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私が望むことを 私もわからない時

著書 チョン・スンファン

訳 小笠原 藤子

見失った自分を探し出す人生の文章

というサブタイトル

韓国の本ですね

この本は、著者の経験やエピソードからその時に感じた感情のヒントになる言葉や、本の一節を紹介している。あの時感じた気持ちが当時はよくわからなかったけど、この本の一節に出会ってやっと理解ができた。そういう解釈ができるんだ、ということを知ることができる。いろんなエピソードがあるし、著書の経験以外にも紹介されている文章について、著者の考えや思いなどが書かれている。様々な本のグッとくる部分に出会えているようでどこかスッキリして嬉しい。そんな本です。

今まで生きてきて数え切れないほどの感情があったと思う。嬉しいけど切ない、やりきれないけどどこか優越感を感じた、羨ましくて虚しい、などなど。これよりももっと言葉にできない感情だったり。

成人して間もない頃ってそんな複雑たちを、これは自分しか感じたことない感情だ、きっと。なんて思ってしまう時があった。私だけが経験したこの感情、どうやって噛み砕いて気持ちを整理すれば良いかわからない。なんてことがあった。(遠い目)でも案外多くの人が同じような複雑な気持ちになっていたりするだけどね。

この本にはその複雑な気持ちたちの答えが載っているような気持ちになる。

紹介されている本の一節を読んでみてもイマイチしっくりこなかった時は、自分だったらどう解釈するだろうと考える時間も楽しいし、いつかこの一節がしっくりくるような出来事が私の人生にも起きたりするのかなぁなんて思ったりするのであった。

その中でも胸がじーんとしたのは、著者と著者のお母様のエピソード。自分も似たようなことがあった。

夜中まで遊んで家に帰る道、部屋の明かりがついていて、母がまだ起きているんだということを悟る。明日も朝早いのに心配で起きている母。私の顔を見るなり、眠そうな顔で「おかえり、もう遅いよぉ」とぶつぶつ言いながらも私の帰りを待ってくれていた当時の母の姿を思い出した。(これは私のエピソード)

こういうエピソードもあれば夢についての話や人生についての話などいろんなことが書いてある。

この本のタイトルのように

私が望むことを私もわからないとき

そんな時に、背中を押してくれるし、癒してもくれるし、慰めてもくれるし、大事な人は大切にして、もちろん自分もしっかり愛すことを教えてくれる。とっても素敵な本だった。

私のアウトプット能力がぽんこつすぎて魅力を伝えられていなそうで悔しいのだけど、この本は買ってよかったと思うし、一生読み返す本であることだけは確か!!


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