移動したりできる。
ベクタ系の代表的なソフトにアドビ社のillustratorがある。

ラスタ系画像処理ソフトでは,画像を小さな点(ピクセル)で描画する。
そのため,拡大や変形すると画像が粗くなる場合がある。
また,ベクタ系と異なり画像内にある一部の円や長方形だけを移動したり,削除すること
はできない。
デジタルカメラで撮影した画像は,ラスタ系画像処理ソフトで作成した画像と同じようにピクセルが集まってできている。
ラスタ系で代表的なソフトにアドビ社のPhotoShopがある。

画像編集する際のレイヤーの基本概念について説明するね。
レイヤーは,こんなイメージで,透明なフィルムを重ねてひとつの画像となる。
PhotoShopで確認していこう。
一番下のレイヤーには、背景画像
その上にはリンゴの画像、その上に文字の画像を重ねていくね。

実際の画像は1つに見えるけど、
こんな感じで、レイヤーごとに表示非表示を切り替えたり、編集出来たりロックできたりするから画像編集がやりやすくなるんだ。

色んなツールを使って、相手に分かりやすく情報を伝えるように心がけよう。

◆◆総目次ページ◆◆

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