どうしても思い出せない
5年前、ある編集者の方の講演を聞いた。大ベストセラーのビジネス書を何冊も出している著名な編集者だ。
講演の内容に興奮しすぎて、その日の夜のことは鮮明に覚えている。誰と飲んだか。何を食べたか。体調はどうだったか。どの道を通って店に行ったか。友人たちと何をしゃべったか。でも、講演の内容はひとつしか覚えていない。
“本のタイトルは、本の内容をまとめた言葉でなくてもいいんです。
あ、買いたい。読んでみたい。と思う内容をもってこればいいんです。”
というようなことだけ。
本当はもっと大切な何かを聞いたはずなのに、これしか覚えてない。もったいない。
でも、その日からその編集者の方のことが気になって仕方がない。
その方は、今は出版社をやめてウェブで情報発信する会社の社長さんだ。
今日、その方と糸井重里さんの対談を読んだ。
“編集者の仕事は本を作ることじゃない。情報を伝えることだ。”
ピンときた。そうだ、いま私のしたいことって、これだ。昨年4月に復職してからモヤモヤしていたけれど、まるで霧が晴れたような爽快さ。パズルのピースがぱちっとはまったような気持ちよさ。
きっと5年前もそんな爽快な言葉を聞いたんだろう。
その方は、このnoteという場を作った方なのです。
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