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エッセイ集

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現在や過去にある想いを言葉にしました。
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#手術

待合室とピンクの薬

先週、早朝にスマートフォンを開くと兄からの着信履歴があった。嫌な予感がした。滅多に兄から電話をかけてくることはない。以前、電話がかかってきたときは親父が死んだときと、母親が行方不明になったときだ。 着信履歴の他に留守電とメールも入っていたので、とりあえずメールを開いてみる。 ただ一行「お母さんが転んで顔を切った」とあった。直ぐに兄に電話をすると、どうやら兄が買い物へ行っている隙に母が家から出ていってしまい、その時に転んで瞼の上を切ったとのこと。かなり切れていて、血が出ていた