ジンクスブレイカーの定義 #青葉賞 予想
レース分析
「青葉賞勝ち馬はダービーで勝てない」というジンクスは、日本競馬界の七不思議として存在しています。単年で掬い上げて「この年はこうだった」「この馬はこうだった」と分析する事は容易ですが、青葉賞の勝ち馬全体に視野を広げて言えば、偶然の一致という側面が大きいように感じます。事実、最たる例ならウインバリアシオンやエアダブリンに関しては「生まれた時代が悪かった」としか言いようがありません。何かの頓挫でオルフェーヴルやナリタブライアンが皐月賞をパスし、青葉賞からダービーを取りに行くならほぼ確実に勝っていたと思いますし。
無理やり一般的な理由として考えるなら「皐月賞組が強すぎる」という点ですが、実際問題、青葉賞馬がダービーで勝つには「皐月賞のレベルが低く、青葉賞のレベルが高い」ことが絶対条件であると考えられます。末脚レベルないしシンプルな数字の良さという点です。その上で、2着までに優先出走権が出るレースで、本番に向けてお釣りを残す必要もあるため、青葉賞における相手の弱さも絡みます。世代でも抜けて強い馬が青葉賞に出走する必要があり、大体そういう馬は普通に皐月賞に出走していますね。
今年の皐月賞は過去20年でも最高レベルの素晴らしい数字でした。正直別路線から来るというイメージは全くと言って良いほどありませんし、青葉賞の勝ち馬より皐月賞で大敗した馬の方が拾えます。可能性があるとすればNHKマイルからの臨戦。ジャンタルマンタルとアスコリピチェーノの走破レンジに追従ないし先着できるような馬が居れば面白いです。まあ純マイラーの可能性が高いとは思いますが。皐月賞やマイル路線も含めたOPレースの評価一覧を下記に記載しています。ご参考までに。
青葉賞の展望ですが、逃げ馬は何頭か居るものの、逃げて2勝のウインマクシマムが主張すると思います。パワーホールが逃げる可能性も考えられますが、可能性としては何とも言えない点。モレイラ騎手騎乗のYoshida産駒のデュアルウィンダーは前走逃げて大楽勝でしたが、流石に控えると思います。隊列が決まった後のペースにはしっかりと中弛みがあると思います。楽にハナに立ってそのまま1コーナーに入るような展開は考えづらいため、加減速が大きくなる以上、先行馬が有利になるイメージは乏しいです。
追込が通るかといえば中盤の緩み具合にもよります。長く脚を使う上で、スパート始動時のスピードが低ければ後ろからも差せそうですが、コーナーで動くレースであれば待った方が得策のイメージ。武豊騎手騎乗のシュガークンはどういう位置も取れそうですし、この馬の前後が勝ちポジになりそうな気がしてならないです。シュガークン自体は先団〜中団辺りには付けそうです。馬場的には内有利だと思いますが、馬群が詰まるか間隔が開くかというのは読みづらいため、外がどの程度に不利になるのかは展開次第という所でしょうか。まあ力差は大きそうなため、強い馬は大外でも大きく減点はしないです。まあ堅そう。
予想・買い目
見事に内が微妙なメンバーで固まりました。シュガークンをマークできそうな⑨へデントールが本命です。スタートで大きく遅れた新馬戦以外は底を見せていませんし、しかも負けた相手がSS+皐月賞勝ち馬のジャスティンミラノですからね。長く脚を使えるCT系の馬で、トップスピードこそありませんが機動力もあり、連勝も余力で圧倒してのものでした。キセキ以来の正統派ルーラーシップ産駒というか、いかにも大味な中距離馬に感じます。オシェア騎手は今年のドバイWCデーで2勝と大活躍。左回りの走りは良さそうですし馬を動かすのも上手そうです。芝でゆったりしたペースがどうかという点は気掛かりですが、お手並み拝見
⑰トロヴァトーレは高い直線性能があり2歳時点の十傑では2位で指名しています。弥生賞は掛かったのか全く良い所がありませんでしたが、東京に変わるのはプラスでしょう。掛からないのは前提ですが、2400mに変わっても問題は無さそうです。⑮ショウナンラプンタはスタミナ質のある馬で、ゆきやなぎ賞では追走レンジを下げて末脚のキレが増していました。明らかに2400mが向きますし、鮫島騎手をダービーに連れて行って欲しいです。
⑦シュガークンは本番までに全くお釣りが無さそうですが、使うたびに強くなっていますしまだまだ良くなっても。戸崎騎手がユニコーンSに参加しているため、騎手力が相対的に抜けているのは心強いです。穴で⑭コスモブッドレアが面白いです。スプリングSはトップスピードが足りなさすぎて2番手で残せませんでしたが、距離自体は持つと思います。持続的な脚は使えますし、2400mも守備範囲には感じます。
実績上位の①サトノシュトラーセと⑩ウインマクシマムを混ぜた7頭を中心視しています。個人的には、ショウナンラプンタはそれなりの追走経験があるため、7頭の中でも一番期待しています。
おまけ・ユニコーンS予想
本命は⑤ラムジェットです。ヒヤシンスSは明らかにペースが速く、前に居た馬が失速したが故の差し切りですが、それでもフェブラリーSから0.6秒差の勝利は立派な内容です。寒椿賞もスピード優位だったのではなく前の失速を差していただけの内容です。悪い訳ではないですが、ガチンコの1600m戦よりは1800mぐらいのレンジの方が自力で走れる馬だと思います。1900mはスタミナ質の高いレースになりやすく、ここはどうかという所ですが、力は最上位なので。
あとは無難に実力上位を選んでいますが、注目したいのは⑬カゼノランナーと①スナークラファエロ、共に中京の前走の内容が良く、カゼノランナーは余力が有り余っており末脚も高いレベルでした。初ダートで出したパフォーマンスにしてはかなり優秀。スナークラファエロは前走のラップが優秀で、しっかりと耐えて着差を付けた点からもスタミナの多さを感じます。こういうラップで走る馬は応援したいですね。まあ⑫ムルソーと並んで前が大渋滞なのでラムジェットが本命な訳ですが。④ミッキーファイトは頓挫が続いての臨戦なので今回は少し評価を下げています。
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