認知バイアス

認知バイアスとは「思考の偏り」である。

アンカリング
情報や数値のうち、「一番最初に接したもの」または「最も印象的なもの」が意思決定や判断に影響を及ぼしてしまうこと。
例. 同じ9,000円のものでも、「10,000円から割引になったもの」の方がお得に見えること。


ハロー効果
特定の特徴に対する評価が、因果関係を持たない別の特徴に対する評価へ影響を及ぼしてしまうこと。
例. 「学歴が高いからその人は有能だ」と思い込むこと。


ホーン効果
物や人の悪い特徴が原因で、因果関係がないことにも否定的な評価をしてしまうこと。
例. 第一印象で犯罪者への評価が変わること。


内周的バイアス
自分が所属している集団の方が外部よりも優れていると評価してしまうこと。
例. 「日本人だから丁寧に仕事をする」と思い込むこと。


確証バイアス
自分にとって都合のいい情報だけを集めて思い込みを強化してしまうこと。例. 緊急地震速報が流れても「いつもは遠くで地震が起きてるし、ここは大丈夫」と思い込むこと。


自己奉仕バイアス
他人のときは「他人に原因がある」と感じ、自分のときは「外的要因がある」と感じること。
例. Aさんがコップを落として、割ってしまいました。
あなたは以前から「Aさんはドジなところがある」と思っています。
後日、あなたはAさんの前で、コップを落としてしまいました。
すぐ頭に浮かんだのが「机の端にコップを置かれたから」です。


後知恵バイアス
予測するのが不可能だったことに対して「ああすれば良かった」と後悔すること。
例. 「そうなると思っていた」と思い込むこと。


信念バイアス
結論が妥当であれば、その議論や過程までも正しいと誤認すること。
例. 「負けたのは日頃の練習不足だからだ」と思い込むこと。


情報バイアス
不要な情報も(必要だと思い込んで)集めてしまうこと。
例. 意思決定には情報が必要であるが、情報が多くなりすぎて意思決定までに時間がかかること。


バンドワゴン効果
個人の判断よりも集団の決定の方が正しいと思い込み、集団の決定を採用してしまうこと。
例. 「行列のできる店は美味しい」と思い込むこと。


ピーク・エンドの法則
経験したことに対して、感情のピーク(最高または最低)とその経験が終わった時のことで経験の全体を判断してしまうこと。
例. 検査の最後だけ痛かった時に「検査の間ずっと痛かった」と思い込むこと。


ダニング=クルーガー効果
能力が低い人ほど、自分を過大評価する傾向のこと。逆に能力が高い人ほど、自分を過小評価する傾向のこと。
例. 「努力しても評価されない」と感じること。


内部モチベーション
「単に好きだからやっている」という行動のこと。
例. 目標や未来の成功イメージを持った方が、仕事(作業)に取り組めると信じているが、実際は、「単に好きだからやっている」という人が、長く続けられること。


IKEA効果
人は「自ら創作したもの」に対して思いや愛着を持ち、過大評価をすることがあるということ。
例. 「自分で組み立てた製品」は、自分が有能であるということを示すことができ、組み立てた努力を実際の商品の評価に反映させてしまうこと。










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