須川展也デビュー40周年記念コンサート
日時:2024年3月31日(日)アクトシティ浜松大ホール
会場:14:15
開演:15:00
終演:17:36
・サクソフォン:須川展也
【曲目】
【須川展也&小柳美奈子】
・踊り明かそう~マイ・フェア・レディより~(F.ロウ/石川亮太)
・ツヴァイザムカイトⅠ(伊藤康英)
【トルヴェール・クヮルテット】
・G線上のアリア(J.S.バッハ)
・彗星~トルヴェールの惑星より~(長生淳)
・ストライク・アップ・ザ・シュトラウス(J.シュトラウスⅠ,Ⅱ世/石川亮太)
~アンコール~
・見上げてごらん夜の星を(いずみたく/石川亮太)
【須川展也&ヤマハ吹奏楽団】
・「アラジン」シンフォニック・メドレー(A.メンケン/三浦秀秋)
・シーガル(真島俊夫)
・シナモン・コンチェルト(M.エレビー)
【トルヴェール・クヮルテット&ヤマハ吹奏楽団】
・日本民謡による狂詩曲【トルヴェール改定版(?)】(石川亮太)
~アンコール:須川展也&ヤマハ吹奏楽団~
・追憶のテーマ(M.ハムリッシュ/浦田健次郎)
~アンコール:トルヴェール・クヮルテット&ヤマハ吹奏楽団~
・宝島(和泉宏隆/真島俊夫)
2023年度の最後の公演は、須川展也さんデビュー40周年記念に足を運びました。かれこれ、アクトシティ浜松には50回近く足を運んでいますが、会場前にここまでの長蛇の列ができたのは初めてです。
須川展也さんの親交が深い演奏者との共演で、ヴァリエーションに富んだ公演でした。まずは、踊り明かそうで華々しい幕開けです。
次に須川さんの高校・大学の先輩になる伊東康英さんの作品。芸大時代に委嘱された作品で42年前の作品になります。作品名はニーチェの造語になるそうです。堅苦しくない「現代音楽」という印象でしょうか。もう一度拝聴してみたいと感じた作品・・ですが、音源はないですね。
続いて、トルヴェール・クヮルテットの演奏。トルヴェールと言ったら・・やはり長生淳さんですね。彗星を再演して下さいました。煌びやかな演奏でした。個人的に印象に残ったのは、ストライク・アップ・ザ・シュトラウス。シュトラウスの作品は誰しも一度は耳にしたことがあるはず。展開が面白かったです。
続いて、ヤマハ吹奏楽団との共演。アラジンメドレーは豪華なアレンジでした。エレビーの作品は須川展也さんの委嘱作品で「アカデミックでもあり、ポップスの楽しい要素も兼ね備えた、スキルを要する曲」という依頼内容で書かれた作品。個人的にはアカデミックな要素はあまりなかったかなと。本作と真島俊夫さんのシーガルは須川展也さんの吹き振りで演奏されました。エレビーの作品は吹き振りで合わせるのは困難ではないかと感じたが、見事にまとめ上げて下さいました。素晴らしかったです。3楽章は熱狂的でした。
最後にトルヴェール・クヮルテットとヤマハ吹奏楽団の共演。原典版はアルトサックスとピアノの編成となりますが、吹奏楽版とオーケストラ版の異稿版が出来上がり、2021年3月24日にYAMAGATA DREAM WIND ORCHESTRA CONCERT 2021で本公演で演奏された版が初演されました。
詳しくはこちら。
津軽じょんがら節、竹田の子守唄、黒田節、ソーラン節など、日本民謡が盛り込まれていますが、響きは西洋音楽の要素が強いです。ふとした瞬間に聞こえる懐かしい日本民謡に心を奪われました。
アンコールに、トルヴェールとヤマハ吹奏楽団で宝島という超豪華な演奏。演奏終了後、会場が沸きました。本公演のアンコールにピッタリですね。
公演に足を運ぶ前は、吉松隆先生のファジーバードを演奏して頂きたかったなぁ~と思っていましたが、康英さんの作品が拝聴出来たのは大きな収穫でした。初演されて42年経過されていますが、そろそろ音源化されると嬉しいですね。