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エッセイ集

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現在や過去にある想いを言葉にしました。
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#作るを楽しもう

テレビは何で映るの?~世界は解らないことだらけ

人の脳は常に入ってくる膨大な情報を整理して、必要な情報と不必要な情報を振り分けているそうだが、その視点で周りを見ると圧倒的に知らないこと(自分にとっての不必要な情報、興味がない情報)が多いことに気が付いた。 コードもないのに電話で他人と話せるのは何故なのか? 電波がその辺を行きかっているから? その電波とは何だろう? そもそもコードがあっても何故、目の前に居ない人の声がコードから伝わってくるのだろうか? これは電話とかスマホ、アンテナや電波関連のお仕事をされている方には『

思えば遠くへ来たもんだ

たまに帰って、実家を掃除していると思わぬ物を見つけて感傷に浸ったり、記憶がかなり鮮明に蘇ることがある。写真なんかは言わずもがなですが、それが一枚のビニールシートだったり、押入れの茶箱から出てきた父親のジャンバーや、天袋を開けた時に出てきた麦わら帽子なんかに隠れている。 「あっ、これ子供の頃に海で使っていたシートだ!」 「これって確か、親父がよく被っていた麦わら帽子だよな」 という具合に。まぁ実家はゴミ屋敷と化しているから、何十年も前の物がゴミと一緒にゴロゴロしているので

なぜ大人になると虫が触れなくなるのだろうか?

 右手に虫取りアミを持ち 、首から斜めに緑色の虫かごをかける。白い色のランニングに青色の半ズボン、そのポケットには石ころがいくつも入っている。そして頭に麦わら帽子をかぶる。これで完璧。  あの頃の街には、原っぱや池がたくさんあった。バッタやイナゴ、アゲハ蝶にシオカラトンボ。季節によって虫の種類も変わる。池にはドジョウやザリガニ。メダカやタナゴなどを見ることが出来た。虫を取ったり魚を取ったり。今では考えられないが、あの頃の僕は素手で虫に触ることが出来たのだ。蜘蛛やダンゴムシだ

時間の流れを考えてみる

◆楽しい時は時間が早く流れる?「時間は誰にも平等に流れる」というが、何かに集中していて時間が早く過ぎていくように感じることがある。例えば、ハラハラ、ドキドキする展開のミステリー小説を読んでいて、読み終えて時計を見ると「もう、こんな時間!」なんてことを経験された方は多いのではないでしょうか? その人の傍に居ると胸の奥が熱くなり「この人と出逢うために生まれてきた」なんて想う相手と過ごす時間も、あっという間に過ぎていくものだし。 ◆つまらない時は時間が遅く流れる?一方、朝から延々

「お蕎麦屋さんに入り『蕎麦とカツ丼のセット』を頼む♪」の巻!

 ここ最近、スマホアプリの「My図鑑」という物にはまって「映画の図鑑」「唐揚げの図鑑」「ラーメンの図鑑」を作っている。映画を片っ端から観ては個人的に採点をする。ラーメン屋さんに行ったり、ファミレスなんかを利用すれば、提供された食べ物の写真を撮り採点をして図鑑を作る。そんなこんなでラーメン屋さんや唐揚げ屋さんを利用する機会が多い。まぁ、それはそれで楽しいのだけれども、ふと無性に和食が食べたくなった。  てんぷら、お寿司、うなぎにお蕎麦。  お寿司はときどき回転寿司に行くこと

お金を使うと減ってしまう。でも、使わないとお腹が減る

 親の教育のせいだろうか、お金の貸し借り、クレジットカードにリボだの何だのとは無縁で生きてきた。結婚してからは浪費することも無くなったが、それ以前は競馬やらパチンコにスロットといったギャンブルには沢山のお金を使ってしまった。それでも借金だけはしなかった。  三年ほど前、初めてクレジットカードを作ってみた。簡単な話「今なら、な、な、なんとポイントが8000ポイント」という言葉に釣られたのだ。それでもなんとなくクレジットカードには怖いイメージがあったのでカードを使うことはなかっ

時は平等に訪れる。

 突然ですが、なぞなぞです。 「朝は4本。昼は2本、夜は3本の足を持つ生き物は、なんでしょう?」  このなぞなぞは、聞いたことがある人も多いかと思います。  これはギリシャ神話に出てくる、怪物スフィンクスが出す謎かけです。スフィンクスから出された謎に答えられない者は、スフィンクスに食べられてしまいます。答えたのはオイディプス王。その答えとは「人間」でした。産まれたときは4つ足で歩き、成長していくと2本足で歩く。さらに年齢を重ねると杖をつき3本足で歩く。オイディプス王に答

ゲームを操るのではなく、実際にはゲームに操られていたのである!の巻

 ♪トゥン、トゥ、トゥ、トゥー、トゥー♪  これはゲーム『ドンキーコング』の音楽だ。1983年、任天堂がファミリーコンピュータを発売、爆発的なヒットを記録した。その看板ソフトが当時ゲームセンターで人気のあった『ドンキーコング』だった。  あの頃、ファミコンは日本の子供全員が欲しかったんじゃないのかな? どこの玩具店も売り切れで、まず手に入らなかった。セガさんには悪いが、ファミコンが買えずに妥協して親にセガのゲーム機『SG-1000』を買ってもらった。セガのゲームは少しマニ

心の中に置いておく物

 先日、押し入れを整理していたら子供の習字の道具が出てきた。 「そういえば、もう何十年も習字なんて書いてないな」  子供の頃は習字教室にも通ったこともあったのに。小学校低学年の時だったと思う、初めての習い事。先に兄が通っていたのでそこに後から入った。普通の家の畳の部屋で、おじいちゃんの先生に教わった記憶がある。五級くらいですぐに辞めてしまったのだが。なんとなく家の感じは今も覚えている。  全く関係ないのだが、小学校や中学校の習字の時間では、机が汚れないように家から新聞紙

大切なことは客観的に考えるということ

 大人になってから泣いた事は何度あったのだろうか?   号泣。いま思えば懐かしくもあるが、失恋をして女友達に話を聞いてもらい、その彼女の前で涙が止まらなかったことがある。あの時の涙は透明で清らかだった。  この人の為に生まれてきた。初めてそう思った人だった。それまでは自分勝手な恋だったと思う。  失って暫くは前に進めなかった。それでもまわりに居てくれた人が支えてくれた。    たくさん映画も観たし、たくさん本も読んだ。悲しい物語に涙し、わくわくする冒険話に心を踊らせた。ハラ

特殊詐欺には気をつけろ!〜善意と悪意〜

 仕事中に時間をチェックしようかと思いスマホをひらくと、そこには隣町の警察署からの着信と留守電が入っていた。しかも10分ほど前のこと。 「なんだ……?」  隣町といえば実家がある街だが、不安な思いを抱えたまま留守電を再生してみた。 「……警察生活安全課の……ですが、……さんのお父さん、……さんのことでお電話を致しました。お手数ですが、このメッセージをお聞きになられましたら折り返しお電話を下さい」  予期せず警察官の口から父親の名前が出てきて激しく動揺した。すぐさま電話

父親の全力疾走

 夕暮れの街、駅のロータリーから、帰宅する乗客を大勢乗せた一台のバスがゆっくりとドアを閉めると、次の停留所を目指して発車した。車内に目を移すと、泣きそうな顔でバスの窓から外を見る少年、その窓の外には彼の父親が慌てて走っていた。……全力疾走、陸上の選手でもない限り、なかなか大人の全力疾走は見られない。  五分ほど時間を戻そう。バスの車内、左側の前方の二人掛けのシートに父親と小学生低学年の男の子が坐っている。バスは乗降口を開け出発の時刻を待っていた。 「ちょっと叔母さんちに電

お盆の海には近寄るな!の巻

 深夜の港の防波堤、右足を一歩前に進めたときにバランスを崩し、そのまま深い暗闇へと吸い込まれていった。すぐに水面からドバァンと音が上がる。 「九死に一生を得る」  何十年と生きていると、何度か危険な状況に陥ることがあるものだ。  あれは二十歳前後のこと、友人と二人で夜釣りに出かけ、千葉県の外房までやってきた。釣りが出来そうな場所を探し、車を停めては歩いて様子を見る。ようやく良さそうな港の防波堤を見つけ、そこで釣りをすることにした。車から荷物を下ろすと、コの字になった防波

映画と館名入りのパンフレット!

 ここ最近、松竹の映画をチャンネル登録して「男はつらいよ」のシリーズをずっと観ている。半年ほど前にも全シリーズを観たのだが、また一作目から順番に五十作まで観るつもり。  両親が映画好きだったせいか、幼い頃からたくさんの映画を観てきた。映画館で一番最初に観た映画は何だったのだろう? 「ドラえもん のび太の恐竜」とか「スニーカーブルース」だったかな。洋画は「ブッシュマン」か「レイダース 失われたアーク」かな? 「スターウォーズ ジェダイの復讐」は兄貴と観た記憶がある。まさかダー