劇場で働く~わたしの祖母の物語⑥
どうにか六年卒業した妾は女學校に行く事をたのみましたがゆるされず、劇場の手伝いをする事になり、東京から送られてくる物も「不自由はさしてゐない」と父に怒れてことわりの手紙を出しました。
その後、東京からわ何も送ってこなくなりました。
父は古い劇場をこわして、二條西三丁目有楽座と云ふ常設館を立てました。
どうじに父の弟夫婦も来て大かぞくに成りました。
妾はテケツ、兄はギシとして働く事に成りました。
父の力ぞえもあって、劇場の前に床屋を出した叔父は結婚して、やさしい叔母も