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短歌集

17
過去に詠んだ短歌を中心に新作を随時詠んでいきます。2006年〜現在まで約100首。風雅とは。別名、花鳥風月の「風」
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2015年3月の記事一覧

過去短42

過去短42

過去短42首目
2008年02月13日詠

瞳だけ
動かしてみる
夜三時
止まる時間と 
虚空の譫言

ひとみだけ
うごかしてみる
よるさんじ
とまるじかんと
こくうのうわごと

過去短65

過去短65

過去短65首目
2009年03月31日詠

忘れ名に 
冠添える 
桃李花の
彼岸過ぎたる 
春の墓守り

わすれなに
かんむりそえる
とうりかの
ひがんすぎたる
はるのはかもり

過去短52

過去短52

過去短52首目
2008年08月22日詠

「ありがとう」
と言いたくて
言えなくて
出てきた言葉は
ただ「さようなら」

短歌112

短歌112

短歌112首目

蟲出ずる
花も草木も
蠢きて
容姿を隠す
春の霧かな

むしいずる
はなもくさきも
うごめきて
すがたをかくす
はるのきりかな

過去短64

過去短64

過去短64首目
2009年03月23日詠

八百万
豊葦原野
出雲立
里郷久帰
神埜間間

やおよろづ
とよあしはらの
いづもだち
さとくにかえる
かみのまにまに

過去短44

過去短44

過去短44首目
2008年03月12日詠

梅ヶ枝に
ひとつポツリと 
咲く花の
姿眺めて
想う我が身よ

うめがえに
ひとつぽつりと
さくはなの
すがたながめて
おもうわがみよ

短歌111

短歌111

雨宿り
雫滴る
髪の先
肩寄せ密か
弥生、啓蟄

あまやどり
しずくしたたる
かみのさき
かたよせひそか
やよいけいちつ

短歌110

短歌110

弥栄の
弥栄錦の
浪速うた
ふと振り返る
ひとり寝の夜

いやさかの
やさかにしきの
なにわうた
ふとふりかえる
ひとりねのよる