懐かしさの中に潜む再発見
こんにちは。ともやです。
昨日、中学生の時に聞いていた歌をYoutubeで漁りまくっていました。
僕は中学の時、友達の影響でアニメやニコニコ動画(以下ニコ動)という文化に引きずりこまれたのですが、それは陰キャになると同時に、サブカル文化に対する差別の目を持たずに文化や趣味の多様性を受け入れる心を育ててくれたので、恨み半分感謝半分といった感じです。
中学の時に聞いていた曲は、もちろんJ-POPも含まれているのですが、
(青いベンチ、ツバサ、小さな恋の歌、GO!!!、少女S、GREEEN、
まだ厨二病全開だった時のRADWINPSなどなど)
一番心にグッときたのは、ほとんどの時間を費やしていたニコ動の曲でした。あんだけ汚い言葉が飛び交う環境にズブズブに浸っていて、良く社会不適合者にならずに済んだなと自分を褒めたいです。(性格は少し歪んだ??)
まぁそんな話はあまり本題と関係ないのですが、当時僕は曲を音だけで聞いていました。
自覚していたことではあるのですが、歌詞に込められた意味とかについて
想いを馳せることがほとんどなかったので、何となくリズムが気持ち良いとか、盛り上がりが凄いとか、ヴォーカルの人の上手さとか、そんな判断基準で曲を聴いていました。
それに恋愛経験が乏しすぎることも相まって、恋愛ソングに関しては
チンプンカンプンです。音だけで聴いてます。(現在進行形)
でも、当時めちゃくちゃ聴いていた曲を10年以上時間が経った今聴いてみると、当時は全然気付いていなかった歌詞の意味に気付いたり、考えさせられました。
例えば、「Just be friends」という曲です。
原曲はボーカロイドという合成音声で作られた曲なので、受け付けない人は
人が歌っているバージョンを聴いてみてください。(聴かなくても記事は読めます)
僕はhalyosyさんのとかヲタみんさんとかの曲が好きです。
ニコ動は登録しないと見れないし、コメントが画面上に流れるという文化が嫌いな人はYoutubeで探してみて下さい。(違法アップロードですが・・・)
歌詞の一部を紹介します。番号は後の話のためのものですので、気にしないでください。
①
浮かんだんだ 昨日の朝 早くに
割れたグラス かき集めるような
これは一体なんだろう 切った指からしたたる滴
僕らはこんなことしたかったのかな
②
分かってたよ 心の奥底では 最も辛い 選択がベスト
それを拒む自己愛と 結果自家撞着(どうちゃく)の繰り返し
僕はいつになれば言えるのかな
③
緩やかに朽ちてゆくこの世界で 足掻く僕の唯一の活路
色褪せた君の 微笑み刻んで 栓を抜いた
④
声を枯らして叫んだ 反響 残響 空しく響く
外された鎖の その先は なにひとつ残ってやしないけど
ふたりを重ねてた偶然 暗転 断線 儚く千々(ちぢ)に
所詮こんなものさ 呟いた 枯れた頬に伝う誰かの涙
今聴いてみると、かなりストレートというかそのままの表現なのですが、
当時の僕はこれが別れ話の曲だと気付いていませんでした笑
それぐらい、音でしか聴いていなかったのです。。。
「Just be friends」直訳すると「友達でいよう」です。
以下は僕の考察なので、間違ってるかもしれません。
この曲は付き合ってるカップルがお互いのことを愛しているにも関わらず
(もしかしたら片側通行かも)、別れた方がお互いのためだから、
二人とも傷付きながら別れるという話です。
①
浮かんだんだ 昨日の朝 早くに
割れたグラス かき集めるような
これは一体なんだろう 切った指からしたたる滴
僕らはこんなことしたかったのかな
おそらく①は夜に2人で家で喧嘩をして、興奮のあまり机を叩いたか、ぶつかったかで、コップが割れてしまったのでしょう。
その後、片方は家を出て行き、家主は悲しみに明け暮れ寝てしまい、朝になってコップの片付けをした時に、ガラスの破片で指を切ってしまいました。
こんなはずじゃなかったのに・・・と無念と後悔が感じられます。
②
分かってたよ 心の奥底では 最も辛い 選択がベスト
それを拒む自己愛と 結果自家撞着(どうちゃく)の繰り返し
僕はいつになれば言えるのかな
②は家主の心の中の描写です。
最も辛い選択がベスト、つまり別れることが最も良い選択であると頭では分かっている。しかし、好きだという気持ちも偽りのないもの。
そんな辛い選択はしたくないという自分を守るための自己愛と
それでも別れた方がいいという冷静な自分との間で揺れ動いている。
自家撞着というのは、同じ人の言動や文章などが前後で矛盾していることらしいです。自己矛盾と同じ意味ですね。
別れを告げた方がいいと分かっているのに、覚悟が決まらず、いつまでも言えずにいる。そんな悩みが描かれています。
③
緩やかに朽ちてゆくこの世界で 足掻く僕の唯一の活路
色褪せた君の 微笑み刻んで 栓を抜いた
ここはとても難しいですね。。。
僕は「緩やかに朽ちていく世界」は徐々に終わりへ近づいている二人の関係を示していて、もう止められない、どうしようもない、そんな状況で僕が出来るのはたった一つしかないという意味だと読み取りました。
それは「色褪せた君の微笑みを刻む」こと、おそらく二人で撮った思い出の写真をハサミで切るということではないでしょうか?
普通ならそんな過激な行動はしないはずですが、そこまでしないと自分の気持ちの整理がつかないという、どれだけ僕が追い詰められているかが感じられます。
そして、栓が抜かれる。涙腺の栓ですね。
④
声を枯らして叫んだ 反響 残響 空しく響く
外された鎖の その先は なにひとつ残ってやしないけど
ふたりを重ねてた偶然 暗転 断線 儚く千々(ちぢ)に
所詮こんなものさ 呟いた 枯れた頬に伝う誰かの涙
当時の中学生の僕は本当に叫んでいると思っていたのですが、、、
これはただ叫んでいるのではなく、泣き叫んでいますね。
その声が部屋の中で反響し、残響が空しく響いている。
外された鎖は二人の関係が終わることを意味し、その先は何も残っていない
希望も展望も何もないということでしょうか。
そして泣き枯れた主人公は、空虚な気持ちで達観します。
二人が結ばれていたのは、ただの偶然で、暗転、つまり少しでも悪いことが起こると断線し、儚く散らばってしまう。
最後の枯れた頬に伝う誰かの涙は解釈しきれませんでした。
枯れた頬はもう出る涙も無いほど、泣いた後の主人公の頬だと思うのですが、そこに伝う誰かの涙というのは、以前の自分とは決別した新しい自分の涙ということでしょうか?
涙は枯れてなかったの・・・?(困惑)
はい、というわけでただなんとなく聴いている曲でもしっかりと歌詞の意味を考えたら、とても中身の詰まったストーリーがあるということを今回は感じました。
4分でこれだけの世界を表現するアーティストさん達は本当にすごいですね。
今回この経験を通じて僕が思ったのは、
曲とか映画とか本とかは一度だけ取り入れるのではなく、
何回も取り入れるのは意味があるかも。
ということでした。
皆さんも、昔あれ好きだったな〜というものがあれば、
この機会に是非、もう一度見てみると新たな発見があるかもしれません。
では、また。
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