仕事の話 その2

 薬を飲むことは障害を持っている方にはとても大事なことですがきちんと飲んでいないこともあります。私が支援をしているある方が、先月から薬の数を確認してきたところどうもきちんと薬を飲んでいないらしいことに気付きました。そこで薬箱を作り今週確認したところ、毎日飲んでくれていました!



 薬も一週間だけで四、五十錠も飲むので、まとめて袋の中に入れていてもご自身では管理しきれないことは仕方がないことだと思います。

 そこで、①一日ごと分けて他の日の分との区別を明確にしました。このようにすることで不必要な情報を遮断し理解と把握をしやすくします。また②一番右隅には飲んだ後の容器を入れてもらいました。ふたをしたりゴミ箱を別に用意する形も採り得ますが(視界から不要な情報を消すことが有効な場合もあります。)、このように単純に重ねていくことでちょっとした達成感もあったかもしれません。構造化の基本的なことをしただけですが効果がありました。

 本当に小さなことだけれど少しよくなる、前進することを見ることができる。その純粋な嬉しさは麻薬のようでもあります。本当は訪問看護の人にやってもらいたかったことですが、まだ決まらないのでこの方に関しては少し私が生活面にも関わり支えています。こういうことをしていると、やはり支援の現場に関わりたくなってしまいます。

 司法書士と言うと今はどこへ行っても債務整理のことを言われます。人を脅すような声で叫ぶように電話番号を読み上げる。同じ資格を持つものとして心から恥ずかしいです。司法書士には誇るべききちんとした仕事があります。弁護士さんの仕事を侵犯する必要はないです。お金を稼ぐことは必要だけれども仕事自体に使命感を持つこともできます。こういうことを思って仕事をしている人間もいるのだと伝わればと思い書いてみました。


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