見出し画像

居ないものが多すぎる #大阪杯 全頭評価+予想

 今年の大阪杯は昨年と一昨年と違う点が一つあります。クイズではないのでシンキングタイムは設けません。答えは「同週にドバイワールドカップデーが開催される」です。

 ドバイワールドカップデーは例年であれば高松宮記念週に実施されますが、今年は翌週にずれ込んでいます。これにより、今年の大阪杯は居ないものが3つあります。考えながら読み進めてみてください。

 1つ目は、トップホースの不在です。現役最強の競走馬は誰か?と聞けば、意見は割れるでしょうが、ドウデュース、リバティアイランド、ジャスティンパレス、スターズオンアース辺りが答えとして返ってくる事でしょう。マイル路線のナミュールを答える人も居るかもしれません。

 これらは漏れなくドバイに遠征するため、今年の大阪杯は中長距離の王座決定戦という印象は薄くなります。勿論これは、ドバイ遠征の時期が3月末という点に起因しているので、別に高松宮記念週に開催されていようが、起こり得る事象ではあります。

 2つ目は、トップジョッキーの不在です。近年の大阪杯を見ると、川田将雅、武豊、ルメールといったトップジョッキーが大阪杯の馬券によく絡んでいます。絡んではいませんが、逃げ先行有利の大阪杯で、先行が得意な坂井瑠星騎手も出れば抑えておきたい騎手ですね。

 これらの騎手は当然ドバイにお手馬が居るので大阪杯には不参加です。これに付随して、出れば99%圧勝できそうなプログノーシスも、川田将雅騎手を擁する事ができないため、タダ貰い同然のここを蹴って香港に遠征します。ロマンチックウォリアーと戦うより4枚は落ちる相手なのですが…

 そして3つ目は、強力な逃げ馬の不在です。これはドバイのズレ込みには起因しませんが、ここ2年の大阪杯では、ジャックドールのペースに対応できるかどうかが争点となりました。イクイノックスが天皇賞秋でウルトラレコードを出したのも、ジャックドールが半ば自滅的な逃げを打った点が起因しているのは否めません。

ジャックドールは怪我で長期離脱していますし、中長距離で強力な逃げを打ってきたパンサラッサタイトルホルダーも引退しています。ドバイとは関係が無いように見えますが、よく見ると2つ目のトップジョッキーの不在は、逃げが得意なジョッキーの不在でもあります。

 完璧なペースメイクができる武豊は勿論ですが、坂井瑠星や横山典弘も不在です。昨年は追込馬のドゥレッツァとイクイノックスで逃げて勝たせたルメールも不在、レイパパレで逃げ勝っている川田将雅も不在です。

 先ほども述べましたが、大阪杯は逃げ先行が有利なレースです。今年の大阪杯はトップホースも、トップジョッキーも、強力な逃げ馬も居ないという、逆に居るものは何なんだというレースになりました。

 このレースは開催以降、サイレントハンターを除けば関西馬が全勝していますが、関西馬のトップホースはドバイ遠征に行っています。逃げ馬は想定では不明で、仮に逃げた馬が弱かった場合、進路を取るまでにロスが出来る内の先行馬が有利になるとは思いません。逃げ先行有利になると見て、前に行きたい騎手が多いかもしれません。

 要はファクターが普段より少ない状況で予想する訳なので、何が起こるか分からないというのが本音です。よって今回は、メンバーが手薄なGⅠでは珍しく全頭評価をしていこうと思います。今回も高評価順に書いていきますが、正直今までと比較して、下限がかなり高いです。どの馬にもチャンスはあると見て良いでしょう。

全頭評価

ソールオリエンス

余力:9
トップスピード:11
持続性能:7
追走力:6
スタミナ:7
機動力:4

総合評価:90点(S)
末脚評価:SS+

 最高評価はこの馬です。想定でロードデルレイとモリアーナが除外対象のため、現時点のメンバーでは末脚のレベルが2枚は違います直線だけで勝てるのはこの馬だけです。ほぼ追込なので追走経験に関しては乏しいですが、皐月賞と中山記念では、それなりに苦しい追走をしています。

 暴力的な直線性能と引き換えに、壊滅的なコーナリング性能で、コーナーで脚を使う競馬は全く出来ません。菊花賞のように早めに脚を使う競馬をすると伸びきれず惨敗まで見えますが、逆に直線までに脚を温存できるような競馬ができれば、突き抜けて圧勝まであり得ます。見た目通りのピーキーさ。

 大阪杯はコース替わり初週で内が有利ですし、トラックバイアスが顕著なレースでもあります。その上でメンバー間の能力差が少ないとなれば強調出来る材料は全くありませんが、爆発力は圧倒的です。ここではかなり高い評価をしようと思います。道悪は鬼でしょう。

 追走経験自体はありますが、追走力自体は乏しいのが気掛かりです。加えて初ブリンカーですからね。ペースが遅いのであれば効果的ですが、ペースが上がるなら逆効果になりそう。限定的な条件で好走する馬ですが、ハマった時の爆発力は念頭に入れねばなりません。斤量分ぐらいは強くなっています。

ローシャムパーク

余力:9
トップスピード:8
持続性能:8
追走力:6
スタミナ:6
機動力:7

総合評価:85点(A++)
末脚評価:S

 地味ではありますが重賞を力で連勝しており、古馬になってから順調なキャリアを積めていると思います。斤量差と頓挫明けとはいえ、タイトルホルダーを交わし切っているのはお見事。

 東京でも速い上がりで走っていますが中山や函館での連勝を見る限り、トップスピードで差すというよりは持続力で差すタイプです。機動力兼備で小回りコース向きの末脚質を持っています。極端に悪いとダメですが、多少時計が掛かる程度でも走ります。

 懸念点は追走力が決定的に不足している点です。負けたスピカSは馬場も起因していると思いますが、それ以上に追走に苦しんでいました。セントライト記念もそれなりに苦しめの追走。古馬になってからは、セントライト記念ぐらいのペースなら楽に差しているので問題無いと思いますが、ペースが上がると厳しそうな印象を受けます。

 まあどの馬も追走力は控えめなメンバーなので、ペースが上がれば苦しいのはどの馬にとっても同じ。ソフトに乗れる戸崎騎手とは相性が良いと思いますので期待したいです。10Fの数字上では一番上かと思いますし、コーナーで動かしてもそこまで問題無さそうです。

ジオグリフ

余力:7
トップスピード:8
持続性能:10
追走力:10
スタミナ:6
機動力:8

総合評価:85点(A++)
末脚評価:A++

 いつもの事ながら言われていますが、イクイノックスに勝った馬の1頭です。それだけで評価しているという訳では無いですが、古馬になってからの芝レースでもそれなりに走っています。

 ダートで鍛えた追走力と、元々持っている高い持続力がストロングポイント。ワンペースのレースに強く、日本の芝レースでは極端と言える程の前傾ラップにも恐らく対応できるかと。1年近くド迷走していたように見えて、3歳の香港カップからは、追走負荷が非常に高いレースばかり経験しているのが良いですね。

 以前は持続性のある末脚を活かすレースが多かったですが、今の状況であれば逃げたり逃げ馬にプレッシャーを掛けたりするようなレースが理想でしょうね。実は10Fで減点する要素があまり多くない馬です。ペースが緩むと厳しいというのが目に見える範囲での懸念点でしょうか。復活に期待します。

ルージュエヴァイユ

余力:8
トップスピード:9
持続性能:10
追走力:7
スタミナ:6
機動力:6

総合評価:85点(A++)
末脚評価:S+

 こちらは末脚を高く評価しての1頭ですが、トップスピードより寧ろ高い持続力で差してくる馬です。エプソムCは追走負荷の高いレースでしたが、持ち前の持続力を生かし前で粘り込んでいます。

 追走が楽な際の末脚も高く、コーナー加速の機動力はありませんがソールオリエンスよりはマシなので、強気に乗っても決め打ちでもそれなりに走れそうなイメージです。少なくとも13番人気以上には走れるかと。広いコースの方が乗りやすそうではありますけどね。

 内回り2勝、京都外回りのエリザベス女王杯を内で立ち回って2着と器用には見えますが、内を回すなら溜める必要はあると思います。阪神内回りのコース形態であれば、昨年のダノンザキッドのように外から強気に立ち回る方が向いているはずです。コース取りには要注目。

ステラヴェローチェ

余力:8
トップスピード:9
持続性能:8
追走力:9
スタミナ:7
機動力:8

総合評価:85点(A++)
末脚評価:A++

 行方不明から帰ってきた世代の強豪で、ようやく斤量に慣れてきたと思います。何故か長休明けから不安定だったゲートが改善し、安定して先行できるようになっているのもプラスです。

 元々追走力が低い馬ではありませんでしたが、休み明けからの近3走はいずれも追走が苦しい流れで、前走のパフォーマンスも馬場差、斤量差を考えれば非常に優秀なもの。元々は高い持続力で差していたので、それを転じて先行力に生かせていると思います。

 質の高いラップのマイルで先行した経験は生きると思いますし、皐月賞の内容から考えても機動力は非常に高いです。出来れば逃げて欲しいですが、ジオグリフと違い前傾すぎると好走できない可能性が高いので、それなりに流れるラップを好位追走が一番好走の可能性が高いと考えられます。

馬群は捌けるので混戦にも強いですし、道悪は鬼。ジオグリフ同様、減点材料が少ない馬なので高く評価したいです。こちらもスローペースの上がり勝負には弱いかなと思いますので、そこは割引です。こちらも復活に期待。

べラジオオペラ

余力:8
トップスピード:9
持続性能:7
追走力:7
スタミナ:7
機動力:7

総合評価:80点(A+)
末脚評価:A++

 春の2戦を経て強くなって帰ってきました。ある程度当然のところがあって、皐月賞では追走力の限界を、ダービーでは末脚の限界を叩いた事がその後のレースに生きています。追走力、末脚ともに最高打点は非常に高く、バランス型の中距離馬に感じます。

 チャレンジCの数字は悪くなく、もう一段階の成長があれば馬券に絡んでもおかしくないと思います。爆発的な末脚は持っていないので、もう一列前で競馬できるようになると更に伸びてきそうではありますね。

 馬群を縫う競馬も出来ていましたし、コーナリングにも難はありません。とはいえ、近走はあまり無理すぎない追走からの差しですので、色気を出しすぎると皐月賞の二の舞になる可能性は秘めていると思います。皐月賞も粘ってはいたので、そういうレース経験が増えてくると10F路線でも強くなると思います。

エピファニー

余力:7
トップスピード:8
持続性能:7
追走力:7
スタミナ:6
機動力:7

総合評価:80点(A+)
末脚評価:A++

 気性をコントロールし切れないままオープン入りした影響で、しばらくは勝ちきれないどころか力も発揮できないレースが続いていましたが、ここ4走で気の悪さを乗りこなして好走を続けています。前走の小倉大賞典は追走負荷の高いレースでしたが、それなりの位置から押し上げて勝利しました。

 特に4走前のケフェウスSは中山記念を勝ったマテンロウスカイが自滅的なペースを刻み、それを追走してレコードと同タイムで走破しています。掛かるならとハイラップが出るレースで追走力を生かす内容が増えてきたのは好感が持てます。

 ただ、ジオグリフやステラヴェローチェと違いテンから速いタイプではなく、道中は中途半端に先行辺りの位置にしか付けられていません。そのため、ある程度自力で刻めそうな所ですが、スローペースなら何もできないレースが目立ちます。

 ハイラップ専用機だとガイアフォース辺りもそうですが、流石にこの馬より無様には負けません。内で揉まれるのも苦手なのでトラックバイアスに完全逆行なのは懸念点ですね。小回りで4勝と機動力は高いのでハマった時の一発は面白いと思います。

タスティエーラ

余力:9
トップスピード:8
持続性能:9
追走力:7
スタミナ:8
機動力:5

総合評価:80点(A+)
末脚評価:S

 昨年の最優秀3歳牡馬の始動戦となります。ドバイに行くと思っていましたが、国内路線に照準を絞ってきたようですね。競馬界を盛り上げて欲しいです。この馬は有馬記念に書いた通り、後半4~5Fに特化した末脚を使う持続力タイプです。それなりに追走経験もあり、クラシックでソールオリエンスより優位に立ったのはこの辺りが要因です。

 大敗したベラジオオペラと違い、こちらは皐月賞で追走負荷を掛けながらも残しました。多少なら強気なレースでも強引にも着順を上げてきます。有馬記念は直線の不利が痛かったですが、まあ無かった所で掲示板ぐらいなので何とも言えないです。コーナーで加速する機動力は無いため、早い段階から仕掛けるようなレースができると面白いです。

 直線だけで勝てるソールオリエンスとは対照的に、この馬は真っ先に動いても勝ち切れます。とはいえ、10Fで強いイメージは全く沸かず、1~2F短いと思います。福永調教師が共同通信杯でコメントした通り、父サトノクラウンによく似たタイプだと思います。ここより寧ろ宝塚記念で強く狙いたいです。メンバー間のレベル差が少ない点からも、微妙な適性のズレは命取りになる気がしないでも。

 弥生賞・皐月賞と手綱を取った松山騎手に戻るのはプラスでしょう。強気に乗る方が、小回りコースではこの馬の持ち味が生きると思いますし、ソールオリエンスより不甲斐ないレースをする心配が無さそうには映ります。ただ、今回も馬体が重そうなのはどうなんでしょうか。

プラダリア

余力:8
トップスピード:6
持続性能:8
追走力:8
スタミナ:9
機動力:7

総合評価:80点(A+)
末脚評価:A

スタミナを生かした高い追走力と持続力で結果を残してきた馬で、GⅡ3勝はこのメンバーだとトップの戦績。昨秋以降は安定して先行できるようになっており、持ち味を生かせるレースが増えているように感じます。末脚はサッパリですが、消耗戦には滅法強いです。

 元々挑戦してきたGⅠは全て追走負荷が大きいというのがあり、内容面では着実に成長を遂げています。元々大負けはしてないですけどね。ヘヴィステイヤーに近いタイプだと思っており、勝利した距離は2200〜2400mでペースも流れているため、2000mへの対応が鍵となります。

 まず間違いなくスピードレンジが合わないので、余力面で上回るか他馬がバテるペースを追走して残し切るか、というレースが向くと思います。GⅠのレース内容を見ると明らかに後者しか好走の可能性があり得ないので、スローペースならロングスパート勝負でもしない限り、掲示板すら厳しそうな印象を受けます。

ハヤヤッコ

余力:7
トップスピード:8
持続性能:7
追走力:9
スタミナ:7
機動力:8

総合評価:80点(A+)
末脚評価:A+

 長らくダートを使われてきましたが、2年前に芝に再転向させて好走。そこから10Fを中心に勝ち切れないまでも惜しい競馬が続いています。ちょくちょく末脚を伸ばしていますが、本質はダートで鍛えた高い追走力にあります。

 基本的に芝よりダートの方が要求される追走力が高く、勝った函館記念はかなり流れましたが余裕で追走しての力押し。ペースが流れても何ら問題無いでしょう。前傾ラップでも走れると思います。

 とはいえ、馬齢に伴い緩やかにではありますが能力が衰えており、行き脚が安定しない事から道中の位置取りも後ろになっています。機動力は高いので立ち回りで利を得る可能性はありますが、末脚質が高くないので差せるかといえば難しい所。先行できれば面白いと思いますが、後方からならまた惜敗になりそうです。

ハーパー

余力:7
トップスピード:8
持続性能:8
追走力:7
スタミナ:7
機動力:7

総合評価:75点(A)
末脚評価:A

 地味な馬で掴み所がありませんが、牝馬限定戦のGⅠで戦った4戦はいずれも数字は悪くなく、もう一段階成長が見られれば好走も可能に映ります。スタミナ質の持続力が武器ので、トップスピードはもう一つですが、1600mでもそれなりに走っていますし、スピードレンジ的に中距離でも戦えそうです。

 案外追走も頑張っており、負荷っぽい負荷をしっかり掛けているのはポイントです。強くなる余地は大きいかなと思うので、個人的には成長力に期待したいところです。

スタニングローズ

余力:7
トップスピード:9
持続性能:7
追走力:6
スタミナ:6
機動力:8

総合評価:75点(A)
末脚評価:A++

 好位からピリッとした脚が使える馬で、阪神開催の秋華賞でナミュールとスターズオンアースを完封しています。この内容はもっと評価されて然るべきですが、ヴィクトリアマイルからの休み明けというのは大きなポイント。

 末脚質は悪くなく、内回りコースで小脚を使うレースが向いているようで、重賞3勝は全て内回りコースと機動力も十分です。ただ追走力には不満が残り、エリザベス女王杯と中山記念は追走に苦しんでいました。立ち回りの巧さを活かしてどこまで着順を上げられるかでしょう。

キラーアビリティ

余力:7
トップスピード:8
持続性能:6
追走力:6
スタミナ:6
機動力:7

総合評価:75点(A)
末脚評価:A+

 ムラの激しい馬で、走る時は追走もしっかりしながら脚を残せますが、走らない時は笑うぐらい走りません。機動力はあるため、内回りコースでもよく走れると思いますが、昨年の大阪杯は全く見せ場が無かったのは懸念点。

 元々ダービーの6着が最高パフォーマンス辺りで、正直それを更新できていないのが現状です。位置取りは不問ですが、最近は悪くなっているのも気になる点。前走の走りで気性にメドが立ち、操縦性を取り戻してくれれば面白そうです。

ミッキーゴージャス

余力:7
トップスピード:8
持続性能:7
追走力:6
スタミナ:6
機動力:7

総合評価:75点(A)
末脚評価:A

 野田血統のGⅠ馬から生まれた良血で、春は棒に振りましたが秋から3連勝。全ての勝利が小回りと適性は十分です。3連勝がいずれも追走の負荷を上げ続けてのもので、改めて川田将雅騎手の「教育」の素晴らしさを感じます。

 前走は斤量差を加味しても高いパフォーマンスで、ここに来て本格化の兆候を感じますね。父、母共に晩成でしたし、デムーロ騎手も調子が良さそうで手も合いそうです。相手関係的にまだ足りないイメージは受けますが、もっと伸びてもおかしくないかと。ハーパーと共に期待してみたいです。

リカンカブール

余力:7
トップスピード:7
持続性能:6
追走力:5
スタミナ:6
機動力:6

総合評価:70点(B+)
末脚評価:A

 出が安定しませんが先行もできる馬で、ミッキーゴージャスと同じで全ての勝利が小回りと機動力は十分です。一応差し脚はありますが前崩れの展開は欲しいので、この馬も立ち回り次第な所があるかなと。

 京都新聞杯の追走はかなり頑張っており、そういうレースを続けていれば取りこぼしも少なかったんでしょうが、現状はまだ力不足の感が否めません。新潟大賞典や函館記念辺りでまた狙ってみたいですね。

カテドラル

余力:7
トップスピード:9
持続性能:7
追走力:6
スタミナ:6
機動力:7

総合評価:70点(B+)
末脚評価:S

 末脚は良いものを持っており、小回りの千八でたまに差し込んできます。機動力は高く器用な馬ですが、先行して脚を使うようなレースは出来ず、前崩れを待つ展開が目立ちます。末脚質は悪くないので上手く差し込めれば上位入線も。

 今回のメンバーは数字に乏しいので、ペースが上がり切れば前崩れの展開は望めそうですが、1F長そうでこの条件でわざわざ狙う妙味は薄いかなと。抜けて最低人気となりますが、近走のパフォーマンスは悪くないので、案外自力は出し切れそうです。

予想・買い目

◎ステラヴェローチェ
○ジオグリフ
▲べラジオオペラ
△ソールオリエンス
☆ミッキーゴージャス


予想軸
能力35:TB20:展開45

買い目
⑥-⑨-全 三連複14点
①⑥⑦⑨⑩⑪ 馬連ボックス15点

 追走力や末脚にかなり開きがある割には数字には開きがないので、ペースを決め打ちせずに行こうかなと思います。逃げ馬が居ない事でスローペースが想定されますが、ペースが流れた時を想定し、追走力のある馬が本命と対抗になります。

 本命はステラヴェローチェです。元々クラシック路線、その後の古馬路線で力を見せてきた馬ですし、末脚も追走力も一定のレンジで走破できています。長期休養していましたが、前走は3歳時からの成長力を見せてくれました。逃げでも面白い馬ですし、出来ればかなり前を取って勝負して欲しいです。ドバイで失った栄光を、その裏の大阪で取り戻して欲しいです。

 対抗はジオグリフです。ダートで鍛えた追走力はきちんと身になっていますし、前走以上のパフォーマンスにも期待したいです。非常に追走力に優れた馬で、ここでは完全にトップ。前傾ラップで力を出し切れるのは恐らく本馬だけであり、力押しするような競馬ができれば面白いと思います。同世代の強豪に負けじと結果を出して欲しいです。

 3番手にべラジオオペラを挙げます。追走力も末脚も最高打点は高く、1F短縮する上で、プラダリアより上昇幅が大きいのはこの馬でしょう。近2走は春の敗戦が糧になった形で、成長の余地は残していますから、ここでGⅠタイトルに手が届いてもおかしくないと思います。

 4番手にはソールオリエンスです。ここでは抜けた末脚を持っており、やはり直線だけで勝負ができるというのは大きな利点になります。非常にピーキーな馬ですが、直線の短いコースはベスト。ブリンカーの効果が裏目に出なければ良いですが、余力を持ったまま直線を迎えることができれば、大爆発してもおかしくないと思います。

 穴にはミッキーゴージャスを挙げます。近走の成長には目を見張るものがありますし、ここでもう一段階の成長があっても面白いと思います。ハーパーもそれなりのレンジで走破できるのではないかと思いますし、牝馬2頭は4歳から狙っていこうと思います。

 タスティエーラはやはり内枠が厳しいですね。包まれるのは避けたい上で、なるだけ外を回したいですから。プラダリアはスピードレンジの問題は大きいです。流石に末脚が弱すぎるのでペースの流れ待ちになると厳しいかなと見ます。ローシャムパークは追走レンジに不安がありますね。末脚は悪くないですが、流れると立ち回りが難しいです。内枠も怖いです。

 馬券的にはホームラン狙いで。懲りずにまたボックスの馬連も買います。流石にダブル的中は望み薄かと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?