適材適所のペースを制するのは? #シンザン記念 #フェアリーS 予想

 昨年のGⅠを振り返ると、地方交流も含めて34回レースが開催された。その中で僕の予想で本命馬が来た回数はたったの5回。歴とした逆神である。
 ただデータを取ってみると回収率が悪いという訳ではない。複勝回収率は101%と意外と崩れていなかった。とりわけ目立ったのは、3着9回に4着8回という数字であった。あと一歩のところで馬券になるか否かをせめぎ合う予想をしている訳だ。
 新年の金杯では早速本命馬の3着2回という何とも言えない結果となったが、今年は昨年4着になっている予想を一つでも多く3着に持っていくことを目標にしたい。

 シンザン記念とフェアリーSは時期的に超が付く出世レースにはなりにくいが、一昨年のピクシーナイト&ファインルージュのようにGⅠ級が生まれたり、昨年のマテンロウオリオン&ライラックのように思わぬところでの好走をする馬が出てきたりと、意外性を感じるような番組になりやすい。

 とりわけ今年は7頭出しでスローペース必至のシンザン記念、逃げ天国で逃げ馬多数のハイペース必至のフェアリーSで非常に両極端になった。それぞれに適性がありそれをどう考察するかが鍵となる。どちらも内有利のトラックバイアスも働いており、展開と馬場を読むことが的中のポイントとなると思う。

シンザン記念

予想軸…能力60:TB15:ペース25

◎クファシル
 正直ライトクオンタムとどっちでも良い。新馬戦では逃げて反応の良い脚を使って凌ぎ切った。半姉アンドヴァラナウトも似たようなところがって、先行力を活かして反応良く加速していって最後まで凌ぐ競馬が向いている。スローペースは望むところで、この牝系からも坂有りコースの方が合っている。後述する馬との差は馬体重にあると思う。一戦ごとの上積みが感じられるのは確実にこちらで、立ち回りを活かしてくれれば。

○ライトクオンタム
 スローの瞬発力という点ではこちらの方に分がありまくる。天下のディープインパクト産駒である。昨年の中京もディープの馬場だったし、内が生きる展開となる今の馬場状態であれば、進路が取れれば取れた分だけ伸びる血統と性能が黙っていない。まあこの辺は直線勝負なのでやってみないと分からない。どちらに転ぶかという感じだろう。逃げるという手もあるが先の事を考えるとちょっと考えにくい。

逃げたら怖いのがペースセッティングなのだが、ビッグシーザーを見るとどう見てもスプリントの馬である。

買い目
単勝:⑤
三連複軸2頭ながし:②⑤-全 計6点

フェアリーS

予想軸…能力20:TB30:ペース50

 年明けの中山芝1600mは逃げ馬が(3-1-0-0)とパーフェクトな成績を収めており、新馬戦や未勝利戦を逃げて勝った馬が4〜5頭居る。出来れば逃げたいという騎手も多いだろうし前への意識が高いと思う。
 加えて中山は完全にイン有利の馬場状態で、ペースが流れる事を念頭に置いた上で計算するなら、阪神JFと同等の内容になる可能性がある。

 しかし、念頭に入れておきたいのは、リバティアイランドという絶対存在の不在である。アレだけ強い馬がポンポン出てきても困る訳だが、大事なのは出走馬の能力値が横並びである点。
 阪神JFの好走条件とは、ハイラップへの追走力とコースロスの無い立ち回りの2点。前有利も考えたら先行適性も欲しい。2着シンリョクカは新馬戦で高いパフォーマンスを見せた。強い内容で勝ち上がった馬を評価したい。

◎イコノスタシス
 今回は4枠の2頭を本命と対抗に、3枠の2頭を3番手と4番手に置く。前走の未勝利戦は最後に流しているが減速幅が狭く好内容。サブライムアンセムの妹で多少タフな条件でも崩れずスローだったのもあるが追走レンジを4戦で格段に上げている。本質は流れるレースのように感じるし、リバティアイランドの新馬戦で上がりが2位な分瞬発力が優れているようにも見受けられるが、減速しない持久力が強み。ベストは1400〜1600だろうが勿論中山も合う。母はこのレースで大敗、その借りを。もう少しレンジを上げても良いが逃げられるかどうかも鍵。

○ディナトセレーネ
 祖母ダイワスカーレットで兄エイカイマッケンロ。上がり勝負のアルテミスSは完敗ではあったが中山の不良馬場の未勝利戦を圧勝、上がりのレンジはどう見てもこちらの方が上で時計が掛かっても大崩れが無いのは血統的な後押しも大きいか。新馬戦では出遅れが痛かったものの、流れたペースのジュニアCで3着のフルメタルボディー相手に0.1秒差。タフな流れの方が向いてくる。ちなみにイコノスタシスはその勝ち馬クルゼイロドスルと0.2秒差である。勿論ハイペースの阪神JFを圧勝したのはリバティアイランド、どスローな割に変な傾向というものである。

▲ヒップホップソウル
 新馬は出遅れから捲り脅威的なラップで走破した。まあ確実に力は上なのだが、懸念点としてはスローペースのみのレースが続いた点。新馬なんてリバティアイランドの新馬並みに遅く、十分な余力があったからの芸当にも感じる。ただ次走は2番手から踏ん張っており、内容自体は高く評価できる。とはいえ、血統や走りを考えたら上がりの要求値が高い馬場より、軽い芝で余力十分に抜け出す競馬が向いているとは思う。捲りという戦法はペースやTBを考えたら流石に一発回答が出せるレベルではなく、まあ能力でどこまでやれるかという点だろう。

△ミシシッピテソーロ
 流石にここまで阪神JFに似たレースになるなら好走馬そのものも押さえておいた方が良い。東京と新潟で上がり最速で差してきた馬だったが、よく考えるとそこまで上がりの数字は強くない。ハイペースやそもそも馬場状態が上がりが掛かる状態の方が伸びてきそうで、阪神JFのようなタフな条件は敵鞍だったと言える。惜しかったのは枠番だろう。今回は更に内でインを突くのが上手い鮫島騎手が乗ると来た。ローテは不満にも程があるが狙い目でしかない。

買い目
枠連:③④-全 15点

ここまで狙いたい馬が固まるとね。

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