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代打長坂の引き金⁉6回裏の阪神坂本-大竹バッテリーの配球について

4月13日、阪神は中日に逆転負けを喫し、引き分けを挟んで3連敗。借金は今シーズンワーストの3となった。

本記事では一挙に4失点を許した6回裏における阪神バッテリーの配球を振り返っていく。

場面① 6回裏 打者高橋周平 0アウト1塁 カウント:0-1

2-0で迎えた6回裏。先頭打者に四球を与え、迎える打者はここまで2安打の高橋周平。

初球を外のストレートでストライクを取った阪神バッテリー。しかし、続く2球目をライト前に痛打され、1塁3塁のピンチを背負うことになった。

打者心理を考えると、初球を見逃してストライクを取られた場合、ストライクを見逃してしまったという心理に加え、追い込まれたくないという心理が働く。よって、2球目は普段よりも積極性が増す
そのため初球を簡単に見逃した後、次のボールはストライクからボールになる変化球に手を出しやすい。

しかし坂本-大竹バッテリーは高橋周平に対して初球、ストレートでストライクを取った後、もう1球ストレートを続けた。1球目より甘く入ったストレートは高橋周平に簡単に捉えられ、ピンチを広げてしまった。

この場面はチェンジアップやスライダーといったストライクからボールになる変化球で誘う、ツーシームでゴロを打たせ、ゲッツーを狙うなど打者心理を踏まえた配球が必要だったと言わざるを得ない。

また、高橋周平には全く同じ打たれ方を1打席目にもされている。


場面② 6回裏 打者細川 0アウト1,2塁 カウント:0-1


この場面は高橋周平と同じような打たれ方を細川にされ、満塁のピンチを背負うこととなった。

初球、スライダーでストライクを取ったバッテリーは2球目にストレートを選択。い内角に要求されたボールが甘く入ってしまい、レフト前に痛打された。

前述のように、初球を簡単に見逃した打者の2球目は積極的にスイングを仕掛けてくる。その状況の中で簡単に甘いストレートを投げてしまったバッテリーの配球は軽率であったと言えるだろう。

場面③ 6回裏 打者中島 0アウト満塁 カウント:2-2


0アウト満塁となり、大竹から岡留に投手交代。打者は中島。初級、スライダー。全くタイミングが合わず、空振り。2球目は外れ、3球目にツーシームでファール。中島を追い込む。


問題はここから。インサイドへのツーシームを2球続け、2球目が中島に当たり死球。同点に追いつかれた。

この場面、初球のスライダーへの空振りからみるに、中島はスライダーに全くタイミングが合っていなかった。

そのため1-2、2-2のどちらかでスライダーを投じていれば結果は変わっていたかもしれない。

また投手心理として、同じ球種を続ける際は2球目は1球目より厳しいコースへ3球目は2球目より厳しいコースへ投げようとする

そのため、3球ツーシームを続けたことで岡留は打たれないためにより、内角へ厳しく投げなければならないという心理が働いていたと思われる。

このように、満塁からの死球は3球内角へツーシームを続けたという配球によって、必然の結果となった。

リードに関する参考記事
https://note.com/tomothebaseball/n/n28f590fe4888


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