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九州地方のとある島の神社には、昔から不可思議な噂があった。 何でも、夜な夜な狛犬たちが散歩にでかけているらしい。 尾っぽをフリフリ、でも石造りなもので足音はゴロゴロと、仲睦まじく近所を徘徊するのだそうな。 口を開けた狛犬は延々と愛を語り、もう片方は黙ったままウンウンとまんざらでもなさそうにその言葉を聴いている。絶え間ない愛の囁きに興奮するのか、いつしか互いの尾っぽを追いかけくるくると周り出す。その戯れはやがて発光し、スピードを増すと明滅し始める。星空の如くひとしきり