ヤマハ吹奏楽団 第58回定期演奏会

日時:2024年6月29日(土) アクトシティ浜松 大ホール
会場:13:00
開演:14:00
終演:16:05

演奏:ヤマハ吹奏楽団
指揮:佐々木新平
クラリネット:ティモシー・カーター

【曲目】
・華麗なる舞曲(C.T.スミス)

・トリティコ・エクレティコ(J.de.メイ)※アジア初演

—休憩20分—

・宇宙の音楽(P.スパーク)

・ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲(Z.コダーイ/森田一浩)

~アンコール~

・歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より(P.マスカーニ/???)
 間奏曲

・ルーマニア民俗舞曲より(B.バルトーク/田中賢)
 第5曲「ルーマニア風ポルカ舞曲」
 第6曲「急速な踊り」

2013年より、毎年足を運んでいるヤマハ吹奏楽団の定期演奏会。今回のプログラミングは邦人作品は一作品はゼロ。私が足を運ぶようになって初の出来事でした。
ヤマハ吹奏楽団と言ったら、委嘱作品の印象が強く、過去の定期演奏会でも委嘱作品の再演等されていましたが、今回はなし。御楽団の親交が深い作曲家の長生淳さんが生誕60年ということで、長生さんの作品が再演されないかなぁと密かに期待しておりました。

まずは、華麗なる舞曲で華やかに幕開けです。本作品を幕開けに選曲されるとは・・流石、ヤマハ吹奏楽団といったところでしょうか。
コンクールにありがちな、インテンポより早い設定でまくし立てるような演奏ではなく、心地よいテンポで丁寧に仕上げられていました。各、ソロを担当された方、見事でした。特にピッコロトランペットの柔らかい音色には心奪われましたね。今回の演奏は、チェロを2本入れて演奏されておりました。感覚ですが、チェロが入ると中低音が丸みを帯びて良い響きがするなと感じた次第です。

続いて、アジア初演となるデ・メイのクラリネット協奏曲。デ・メイといったら指輪物語が有名ですが、協奏曲を数多く書かれているのを本作品を調べている時に初めて知りました。
切れ目のない3楽章形式の作品で、3楽章はクレズマーのスタイルで書かれているのが印象に残ります。アコーディオンも編成に入っており、アコーディオン奏者の杉山卓さんと独奏のティモシー・カーターさんのやり取りが楽しかったですね。変化に富んだ作品でした。

休憩を挟み、宇宙の音楽とくじゃく。くじゃくの吹奏楽編曲を全曲鑑賞するのは初。アマチュアとは思わない、高い技術力と表現で作品の真価を出し切った演奏でした。

アンコールは2作品。ルーマニア民俗舞曲を何故アンコールで選んだのか、鑑賞している時に疑問を感じましたが、ロビーに貼ってある編曲者の名前を見て納得。田中賢さんの版があることは恥ずかしながら存じ上げませんでした。

本公演をもちまして、常任指揮者である佐々木新平さんが任期満了となりました。約3年半、コロナ禍という大変な時期から現在まで勤めて下さいました。佐々木新平さんの指揮で初めて鑑賞したのは2021年の御楽団の第55回定期演奏会でした。酒井格さんの「さよなら、カッチーニ(世界初演)」と「トランペット協奏曲」は今でも印象に残っております。御楽団とも息がピッタリで今後が楽しみだなぁと感じておりました。今後は名誉指揮者として関わっていかれるそうです。

さて、今後のヤマハ吹奏楽団の活動予定は以下の通り。

・7/14(日):第65回静岡県吹奏楽コンクール
 会場:清水文化会館マリナート 大ホール
・7/19~30:第95回都市対抗野球本戦
 会場:東京ドーム
・10/29~11/17:第49回社会人野球日本選手権大会
 会場:京セラドーム大阪
・12/21(土):ポップスコンサート2024
 会場:アクトシティ浜松 大ホール

今年もポップスコンサートを開催されるので、可能な限り足を運びたいです。

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