STEVE REICH PROJECT

日時:2024年9月14日(土) 愛知県芸術劇場 小ホール
会場:13:00
開演:13:30
終演:15:52(ドラミング演奏終了)

打楽器:加藤訓子
作曲:スティーブ・ライヒ

<ドラミング演奏者>
「打楽器」
・篠崎陽子、濱中陽香、戸崎可梨、古屋千尋、細野幸一、青柳はる夏
 悪原至、三神絵里子、岩間美奈、敦賀朝香、富田真以子
 藤本亮平、松野弥咲
「ボーカル」
・丸山里佳
「ピッコロ」
・菊池奏絵

【曲目】
・フォーオルガンズ

・ナゴヤマリンバ

・ピアノフェイズ【ビブラフォン版】

・ニューヨークカウンターポイント【マリンバ版】

—休憩20分—

~休憩中ロビーコンサート~
・木片のための音楽

・ドラミング

先月に引き続き、加藤訓子さんの公演に足を運びました。前回はオール・クセナキスプログラムで、今回はオール・ライヒプログラム。いやはや、凄いですね。
クセナキスとライヒは、綿密に構築された音楽を創っている(どんな作曲家でもそうだと思いますが)と感じていますが、クセナキスは”間”を、ライヒは”ずれ”を感じさせる作風というのが私の印象です。

開演前に、ライヒご本人からビデオレターがありました。ライヒが初来日したのは1991年、その頃より私は若くないということで今回の来日は出来ませんでしたが、加藤訓子という素晴らしいアーティストが私の作品を演奏して下さることを喜んでお話されていたのが印象的でした。
1936年生まれのライヒは今年88歳! 映像で見る限り、とても若く見られ、流暢にお話されている姿は、自分も年を重ねてもこうなりたいなぁと思いました(笑)

さて、フォーオルガンズで幕開けです。録音した電子オルガン4台と加藤訓子さんのマラカスでの演奏です。15分ほどの作品ですが、マラカスは一定のリズム・テンポ・音量で休むことなく演奏されます。一切の乱れなく、演奏し続ける加藤訓子さんの演奏に感服致しました。

続いて、鍵盤打楽器の作品を3作品。2名で演奏されるところを、録音された演奏と加藤訓子さんの生演奏で披露して下さいました。ライヒやクセナキスの作品を多重録音されCDリリーズする彼女しか出来ない演奏ですね。この方の空間と時間を掌握する能力は尋常ではないです。

演奏終了後、加藤訓子さんのトーク。休憩中にロビーで何かあると思いますので、よろしければ・・ということで、ロビーで待機していたところ、木片のための音楽が演奏されました。休憩中もライヒの作品を鑑賞出来て、嬉しい限りです。

さて、メインのドラミングを全曲演奏です。4つのパートから構成される作品ですね。
Ⅰ:ボンゴ5台
Ⅱ:マリンバ、シロフォン、ボイス
Ⅲ:グロッケンシュピール3台、ピッコロ
Ⅳ:全部
ざっくり書くとこんな感じですかね(大雑把すぎる
Ⅰは演奏者が2名→3名→2名・・と入れ替わりしていきますが、加藤訓子さんは最初から最後まで演奏。最後は4名で縦横無尽に演奏されていました。まさしく圧巻の演奏!徐々に音量を落とし、Ⅱに入ります。ボイスは加藤訓子さんも参加。人工物が一切ない自然の中にいるような感覚になります。続いてⅢ。グロッケンシュピールであのような響きを創り出せるのか!と驚き。耳が痛いと感じる方もいらっしゃったかと思いますが、その響きがとても心地よかったです。
最後にⅣ。Ⅰ~Ⅲで演奏された方が徐々に加わり全奏で幕を閉じました。

最初から最後までドーパミンが止まらない公演でした。このような素晴らしい公演を2ヶ月連続で鑑賞出来たのは加藤訓子さんの演奏とプロデュースあってこそ。感謝の念に堪えません。お腹一杯の公演でした。

~蛇足~
終演をドラミング演奏終了時点で書いたのは、16時から同劇場のコンサートホールで名古屋フィルハーモニー交響楽団の第526回定期演奏会があり、1分ほど余韻に浸って、小ホールを失礼し、猛ダッシュでコンサートホールに向かい名フィルの公演を鑑賞してきました。
2公演ハシゴするのは私ぐらいだろうと思っていましたが、あと2名ほどいらっしゃいました(笑)

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