名古屋フィルハーモニー交響楽団 第91回市民会館名曲シリーズ<和欧混交Ⅰ/尾高尚忠とブルックナー>

日時:2024年5月25日(土) Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール
会場:15:15
開演:16:00
終演:18:00

演奏:名古屋フィルハーモニー交響楽団
指揮:マティアス・バーメルト
フルート:ワルター・アウアー
プログラムノート:奥田佳道

【ロビーコンサート】
Vn:小泉悠
Vn:瀬木理央
Vla:小泉理子
Vla:石橋直子
Vc:アイリス・レゲヴ

・弦楽五重奏曲より第1楽章「Gemäßigt」(A.ブルックナー)

【曲目】

・フルート協奏曲Op.30b(尾高尚忠)
 第1楽章「Allegro con spirito」
 第2楽章「Lento」
 第3楽章「Molto vivace」

~ソリストアンコール~

・シランクス(C.ドビュッシー)

—休憩20分—

・交響曲第7番【ノヴァーク版】(A.ブルックナー)
 第1楽章「Allegro Moderato」
 第2楽章「Adagio. Sehr Feierlich Und Sehr Langsam」
 第3楽章「Scherzo: Sehr Schnell, Trio. Etwas Langsam」
 第4楽章「Finale: Bewegt, Doch Nicht Schnell」

2024年度の市民会館名曲シリーズの幕開けの公演に足を運びました。今シーズンは「和欧混交」がテーマ。邦人作品が1作品はプログラミングされています。
指揮者のマティアス・バーメルトは、作曲をブーレーズとシュトックハウゼンに師事されており、自作品も録音されているようですね。現代曲なのか分かりかねますが、興味あります。指揮者としては、ジョージ・セルに弟子入りした後、ストコフスキーの助手となったそうです。

ロビーコンサートはブルックナーの弦楽五重奏曲を。いい加減、ブルックナーの室内楽作品も探究しないとなぁ・・と感じておりますが、相も変わらず何もかもとっ散らかった状態の私です(笑)
本作品を鑑賞して感じたのは、室内楽作品でもブルックナー節が垣間見えますね。

さて、幕開けは尾高尚忠のフルート協奏曲。本作品は、フルート、ホルン2、ハープ、弦楽という編成をオーケストラパートを拡大した改訂版での演奏となります。改訂版は最終ページのオーケストレーションを完成を前に作曲者が他界されてしまい、弟子である林光が完成されました。当時の年齢は19歳・・凄いですね。

独奏を務めた、ワルター・アウアーの音色が万華鏡のように変化し、圧倒的な世界を創り上げて下さいました。管弦楽とも絶妙なまでに溶け込んでおり、素晴らしかったです。
アンコールは、ドビュッシーのシランクス。恥ずかしながら、本作を初めて拝聴しました。いやぁ、いいですね。

メインのブルックナーの7番。もちろん、ワーグナーチューバも入っています。拝聴し終えた時に心に残ったのは、ブルックナーの交響曲ってこんなにも柔らかくて温もりのある音楽なのかと感じました。バーメルトの魔術ですね。2楽章のワーグナーチューバを含んだ、金管の響きに恍惚となりました。3楽章は固いイメージがありましたが、前記の通り柔らかいトランペットの響きが何とも心地よい。生演奏を拝聴して、色々と発見を得られたのも嬉しかったです。

3月の井上道義と名フィルラストコンサートで5番を拝聴し、7番も生演奏で拝聴出来たのは嬉しい限り。ブルックナーは好みがはっきりする作曲家ですが、私は好きな作曲家の一人。これからも追いかけられる範囲で探求していきたい。

~蛇足~
夜勤明け&体調不良もあり、最後まで集中して拝聴できるのか不安でしたが、何とか乗り切れた。ただ、帰宅してシャワーも浴びず爆睡という結果になる(笑)

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