カードゲームの非公認CSで起こったことについて

※この記事は主催者を蔑める意図で書いたものではなくあくまで今後非公認CSを開催する人への参考としていただいたり、参加する人への注意喚起として記載するものです。大会主催者や大会関係者への誹謗中傷行為はお控え頂くようお願いします。

はじめに

 初めましての方もいらっしゃるかもしれません、一休さんと申します。先日デジモンカードゲームの非公認大型大会(通称:非公認CS)に参加してきたのですが、その際に起こった大会主催者兼参加者の方を発端としたトラブルや後から友人に聞いた裏で起こっていた事についてまとめさせていただきます。これまで紙やデジタルで10年以上複数のタイトルのカードゲームをプレイしてきましたがここまで色々な事が起こった大会が初めてだったこと、私自身がトラブルに巻き込まれたこと、実際に起こった出来事がまとまっておらず断片的な情報のみが広がっているという経緯から、今回本記事をまとめるに至りました。本記事についてはなるべく個人的な感情を排した事実とフラットな目線での意見を記述するよう努めますが、バイアスが掛かってしまっている可能性があることをあらかじめご承知おきください。
 また、本来非公認CSは大いに楽しく盛り上がるもので、今回のような事態は私自身今まで経験したことがないので、これから非公認CSに参加をしようと考えている方は今回の出来事のみで非公認CSを判断しないで頂きたいというのを前置いておきます。

①大会参加人数と本選進出人数の当日変更

 当日の大会受付が終了し、主催者による大会の進行説明が始まった序盤で、大会参加者が告知時の32名から35名へ変更となったことを知らされました。また、それに伴い予選トーナメントから本選トーナメントへ進出可能となる人数が告知時の8名から16名へ変更をする旨、アナウンスがありました。
 参加費(二千円)を払って優勝賞品が出る大会となるため、告知時からの増枠やトーナメント仕様の変更はあまり望ましくないように感じます。

②参加プレイヤーへの当日のジャッジ依頼

 ゲーム中にプレイヤー同士でカードルールがわからない場合等にフェアな視点で判断を行う"ジャッジ(審判行為)"については、原則主催者自身がジャッジを行う旨説明がありました。その説明の後、主催者が判断できないケースが起こった場合についての説明の際は、「よりルールに詳しいY氏(大会参加プレイヤーの1人)にジャッジをお願いしたいが、引き受けて頂けないか。」といった形で、当日に参加プレイヤーへのジャッジの依頼が行われました。(Y氏に後日確認したところ、事前にジャッジをしてほしいという相談は行われていなかったとのことです。)

③主催者の不戦勝の確保

 大会参加者が35名のため予選トーナメントでは不戦勝が発生しますが、1回戦目は大会運営の都合で主催者が不戦勝となる旨、アナウンスされました。

④対戦中のルール変更の提案

 実際に大会が進み、私自身が主催者(兼参加者)と本選一戦目で対戦をした際の出来事になります。前提知識として、本大会での時間切れ時のルールは「ゲーム時間(25分)が終了した場合、後手番のプレイヤーが終了するまでゲームを行い、セキュリティ(※1)枚数の多いプレイヤーが勝利」というものでした。
 私と主催者のゲームは、先手だった私のターンで時間切れとなりました。そこで私はセキュリティをできる限り増やし、相手にターンを渡す方向でプレイを進めていましたが、プレイの途中で主催者から「ゲーム終了時の判定ですが、公式ルールに準拠することに変更しても良いでしょうか。」と発言を受けました。以下に公式ルールの必要な箇所のみ抜粋します。

【時間切れ時の公式ルール】
1.セキュリティの残り枚数が多い方が勝利(同数か、お互い5枚以上の場合は次へ。)
2.デッキの残り枚数が多い方が勝利(同数の場合は次へ。)
3.バトルエリアのデジモンの体数が多い方の勝利(同数の場合は次へ。)
4.~

 今回はお互いにセキュリティを回復するデッキ(黄色ハイブリッド)同士の対戦であり、私のターン時点でお互いのセキュリティが5枚以上でゲーム終了となる可能性が非常に高く、ルール変更によって勝敗の判定基準が変わってしまう状況でした。結局、私が反論しルール変更は撤回されましたが、ゲーム終盤でのルール変更にどういった意図があったのかはわからないままです。
 
※1 ライフのようなもので、デュエルマスターズのシールドがイメージとして近い

⑤フロアルールに反するジャッジについて

 こちらも引き続き私と主催者との対戦での出来事になります。前提として、今回の大会は「両プレイヤーがカードの効果を誤認したり、強制効果であっても発動を忘れて次の処理を進めてしまった場合は、原則巻き戻しを行わずゲームを続行する」との明確なフロアルールが示されていましたが、前項での時間切れ後の私のターンに上記に該当する事項が発生していました。
 具体的には、前のターンに主催者が「金剛(※2)」を発動していたにも関わらず、私は自分のターンにセキュリティを回復していました。お互いが効果に気付かないままターンが渡り、主催者がプレイをし始めた辺りで、私自身はギャラリーのざわつきから処理の誤りに気が付きました。主催者もターンを終えてゲームが終了となると、お互いのセキュリティの枚数は同数(7:7)で引き分けという結果でした。巻き戻しを認めないフロアルールがあるものの、相当なルールミスであったため、私自身負けでも仕方ないと思っていましたが、その後主催者から「金剛発動中にセキュリティを回復していたので、こちらの勝ちで良いですか。」との発言がありました。結局、次に勝敗の参照となる可能性の高い公式ルールでの判定とした場合でも私が敗北となるのを確認した後、私が投了を宣言してゲームは決着となりました。
 試合後しばらくは、主催者自身がフロアルールに反するジャッジを行ったことに対して憤りを感じておりました。しかし、冷静になって彼を主催者ではなく一人の参加プレイヤーとして今回の出来事を捉えると、「相手のルール誤認に対して、投了を促した。」という行為にすぎないと考えることができます。試合後の発言は、主催者視点のジャッジだったのか、参加プレイヤー視点の発言だったのか、明確に意識をしていなかったのかはご本人にしかわかりませんが、少なくとも私は発言をジャッジ判断と捉えてしまっておりました。本件は、公平な第三者として位置すべきであり、主催者が参加プレイヤーとして大会参加する場合には細心の注意を払わなければいけないということを再認識する一例となるかと思います。

 ※2 次の相手のターンにセキュリティを増やすことができない効果

⑥提出レシピを無断使用しての大会参加

 こちらは私の友人に起こった出来事で主催者自身のTwitterでも謝罪表明されている内容になります。今回の大会は二日間開催でしたが、主催者が一日目の個人戦大会で使用したデッキレシピは、友人が提出した二日目のチーム戦大会のデッキレシピを無断に使用し、一枚だけ変更していたデッキだったということが判明しました。デッキレシピについては著作権があるわけではなくコピー自体に問題性はありませんが、大会参加情報である個人情報と同等の扱いを受けるべきデッキレシピを無断で使用したことが今回の論点となります。個人情報の取り扱いについては注意すべきものとして幅広く認識されていますが、参加者から提出を受けた情報すべてがその範囲となるという認識が欠けていたことが本件の根本的な要因としてあるように思えます。

⑦デッキの貸出料の事後請求

 こちらも友人の出来事でかつ、主催者から謝罪表明のある内容です。前項の友人は自身でカードを持っておりませんでしたが、主催者が事前にデッキを貸してくれるということで大会参加をしました。しかし、大会当日に事前の確認がなかったにも関わらず、デッキ貸出料として千円を請求され、他のチームメンバーが支払いを行いました。千円については、後日返金を行ったとのことです。

⑧参加者の提出デッキレシピの大会結果以外での掲載

 大会後主催者はTwitterに上位三名(三チーム)の使用デッキレシピを大会結果として、ツイートしました。その後、四位のチームの方のデッキレシピも見たいという旨のツイートを行った他のユーザーに対し、デッキレシピ作成者に許可を取らず、リプライで該当のデッキレシピを提示しました。こちらも⑥と同様にデッキレシピという情報の取り扱いへの認識の甘さから起こった内容でしょう。

⑨個人戦予選トーナメント結果の本選トーナメントへの未反映

 通常、予選トーナメントと本選トーナメントが分かれている大会では、予選トーナメントの結果に応じて本選トーナメントの対戦がマッチングされます。(※3)しかし、本選トーナメントは上記マッチングが行われておらず、予選トーナメントで使用した大会運営サービス(トナメル)も使用されませんでした。

 ※3 今回であれば、1位通過者vs16位通過、2位通過者vs15位通過者…となります。

○現時点(3/15 00:00頃)での主催者の対応

 前述した事実の一部(⑥、⑦)についての謝罪と、今後の大会運営時の徹底事項を四点掲げた上で大会自体は継続して開催をする旨の発表を主催者自身のTwitterにて行っています。記載された四点の徹底事項は以下となります。
 ・本大会に今後主催がプレイヤーとして出場しない。
 ・デッキレシピを大会結果発表以外でツイートしない。
 ・大会ルールを途中で変更しない。(本選出場者の変更等も含む。)
 ・本選トーナメントは予選トーナメントの結果に応じる。

おわりに

 以上が私が実際に経験した事実や友人から聞いた内容となります。今回は不測の事態が多い大会となりましたが、改めて非公認CSの運営の難しさや公平性を保つことの大切さを実感することができました。今後は今まで以上に非公認CSを開いてくださる主催者への感謝の気持ちを忘れず、大会参加をしていきたいと思うようになりました。
それでは。

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