阪神ファンからみた好調阪神岡田監督の良いところ悪いところ
はじめに
7月1日現在、阪神はセリーグ首位に立っている。本記事では、躍進を続ける阪神タイガースの監督である岡田監督の良いところ、悪いところについて取り上げていきたい。
良いところ①フォアボール数の増加
良いところ1つ目はフォアボールの数を増やした点である。岡田監督は就任以来、フォアボール数の増加をチームの目標の1つとしていた。その結果、7月1日現在、阪神のフォアボール数は252個とセリーグでダントツの1位である。岡田監督の狙い通りフォアボール数は増加した。広い甲子園を本拠地にする阪神はホームランが期待しづらい。そのため、フォアボールを絡めて得点することができるのは阪神の大きな強みとなっている。
良いところ②選手1人1人の役割の明確化
2つ目の良いところは選手1人1人の役割を明確化させたところである。昨シーズンまでの阪神はポジションや打順が日替わりで変更されていた。しかし、岡田監督が就任して以来、ポジションと打順はほぼ固定された。そのことによって、主に大山、中野、佐藤、木浪で構成される内野陣は昨シーズンよりも固い守備を構築しており、チーム躍進の原動力となっている。
また、打順を固定することによって、打席における選手の役割も明確となった。具体的には、1,2番を打つ近本、中野や8番を打つ木浪は昨シーズンよりもフォアボールや追い込まれてからもファールで粘るシーンが多くみられる。これは、打順が固定されたことが要因であると筆者は考える。
今シーズン、阪神は近本、中野が出塁し、長打力のある4,5番がランナーを返すというパターンと、8番の木浪が出塁し、9番のピッチャーが送り、1,2番が返すという得点パターンが非常に多い。このように、打順が固定されたことによって得点パターンが明確となった。得点パターンが明確となったことによって、選手1人1人の役割も明確となった。結果、先の3選手は出塁ということに重きを置いた打撃を行えるようになり、粘り強い打撃が行えるようになったと考える。
良いところ③戦略的な投手起用
3つ目の良いところは、戦略的な投手起用である。
交流戦明けから岡田監督はローテーションを再編した。具体的には、火曜日に西勇輝が、金曜日にビーズリーや西純矢が先発するローテーションに変更した。一般に火曜日や金曜日といったカードの初戦は各チームのエースが登板する。しかし、阪神は先発投手陣のなかで安定したピッチングをしている伊藤や才木、大竹、村上といった投手がカードの初戦に先発するのではなく、2,3戦目に登板するローテーションとなっている。そのため、安定したピッチングをしている投手と相手のエースとが対戦することがない。結果、このローテーションは、着実に勝ち星を積み上げやすい。
また、中継ぎ投手も過度に登板数が偏るようことなく、バランスよく登板することができている。
悪いところ①メディアを通した選手批判
次に岡田監督の悪いところについて取り上げたい。
1つ目の悪いところは、メディアを通した選手に対する口撃が目立つところである。岡田監督のインタビューは独特の語り口で読んでいて面白い。しかし、時折選手個人に対する批判のような発言がみられる。具体的には、交流戦ごろ不振のノイジーに対してボール球を振りすぎだと繰り返しメディアを通して苦言を通していた。もちろん、選手に対してはメディアを通してのコミュニケーション以外にもさまざまな会話が行われていると思われる。そのため、筆者が心配し過ぎているだけかもしれない。しかし、その後、ノイジーはストライクからボールになる変化球を振ってしまうことを恐れ、ストレートに対して振り遅れるシーンが目立つようになり、より一層調子を落としてしまったように感じた。
悪いところ②投手の左右を気にし過ぎる
2つ目の悪いところは、投手の左右を気にし過ぎているという点である。具体的には、左投手に対しては右打者を右投手には左打者といった起用が目立つ。最近では、交流戦のDeNA3連戦の際、今永、東といった左投手に対して右打者を起用し、交流戦調子の良かった左打者の前川をスタメンから外した。結果、チームは2試合で1得点となってしまった。もちろん、相手に合わせて起用する選手を変更する必要がある場合があることは理解できる。しかし、前川は起用された選手と比べて明らかに調子が良かった。また、今永、東は、左投手でありながら右打者よりも左打者の方が左打率が高い。このように、仮に左投手であっても自チームの選手の調子やその投手の特性などによっては右打者よりも左打者を起用するほうが得点の可能性が高まる場合がある。
おわりに
本記事では、岡田監督の良いところと悪いところについて取り上げてきた。悲願のAREへ向けて、岡田監督や阪神タイガースを全力で応援したい。
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