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911問題

問題一覧
https://note.mu/tonuma/n/n3731fd40cb39

どうも、こんにちわ、ぼくを取り巻く種々の問題について、よりよい未来のために研究します。今回の研究対象はポルシェ911です。

ポルシェ、すごいですよ。フォルクスワーゲングループ、というか子会社なのに、実はフォルクワーゲンの筆頭株主だったりします。付き合ってたの女性と色々あって、結婚じゃなくて養子縁組しちゃった、しかも養子になった、的な猟奇的な関係性を感じますね。最早神話の世界の話な感じ。

そして911は実際に神話の中で生きているように思えます。時代を超え、機械という存在を超え、乗り物というジャンルさえ超越しつつあるように。レイヤーとしては宗教に近いのでしょうか。共産主義といったイズムといい勝負を展開していると思います。

以降、911とか991とか992とかでわかりにくくなるので、最初に少し整理しておきます。

911とは
ポルシェのフラッグシップのスポーツカーのジャンルのことです。都内でよく見かけるSUVのカイエンとかマカンとかと同じレイヤーの話。具体的には911のカレラ、カレラS。。。といったようにモデルが展開されます。ここで意味がわからなくなるのが991後期のカレラSとかそういう話。

では991後期のカレラSとは
911は1964年の発売以来、モデルチェンジを繰り返しながら今に至っています。991、992というのは何代目か、という話。現行というか最新が992。991の後期型というのは先代のことで、2017年にマイナーチェンジされたもののことを指します。

ポルシェですが、書評等々を調べると悪く言っている人は皆無なようです。事実、ぼくもとても素晴らしい「機械」だと思います。自動車って最新型のコンピューターのはずなのですが、どこまでも緻密で、自動車はあくまでも機械でありコンピューターとは違う、という意志のような何かを感じます。いろんな車種を経験するとそれをより強く感じます。他にも多くの魅力はあるのでしょうけども、車好きな人が最終的にポルシェに戻ってくるのは、そうした多くの魅力を兼ね備えているからだと思います。ぼくも60歳になったら真っ赤なポルシェが欲しいです。

そして、992ですが、そろそろデリバリーが始まりそう、ていうか始まってるのかな?展示車が出てきたので見学のついでに試乗してきました。

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とても素敵ではありますが、リセールが厳しそうな水色。991からの大きな変更点として、外装では
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1.ボディが巨大化(厳密に言うと991の4WDで用いられていたワイドボディに統一された)
2.テールランプまわりが一新。ロゴも変更。モダンな感じがしたけれど、これは古いものをモディファイしたらしい

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3.タイヤインチが前後20から、前20、後21に変更
4.タイヤが以前はピレリのP0のみだった(と思う)けれど、何が付いてくるかわからない、ロシアンルーレットみたいな状況に変更w画像ではグッドイヤーがついています

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5.ヘッドライトの造形
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と、いったあたり?変更インパクトの大小は受け取る人で違うのでしょうね。ぼくが大きく変わったなぁ、と思うのは上記。他だと
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6.ドアヒンジの形状。手をかけると手前に出てきます。しばらくほっとくと格納される。アストン、ジャガー、レンジローバーの一部のヒンジほどではないけれどよくなったと思います。

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7.フロントボンネットの形状。1枚目の画像でわかるとおり、角張っています
8.リアスカートの形状
9.マフラーはスポーツエグゾーストにしても左右出し。以前はセンタリングされていた
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あたりでしょうか。まぁ全部変わってるよ、という話か。。。

内装に関して言うと、ハンドル、シートといった大きなものはオプションがそれぞれ数種類あり、そもそも何がベーシックなのかがわからない、という前提がポルシェにはまずあります。ハンドル2xシート2でまずは大きく4パターンあり、そこにオプションが加わると、全て違っているように思えるので、元々が何か、というのはようわかりません。なので、メーターとか、センターコンソール部分といった、車種ごとの変更がそれほどない部分に目を向けますと、全部変わってました。パーツ、エアコンの吹き出し口の形状等々、未来な感じ。

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タキメーター以外はデジタル表示。かつてはモデルごとにタキメーターの色が異なっていたような気が。。Sならタキメーターはグレーなはず。でも、今後、GTS等々モデルが増える事で違っていたことがわかるのかもしれないですね。

表示内容はステアリングについたつまみで変更できます。ていうか、左から二番目の速度計、走ってるモデルが全然ポルシェじゃなくて、ゴルフっぽい形状なのが気になりますね。

そして出発。肝心のエンジンですがぼくが知っているカレラSのスペックは以下。
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【991前期(3.8l、NA)】
400PS/7,400rpm、44.9kgm/5,600rpm、0-100km加速時間4.1秒
【991後期(3.0lにダウンサイジングでターボ化)】
420PS/50.0kgm(1,700-5,000rpm)
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991前期ですが、もう半年以上前の話なので、エンジンの吹け具合の記憶が些か曖昧で。。wでも2,500rpmあたりからトルクが一斉に吹き出して、後ろから蹴飛ばされ、前輪が浮くんじゃないか?って加速感だった覚えがあります。991後期は運転したことがないのでなんか言いたいけれどノーコメント。以降、あくまでも991前期と992の違いについての印象です。

そして実際に走らせてみます。高樹町から乗りC1をほぼ一周して高樹町で降りるルートです。最初に感じたのは剛性が高まったのかな、という点。硬い印象はあるけれど、変なロールもピッチも消え失せているように思えました。次に実際にアクセルを踏み込んでみると、まぁ速いですよね。陳腐で凡庸な感想で恐縮です。車重、構造、トルクの三つがこれしかない、というバランスで調和しているのでしょう。よりハイパワーだけど不思議な挙動をする車なんかに比べとてもよいです。

ただ、速さの質感が変わったように感じました。991では軽めの石が飛んでいくようなフィーリングでしたが、992は非常に硬くて重い礫が飛んでいく感じ。2.0t近く車重のある車の加速感に近い、不思議な感じでした。4Sだったからでしょうか?今になって思うと、4駆の車の加速感なのかな、と思います。

また991後期からスポーツ、スポーツプラスはハンドルに付いたホイールで選択できるようになっており、ホイールの中心のボタンを押すとブーストがかかり、より速く走れる恐ろしい機能がついています。試してみましたところ、回転数が一気に6,000くらいまで跳ね上がります。ここでアクセルを踏み抜くと、とんでもない速度域に達するのでしょうけれど一般道だと危ないので封印。これ使ってベタ踏みしたら離陸出来るのではないかな、と。

加えて、これは変更点ではないのですが、ノーズが短いのでフロントの距離感が掴みやすいため、ブラインドのコーナーも気にせずに飛び込んで行ける、というポルシェの利点を改めて感じました。

ここまで、発進、加速、操舵、とやりました。肝心のブレーキ。こちらは安定のパワー。硬めのフィールで、踏めば踏むだけ効くけど、そんなに踏む状況に突入したらいけませんよ、といういつもの感じ。ここで、新事実。カイエンはブレンボじゃないらしい。

まー、いい車ですね。これまではすっぴんで色気を感じなかった内装。きちんとお化粧してきて、とても魅力的になりました。

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試乗後、コンフィギュレーターで見積もり作ってくださいましたが、オプションだけでおおよそ230万円、と。そしてディーラーの方ですらまだわかっていない内容があったりと、わかっていた事とはいえ、不思議な世界です。

それにしてもここまで変わることが出来る、既に完成されているはずの製品がここまで生まれ変わることが出来ることはとても素敵なことだと思いますし、メーカーの方々の情熱を感じました。ポルシェのモデルサイクルは8年程度らしいです。2027年、その頃ガソリン車が走っているのかは甚だ疑問ですが、もし存続していたとしたら、これ以上の何かがまた出てくることでしょう。

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