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家二郎問題

問題一覧

どうも、こんにちわ、ぼくを取り巻く数多の問題について、よりよい未来のために研究します。今回のテーマはらーめん二郎の自作版、家二郎。

コロナと備蓄について

まず、家二郎に至った理由からです。長いんで面倒な人はお先にどうぞ。

昨今の外出自粛、はいいんですけれど、そうは言っても気晴らしというか、体に悪いもの食べたくなりますよね。なりますよね。そしてa.k.a体に悪い食べ物はらーめん二郎とかだと思うのです。ただ、行きたくない。こんな時期にあんなに密集するようなところで行列作ってるという時点で、来ている人たちは既に命知らずというか、近寄りがたい感じ。危うきには近寄りたくない。美女ならまだしも、見ず知らずのおじさんたちからはうつされたくない。なにより行列が嫌い。

そんな中、世間を眺めていると、もしかしたらなのですが、食糧危機も起きるかも、しれない。穀物はまぁ大丈夫なのでしょうが、畜肉の類が危険そう。でも消費も減ってるから大丈夫なのかな、と逡巡しながら備蓄食糧を積み上げる日々を過ごしておりました。

米30kgとか、パスタ10kgとか、缶詰50個とか、レトルトカレー50食とか、書斎が食糧貯蔵庫になっていきます。で、だんだん追いつかなくなってくるので、備蓄用に冷凍庫買ってみたりと、結構迷走してます。

特にパスタとうどんが気になる。食べる量なんてたかが知れてるのに蓄えたくなる。そんなぼくは、パスタはDE CECCOという銘柄を好んで食べます。

うどんは日清のどん兵衛の冷凍のやつ。

で、こんなご時世なので、パスタは品薄、うどんはあるんだけど、冷凍庫のスペースイーターなので、なかなか悩ましいのですよね。専用冷凍庫買ったからいいんだけども。

ちびちび貯めるわけですよ。キリギリスみたいな人生ですが、持って生まれた性質は多分アリなので。でも、こうした準備って、すればするほど新たな不安が湧いてくるわけじゃないですか。新たな不安を解消するために準備するのか?禅問答のようだ。

備蓄のバリエーションを増やしつつ、一定のスパンで備蓄品を入れ替えていくのですが、それとは別軸で、もっと変わったもの食べたいな、と。特にパスタ。なんとかならんもんかね、と考えた結果、自家製麺することにしました。フィリップスのヌードルメーカーを緊急導入。

うどんはいまいちでした。どん兵衛の圧勝。パスタは生の方が場合によっては旨いと思う。ソースがメインになるような一皿だと、乾麺は絡みがいまいちなんですよね。

で、やってみました。青の洞窟か何かのソースで食べた自家製リングイネ。食べた瞬間気づきました、「これは二郎で一番活きる麺だ」と。なのでやっていきます、家二郎を。

きみとぼくと二郎と

20年くらい前ですかね、池袋で初めてらーめん二郎を食べました。二郎は慶應大の人の食べ物だと思ってたので、食が細い人が喜んで食べるんだろうなぁ、という偏見に満たされていて、実は軽く見てました、当初。

あと、当時は池袋周辺に住んでいて、三田は山手線で行くと池袋から一番遠いので、気分的にも地理的にも縁遠い感じでした。が近くにできたので興味本位で行ってみました。

軽い気持ちでチャレンジしたら見事惨敗。半分くらいしか食べることができず、加えて具合悪くなって半日ほど寝てました。翌日リベンジし、なんとかドローに持ち込んだ気もしますが二郎とぼくとの泥仕合の歴史はここから始まりました。

当時の友人、二郎を評して「あそこは戦場だ、女子供のいくところじゃない」と言い放ってました。確かに刻みニンニクが流れ弾の雨のように降り注いだり、アブラでコーティングされすぎてT2000みたく変形できるようになるかも、と思ったりしますもの。でもたまに小学校低学年の女子がぺろりと食べたりするのを見ると、デジタルネイティブってすごいな、と関心します。

以後、三田本店、小滝橋、歌舞伎町、目黒と足を運びました。しばらくそういう食べ物から距離を置いてましたが、ある時期、暇になり、相模大野、府中、仙川、環七新代田、荻窪、環七一之江、京急川崎、荻窪、上野毛、品川、この辺は全て公共交通機関で踏破、したような気がするけど、車でいったとこもあるね、きっと。

神田神保町、仙台、札幌、野猿街道は飛行機乗ったりいろいろアレして踏破。目黒では店の前に車置いてたら駐禁取られたりして、16,600円くらいのラーメンになったりと、二郎のことについては酸いも甘いも嚙み分けつつ暮らしてきました。ていうか、緑色きたら教えてくれよ、行列チームのみなさんよ、けちくせえ奴らだぜ。そんなにラーメン好きならラーメンになっちまえよ!!

そして、みなさん勘違いしているというか、二郎に正常性バイアスかかりすぎてると思うのですよね。「二郎が入っていた店はアブラで下水道菅がダメになってる」だの、「毎日食べると二年で死ぬ」だの、そんなの都市伝説、たぶん。大丈夫、大丈夫、他で折り合いつければなんとかなる、たぶん。。。

現在、ほぼずっとうちにいるので家二郎を始めてみます。らーめん二郎(風軟式)野沢龍雲寺支店。とりあえずテキトーに作ってみて完成度を上げていく作戦。

本稿は、ちばから(←既にずれているか?)を最終ゴールとしてまずはやっていきます。用意したものは以下。いずれも単価は安いものの、ハナマサが買い出しのグラウンドゼロとなるため、量が多く、トータルコストもなかなかのものになりました。当初の食材だけで6〜7,000円、道具で20,000円ほど。。ていうか、気づいたのですが、CPI(Cost Per Ippai)を500円程度に収めるには何杯食べればいいの?
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食材の部
・ぶたバラ肉800g、肩ロース400g(いずれも100円/g程度)
・げんこつ(39円/g)
・豚背脂(29円/gくらい)
・牛骨(59円/g)
・鳥手羽(75円/g)
・にんにく(15房で()400円くらい)
・中力粉(1kgで500円くらい)
・かんすい(1kgで800円くらい)
・醤油2L(300円くらい)
・化学調味料1k(800円くらい)
→合計7,000円
道具の部
・フィリップスヌードルメーカー(13,000円)
・容量5Lの圧力鍋(5,000円)
・たこいと( 250mで500円)
・出汁取りサンエース(100枚で2,600円)
→合計21,000円
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ランニングコストとして、この時点で肉が100円、麺が60円、野菜50円、スープ150円程度の合計360円(概算)。機材のイニシャルの18,000円をインクルードさせて500円切らせるには約130杯食べないといけません。1年でやりきるのならば2週間ごとに5杯ペース。投下資本総額で64,800円。レフェルヴェソンス一回分くらい。これ、心が休まる暇はあるのか?本当にいけるのか?でも、果てしないな。達成するころにはたぶん成人病でやられてそう。まぁいいや!!細かいこと考えてたらこんなのやってらんないし。

とりあえずこの辺をベースに始めていきます。鳥の乳化がキモな気がするぞッ!

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ではやっていきます。参考にしたのはこのサイトです。

スープはげんこつ2個、背脂1個、鳥手羽7個、にんにく3房でいきます。牛骨は次回使います。薄かったら次回足す方向で。

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血抜き中。血抜き大好き。でもちょっと量が少ないかな?鳥肉も入るからいいか。。。豚肉も入るしな。。。あと、野菜はニンニクしか入れません。ネギとかキャベツとかは気休めというか、あっても無くてもいい気がします。ていうか、アリ・ナシで二つ出てきたとしても、違いがわからないと思うの、あたい。

次に麺の加水率ですが、30-35%くらいで調整するのがよさげ。今回は33で行こうと思います。1回目なので長嶋一茂です。かんすい、塩は粉に対して0.8%、300gの粉を使うゆえ2.4gずつ。

そしてたれは前日に作った煮豚(失敗)で余った醤油を使いまわします。これにみりんと化学調味料を加えてverアップさせます。

製造前に見えている工程は以下。
0)げんこつ、背脂解凍:数時間水につけておく、下ゆで30分
0’)ニンニク剥く、等の準備:10分程度
1)スープを作る(煮る→鳥をつぶして乳化まで):2時間程度
2)ぶたを作る:1-2時間程度
3)製麺:10分程度
4)麺を茹でる:5分程度
5)野菜準備:5分程度
6)盛り付け:1分程度
7)食べる:15分程度
8)多幸感と共に胸焼け等、具合が悪くなる:数時間〜1日程度
1)と2)を同時進行させられるといいのですが、難しい。どうしてもこの2工程で3時間程度かかってしまう。1回目は仕方ないですね。2回目以降は追い回しを使う等で工夫したい。

で、完成。

悪くねえ、悪くねえぞ、これは。課題はスープの煮込みというか乳化がいまいちだったこと、カエシの量が多すぎ、麺少なすぎ。でも他はいい感じ。次回も頑張ります。

今回、3杯作りました。イニシャルで用意した材料のみで作成したので、@9,333円。

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この前もらったヒラマサ(10kgくらい)の頭の行き先というか消費方法が見つからなかったので、とりあえず煮て出汁を取りました。

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それを、壱号機であまったスープに追い出汁する形でやってみました。魚が入るので、というか製麺めんどうだったので、市販の中細麺を使用。

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うーん。。。麺が不味い。スープとの相性も悪い。スープそのものもパンチもなく切れもない、ボクサーで言えば、動きが遅く、パンチ力もないけど階級だけはヘビー級、って感じ?やだ、辛辣だわ、わたし。

たいして美味しくない。これはですね、総括、するとですね、つまりは前例のない圧倒的な不味さでありましてですね、まさに「クソまずワロタ」であります、こう思うわけであります。残念。

食べ物に感謝して完食しましたが、その後しばらく具合悪くなりました。

ラーメン作るのって難しいね。ていうかこれ、最早、二郎でもなんでもないしね。つーかニンニクくらいは入れろよ、ボケが。

今回、1杯作りました。累計で4杯。イニシャルで用意した材料のみで作成したので、@7,000円。

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前日、牛で角煮を作った際、スープが残ったので、それを利用して弐号機を作成しました。

スープは前回の反省を活かし、2倍の背脂を投下。鳥はなし、にんにくとげんこつはだいたい同量。いつも通り血抜きしますが、今回はそれほど血が出てこなかった。

手法としては前回同様、圧力鍋で初速をつけ、これを煮込んで行きます。また、乳化を進めるため、すりこぎでゴリゴリやってみます。これで失敗したら次回からはコトコト煮る作戦で行こうかな、と。

で、やってみました。ところがですね、鍋の火を止めてスープが落ち着くと、表面に1.5cmほどのアブラの層ができております。「なんでだろう?」と思いましたが、考えるに、乳化の限界を超えたアブラが浮いていたようであります。その量、中くらいの丼一杯分。まぁ仕方がない。とはいえいずれ廃棄せねばならず、ちょっとした産廃レベルな感じがするわけであります。

麺も前回同様、1.6mの平麺を作成。

野菜ですが、一番近いスーパーがcovidの影響で臨休となっておりました関係上、キャベツのみで行きます。そして、完成。

が、なんといいますか、所謂「泥酔」という症状でございましょうか、あろうことか写真を取り忘れました。食べた記憶も曖昧です。

全盛期、泥酔するとラーメンを食べてしまい、記憶にない写真がアルバムに残っていることは頻繁にありました。ところが今回、写真がない。

朧な記憶では、カエシが角煮の流用なせいか甘く、全体的に甘めの二郎感が少しある食品、そういったことを朝起きてから感じたわけであります。

次は完コピ目ざします。

今回、3杯作りました。累計で7杯。イニシャルで用意した材料に加え、牛バラ1,500円追加で、資材合計が29,500円となりまして、@4,214円。

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余ったスープでカレーを作ったところ、なかなかいい感じではありました。まだあるので緊急製麺。

ぶたなし。。麺は製麺時点で200g。

ファーストすすり、は二郎そのもの。ただ、その後の脂っこさやら、ぶたパンチがないので、そこはちょっと。。スープはわかってきたのであとはカエシですね。

今回のカエシは醤油:みりん風:化学調味料を1:1:1で作成。20mだと足りない感じがしたので、次回は30mに増量するとともに、麺も250gくらいがちょうどよろしかろう。また、麺の太さも1.6mリングイネよりは2.5mうどんの方がいいような気がしたので修正します。

今回、1杯作りました。累計で8杯。新規材料はなく、資材合計は前回同様29,500円となりまして、@3,687円。今回で小麦粉のファーストロットは終了。次回は新規小麦粉と豚肉、野菜が必要となるため、2,000円ほど資材投資が嵩み31,500円程度の資材合計になるかと思います。

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さ、やっていきます。

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フランス生まれのメスブタをまずは緊迫します。

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前回同様にあぶら二枚、げんこつ一個、今回は590円で2kg買ったとりがらも少し追加。

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炊いていきます。

今回、予てからの焦眉の課題というか懸案だった乳化ですが、解決するためにハンドブレンダーを導入しました。

電マ感がすごい。動きもすごかった。

一瞬で乳化。一瞬?20秒くらいかな。そして完成。

直前までzoomでアホほど酒を飲んでいたため、野菜とか手配するのが面倒になりこうなりました。ずっと「野菜抜きにしたらどうなるんだろう」と考えていましたが、あった方がいいようです。そして麺の出来がいまいちだったので、次回は1.6に戻します。

今回、1杯作りました。累計で9杯。新規材料として、ハンドブレンダー1,680円とぶた1,108円、鶏ガラ590円を追加。資材合計は32,878円となりまして、@3,653円と微減。あと2杯は作れるのでさらに安くなりそう。

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きました。

ほぼ言うことなし。以降、しばらくはこのレシピでいきましょう。もやしは入ってませんけども。

今回、1杯作りました。累計で10杯。@3,287円。

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3セット目の最終回。

麺に課題発見。打ち方、茹で方を工夫せねば。。。ニンニクは手に入るもの5片くらいで、目黒のマシマシ手前くらいになるようです。

今回、1杯作りました。累計で11杯。資材合計は32,878円でございますので、@2,988円と三千円を割り込んできました。

4セット目はぶたは1kgもなくていいので、半分くらいの量で機動的にやって行こうと思います。

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4ロット目に突入しました。

前回思ったのが、「もしかしたら、ガラとかゲンコツって気分なだけでは?」疑惑。物量とか工程が増えれば気にかけないといけない事が多くなり、自動的に丁寧な製造になるので、実物に近づいているだけな気がしたのです。ゆえに今回は実験回として、たまご麺と、ブタとニンニクのみのスープでチャレンジしてみます。

麺ですが、過去の反省により、@250gくらいがちょうど良いっぽく、3回分として750gの粉で製造。かんすい、塩、卵、水を混ぜて、粉と練り合わせていきます。が、かんすいが固まってる?次回の課題がまた出来ました。また、我が家の製麺機、750gで作ろうとすると限界でした。用法容量は守らないとですね。出来た麺は230gずつに分けてラップ、一晩寝かせます。

次にぶたですが、今回は腕肉で。

やすい。

スープ化。

完成。麺は言うことなし。寝かせるのならもう少し水分少なくてもいいのかな。スープはノー背脂なせいか比較的健康的な味わいですが、再現性は低い。背脂追加して明日につなげます。

今回、1杯作りました。累計で12杯。資材合計はぶたを追加しまして、34,415円。小麦粉とやさいも気分で足して35,000えん。@2,916えんと微減。あと二杯作ると@2,500えんなので逓減しております。今回に限って言えば、300えんくらいになっているので、まぁまぁ得した気分にはなってきております。

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安定してきました。前回、カエシが少なかったので60mlで。累計13杯。@2,692。

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ぶたの残り入れて今ロット終了。累計14杯で@2,500円、と。そして最初に買った大量のにんにくがようやくなくなりました。次のロットではにんにくを買わねばなりません。麺は結局230gほど余ったので、冷凍庫の中で次に備えます。

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