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7/3ぐぅデジ杯個人優勝、ジエスモンデッキメモ

1.はじめに

 デジモンカード歴約半年の一休と申します。今回は7/3のぐぅさん主催のぐぅデジ杯という非公式の個人戦の大型大会で優勝することができたので、使用したジエスモンデッキについての簡単なメモを残そうと思います。
 1ヶ月ほど前の大会であったり、新弾のブースターパックのクラシックコレクションが発売されていることなど、現在の環境とは違うところも多々あるかもしれませんが、ゲームに通ずる考え方など参考にできるところはあるのではないかと考えていますので、読んでいただけたら嬉しいです。

2.環境分析とデッキ選択

 ダブルダイヤモンド環境は一言で言えば群雄割拠環境で、飛び抜けて強いデッキが1つか2つある訳でなく色々なデッキが使われており、テイマーバトルでも多様なデッキが優勝しています。そのためトーナメントでのデッキ選択にあたっては、何か特定のデッキに対して有利を取れるデッキを使うというよりは、幅広いデッキに対して優位を取れる単純なパワーの高いデッキが良いと考えました。
 ジエスモンデッキは必要なパーツこそ多いものの、個々が優秀な効果を持ったカードで構成されていたり、ジエスモン自身のアタック時効果でコストの踏み倒しを行うことが出来るため、全体的なカードパワーが高いです。一方で、自分が使用している中では青絆デッキに対しては勝率が低く、またテイマーバトルの優勝数のランキングを見ても当時はジエスモンに次いで青絆が2番目に優勝数が多いというデータがあったため、持ち込みにあたってのネガティブな評価でした。
 最終的には、前述したように群雄割拠環境なため特定のデッキに対して強いデッキを持ち込まないのと同じように、特定のデッキに対して弱いデッキを持ち込めないということはないと考えてこのデッキを選択しました。また、単純に直近のプレイ回数も多かったため、練度不足によるプレイングミスという大会における1番悔しい負け筋が少ないであろうという点もこのデッキ選択の後押しとなりました。

3.デッキの基本プラン

 ジエスモンデッキの基本的な勝利プランは2つあります。
 1つ目は盤面制圧プランです。轍剣成敗やバオハックモンの進化元効果で相手のデジモンを消滅させつつ、シスタモンをコストを踏み倒して登場させるなど、豊富な盤面アドバンテージの獲得手段を用いて制圧を行います。確定除去を入れていない相手の場合、ジエスモンから毎ターンブロッカーのシスタモンブランが復活するため、高DPのデジモンを出されたとしてもなかなかジエスモンを消滅させることが出来ません。セキュリティを攻撃するにも毎ターンブロッカーを越えていかなければいけないため、一度ジエスモンのアタックが決まると実質詰みのような状況になります。


 2つ目がアグロプランです。セキュリティコントロールやベルスターモンコントロールのような確定除去が多く入っているようなコントロールデッキに対しては、1つ目の王道プランが通りにくいため、ハックモンやシスタモンブランの登場時にドロー効果を持つ優秀なLV3デジモンを中心に、素早く攻めていきます。



 上記2つのプランを相手のデッキによって使い分けて勝利を目指します。

4.デッキレシピ

 ダブルダイヤモンド環境では赤絆や青絆などのコンボに必要な枚数の少ない早いデッキが一定数存在しており、対してジエスモンデッキはコンボに必要なカードの枚数が多く、制圧プランが決まるまでに負けてしまうことがデッキの課題でした。そこで、ゲームを中盤まで繋げるため、セキュリティ効果で除去を持つカードを増やして少しでもゲームを引き延ばすことを意識してデッキを構築しました。
 一方で、環境にはコントロールデッキも存在するため、特定の対面にしか使う場面がない、あるいは強く使うことが出来ないようなカードは採用枚数を抑えるということを並行して意識しました。結果として3枚採用のカードが多くなっています。
 以下がレシピとなります。

5.各種採用カード・不採用カードについて

 カードのレベルや種類ごとに採用カードを見ていきます。一部よく採用されているカードでも不採用としたものについては、軽く触れています。

〇デジタマ
 アグロ系のデッキのDP6000、7000ラインを取りたいため、BT1ピョコモンを4枚採用。5枚目はあまり考えずに採用しているので要検討枠ですが、勝ち目のあるロングゲームをする対面が緑ニーズヘッグくらいな気もするので、環境次第では抜いてしまうのもありです。

ベビドモン【不採用】
 ジエスモンになった際にほぼ確定でDP+2000を付与できる進化元カード。ジエスモン自身がDP14000あり、シスタモンノワールがあればDP16000まで行くためオーバーパワーと考え、採用見送りとなりました。

〇LV3
 ハックモンは4枚確定枠。シスタモンブランはシスタモンノワールと3枚ずつのレシピをよく見掛けますが、前述した基本プランのどちらにも絡むため4枚です。他の3種は3枚ずつですが、微調整をした採用枠です。ST1アグモンはBT1ピョコモンと同じ理由で対アグロ系のカード。ST7ギルモンとモノドラモンはドロー付与と登場コストが低いという単純なカードパワーが高いこと、アグロプランにシナジーがあることから投入しました。進化元効果を持つカードの枚数の兼ね合いからアグモンとギルモンを計6枚、モノドラモンを3枚としました。

〇LV4
 LV5の枚数6枚へのバランスとデッキ全体の枚数の縛りから合計8、9枚が妥当と考えました。バオハックモンはハックモンのサーチ先となったり、単純に進化元効果が優秀なため4枚入れたかったのですが、他に枠を譲り3枚に抑えました。ダークティラノモンは前述したピョコモンやアグモンに重ねることで、相手のアグロデッキがメモリー1返しをしてきても返しのターンで進化してからアタックできるようになるため3枚と多めの採用にしています。ジオグレイモンはセキュリティを強くしたい枠として採用をしました。デジモンでありつつオプションに類似したセキュリティ効果を持つため、1枚で2つの役割を持てるカードです。相手にDPの低いデジモンがいれば、手札から登場しても使用するメモリーに対するパフォーマンスは悪くなく、次ターンにセイバーハックモンにも繋げられます。
 シスタモンノワールはシスタモンブランとの兼ね合いで枚数を絞って2枚に抑えています。

ST1グレイモン【不採用カード】
 進化コスト2ですが進化元効果でセキュリティアタック+1できるという強力なカードです。何も考えずに採用していた時期もありましたが、このデッキの制圧プランともアグロプランとも噛み合わないと気付き、採用見送りとなりました。

〇LV5
 セイバーハックモンは4枚確定です。LV6が4枚ということを考慮し、計6枚にしています。残りの2枠はいくつか候補がありましたが、登場コストも進化コストも低いグラウンドラモンのメリットは単体でも生かすことが出来、また使用する機会も多かったです。

ライズグレイモン【不採用カード】
 デジバースト能力で八神太一を登場させることで、実質4コストを踏み倒すことができる優秀なカードですが、しばらく使っていてもほとんどコンボが成立しなかったので、採用見送りになりました。稀に成功したとしても踏み倒せるコストは八神太一の4コスト分と、揃う確率に対してはメリットが薄いように思います。

〇LV6~
 ジエスモンはデッキコンセプトのため、4枚確定枠です。BT5オメガモンはお守り的な1枚ではありますが、大会中1度も使わなかったこと、勝ち筋のプランに挟まる要素があまりないことから、外してしまっても良いかもしれません。

〇オプション
 轍剣成敗はジエスモンと組み合わせて1コストで多大なアドバンテージを得られること、セキュリティから出てもシスタモンブランを出すと相手のリーサルを崩せる可能性があることなど強力な一方で、盤面を放棄しているコントロール系のデッキに対してはあまり有効でないことから3枚の採用です。
 メモリーブーストは、実質1コストで1枚のカードがサーチできること、相手のメモリーを3にするテイマーに対してメモリーを貯蓄する形で対応できることなどが強みです。また、ディレイ効果によりジエスモンに進化後すぐにアタックしやすいという点も噛み合っています。4枚採用も今となっては悩みますが、試作段階で3枚採用としていました。メモリーメタのLv3デジモンに封印される可能性があるので、テイマーの太一と散らす形に落ち着いています。
 アトミックブラスターは、個人的には赤の除去の中で一番優秀だと思っている除去カードで、コストに対するパフォーマンスがかなり高いです。アグロ系デッキに速度負けしてしまうことが多かったため、採用してみたところ、コントロール相手にもLv5の登場に対して使う場面があり、メモリー差分のアドバンテージを取ることができました。

 緻密な戦術【不採用カード】
 デッキを組んだ頃からずっと入れていましたが、コントロール系のデッキ相手でこのカードを引けなかった試合でも5分5分くらいだった印象があったので、効果にシナジーがあるST1グレイモンと一緒に思い切って抜くことにし、代わりに課題だったアグロ系デッキの対策枠を確保しました。

〇テイマー
 太一を2枚採用していますが、要検討枠です。単純にメモリーを3にする効果が強い永続効果であることが主な採用理由です。稀にコントロール相手にジエスモンの2チェック2回アタックを通しての勝ちを狙える時があるかもしれないですが、緻密な戦術が入っていないため、除去オプションを引いてしまうと通らない脆いプランになり、あまり狙いたくない勝ち筋になります。

6.対面ごとのプレイ

〇赤絆(6:4)
 セキュリティにアタックしないことと盤面をなるべく処理することを意識して序盤を凌ぎつつ、バオハックモンの進化元効果やセイバーハックモンの進化時効果を狙っていきましょう。アトミックブラスターを引けているなら、なるべくセキュリティを減らしたくないため、2体以上を消滅できる状況なら積極的に使って良い場面が多いです。
 相手からのリーサルが近い状況では、相手側に太一が置かれた状態で育成エリアにアグモンがいる場合、メモリー1返しを徹底して勇気の絆への進化をできないように意識します。(大門マサルが出ている場合はやむなしです)

〇青絆(4:6)
 基本的には序盤中盤は対赤絆と同じような戦術での戦い方となりますが、ハンマースパークが採用されているためメモリー1返しでも友情の絆が出てくること、友情の絆のデッキバウンスによりシスタモンのブロッカーを突破されやすいことなどから、よりシビアな対面となります。セキュリティは原則アタックしない方がいいですが、相手の育成エリアにデジモンが育っていないようであれば、セキュリティが2枚になるように減らしておくことで、友情の絆を出された返しに育成からのアタックで勝てるようなプランも見据えることができます。友情の絆が出ると決め切られてしまうことも多いので、細いプランにはなりますが、覚えておくと活用できる機会はあるかもしれません。

〇黄緑アグロ(5:5)
 早い動きに対応するため、なるべく無駄な動きをしないことを心掛けた上で、相手の盤面を処理していきます。アトミックブラスターはなるべく数を巻き込む形でプレイすること、育成エリアから育てたデジモンを出す時はスパイラルマスカレードを警戒すること、相手の手札が残り少ない場合多少多めにメモリーを返してしまってもよいなど、ポイントはいくつかありますが、結局最後は自分のセキュリティが強いかどうかというところが勝敗に関わる気がします。

〇セキュリティコントロール(6:4)、ベルスターモンコントロール(5:5)
 基本的にはアグロプランでの横並べの展開となりますが、コストが多く返ってきた場合でも横に並べすぎるとゲヴァルトシュベルマーやアルティメットフレアのような全体除去を食らうと痛いので、コンスタントに毎ターン2面程度を並べるのが理想の動きとなります。相手が除去を使ってくれて大きくメモリーが返ってきた時は、盤面に1,2面を並べることを維持しつつ、育成エリアでジエスモンを育てていきましょう。
 相手の盤面に黒のカードが見えていない序盤であれば、全体除去を無視して3面以上を並べていってしまっても良いと思います。ベルスターモンからゲヴァルトシュベルマーを使われることで処理をされる線はありますが、そもそもゲーム序盤に両方が揃いにくいこと、揃っていたとしてもベルスターモンのコストが下がり切っていないため、返しにメモリーが大量に返ってくるなど、相手に弱い動きを取らせることができます。(自身の手札がなくなってしまうと攻め手がなくなってしまうので、手札との相談はなりますが。)
 また、相手のLV5の登場に対し、返しにアトミックブラスターを使うことで、2~3程度のメモリーのアドバンテージを取ることができます。LV6への進化を防げる、色事故を起こさせやすくなる、他にアトミックブラスターの使用タイミングがあまりないなどから、迷った場合は安易に選択してもまずまずの択にはなると思います。

〇ミラー
 型にもよりますが、決定打となるのがジエスモンのため、お互いが育成でジエスモンまで進化させ睨み合う形となります。先にジエスモンを出すと相手のジエスモンに落とされてしまい(バオハックモンが進化元にいるとブロッカーのシスタモンも超えてきます)、一気に不利になってしまうため、先に出した方が不利となります。
 お互いが上手くパーツを揃えると上のような睨み合いが発生しますが、だいたいどちらかが必要なパーツを揃えられずジエスモンを出した方が決め切る展開が多いので、結局は運が絡むマッチアップな気がします。
 また、ST1グレイモン、緻密な戦術、八神太一、BT5オメガモンを多く入れてワンショットキルを狙う型も開発されていたり、直近ではオメガモンX抗体がミラーを意識して流行っていたりと、研究や対策が進んでいます。この辺りの部分は私自身あまり踏み込めていない部分にもなるので今回の考察では割愛しますが、型による相性や有効なメタカードはまだまだ研究の余地があるでしょう。

7.おわりに

 デジモンカードについて記事を書くのは初めてだったのですが、いかがでしたでしょうか。今回運良く大型大会で優勝することが出来ましたが、運によるところも大きかったと思うので、継続して勝っていけるよう練習を積みたいなと思っています。
 練習の一環として、普段は感覚でプレイすることの多いカードゲームを考察して言語化することもしていきたいなと思うので、また記事を見掛けたらご覧頂けたら幸いです。
 ご覧頂きありがとうございました。

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