【病気のこと①】

【病気のこと】

私の病気は、統合失調症という、精神病で、現在は寛解しています。

症状はすっかりなくなり、自分が病気であったことの理解もありますが、

再発の恐れがあるため、服薬治療を続けています。

実際、薬を止めて再発したことが2回。

トータルで3回発症し、治療しています。


統合失調症がどんな病気かというと、妄想や幻覚が現れ、それに悩まされる病気です。

誰かに悪口を言われたり、集団で監視されたりするような被害妄想から、

天使や悪魔が囁きかけるような幻覚から。

それは様々ですが、

現実には一切ありもしないことが、

病人にとってみれば、疑いようのない事実として認識されること。

それが、この病気の特徴と言えるでしょう。

誰かに意地悪をされたとか。。。

はたまた、神様だとか悪魔だとかが、自分に語りかけてくるだとか。。。

話を聞いた側が、心底意外でビックリするようなことを当の本人は、固く信じきっているのです。

その、病人が見る世界は、当事者にしか、語れないと思う。。。

理解できないと思います。

今は差別用語となってしまったけど、昔は、【精神分裂病】と呼ばれていました。

私は、昔の名前は、よく、その病気を伝えているな、と思うのです。

精神が分裂し、崩壊している。。。

そう思いました。

何故なら、その人が認識する世界は、その人独自のもので、既に、社会一般の理解や意識は崩れ去っているのです。

独特な認識(症状)の元に、その人は病後作り出した意識で、世界を形成し、生きているのです。

だから、もう、病気前の人格ではないのです。

別の人格だと、私は病気のときの自分をそのように理解し、説明します。

病気の私を形成している常識は、病気が作り出した紛い物で、私は私自身の殻に籠り、社会から逸脱した存在であった。

一般常識の、枠の中に生きながら、全く異なる常識を生きていた。

非常に怖いことです。犯罪さえ、あのときの私の中では、正当化される。

自分を殺すことにも、一点の非さえないのです。

だから私は、非常に危険な人間です。

遠慮がちに幸運を喜べば、

私は、通院服薬で病気の症状が治まり、病気であったことに、現在は理解もあり、病気以前の自分を取り戻したと言えます。

だけど、再発もした。

まさか、再発するなんて、信じられなかった。認識さえなかった。

自分は治ったのだと、固く信じて疑わなかった。

3度目の発症で、嫌がる私を苦労して通院させていた両親は、病院を変え、私はそこの病院の先生に、こう言われました。

「あなたは再発するタイプの人です。服薬治療を続けて、予防しましょう。」

一時危険な状態であったいう認識の私は、

一生危険因子な私になった、

そんな自覚の瞬間でした。


普通ではないんだ。。。

半人前さえできれば十分だ。。。

当たり前を願えない存在なんだ。。。


一生、通院服薬を言い渡された私の、絶望は大きかったです。

でも、今は感謝さえしています。

あれから7年、経ったでしょうか?。。。

1~3年で再発を繰り返していた私が、

一切、症状に悩まされることもなく、

薬に限られた日常ではあるけれど。

発症前の人格を引き続き、生きれているから。


3度目には、精神科病棟へも、2ヶ月入院しました。強制入院。本人の意志は関係ありませんでした。

そこで見てきた、社会から遊離した、隔離病棟の人達は、【命】を同じように生きていた。

だけど、恐らく、いや、確実に。

病気以前の世界を崩壊させ、独自の世界を精一杯、小さな敷地で生きているんです。


私は、いつまたあのときのようになるか、そして、当たり前に戻れなくなるときが来るのか、わからない危機感を抱いたまま、今生きています。


不幸とは思わない。

注意することが、一番の予防であり、備えだと思っているから。


そんな、いつ終わるかわからない当たり前の人生の爪痕を立てたくて、

文章を起こしたいと思いよぎった、昨今でありました。

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