会計士になるため         日商簿記2級合格へ ~解説あり~ Chapter5 商品売買

Chapter5では商品の売買について学んでいきます。

商品の売買の処理方法には、3つあります。
① 三分法・・・商品売買を「仕入れ」「売上」「繰越商品」の3つの勘定を用いて処理します。
仕入れ時 仕訳:仕入/買掛金
売上時  仕訳:売掛金/売上
決算時  仕訳:仕入/繰越商品(期首商品棚卸高)
        繰越商品/仕入(期末商品棚卸高)
②分記法・・・商品売買を「商品」「商品売買益」の2つの感情を用いて処理します。

仕入れ時 仕訳:商品/買掛金
売上時  仕訳:売掛金/商品(売価でなく、原価の価格で)
            商品売買益
決算時  仕訳:仕訳なし
③売上原価対立法・・・商品の仕入れ時は商品、売上時には売価で売上計上するとともに、商品の原価を商品勘定から売上原価勘定に振り替える処理の仕方。

仕入れ時 仕訳:商品/買掛金
売上時  仕訳:売掛金/売上(売価)
        売上原価/商品
決算時  仕訳:仕訳なし

3つの処理の仕方をしっかり覚えていきましょう。

次に、仕入、売上の割引きについてです。 
掛け取引きの際、決められた決済期日前に代金の決済が行われた場合、掛け代金の一部を免除する場合があります。それが割引きです。

仕入時は、仕入割引  仕訳:買掛金/仕入割引
                  現金
売上時は、売上割引  仕訳:売上割引/売掛金
              現金

併せて、割戻しも勉強しましょう。
一定期間に大量に商品を仕入れてくれた取引先に対して、代金の一部を還元する場合を割り戻しと言います。

仕入時に割戻しを受けた場合
仕訳:買掛金/仕入
売上時に割戻しをした場合
仕訳:売上/売掛金
となります。  どちらの立場で処理しているのか気をつけて処理してください。

またクレジット売掛金もあります。
代金の支払いがクレジットカードの場合には、後で代金を
受け取る権利が発生することとなるため、クレジット売掛金として処理します。
そのさいにクレジット会社に決済手数料を支払っているため、合わせて処理します。
・クレジット決済で商品を売り上げた時
仕訳:支払手数料/売上
   クレジット売掛金
・クレジット代金が入金された時
仕訳:当座預金/クレジット売掛金

次に期末商品の評価についてです。
みなさんの会社でも期末に商品の棚卸しなどすることがあるかと思いますが、
おそらく帳簿上の在庫と実際の在庫が合わないことが多々あるかと思います。
その合わない差のことを棚卸減耗と言います。
棚卸減耗が生じた時は、差額を棚卸減耗損として処理するとともに
繰越商品を減額させます。
仕訳:棚卸減耗損/繰越商品

また商品の時価が原価を下回った場合、その商品の帳簿価格を減額しなくてはなりません。 その場合、商品評価損という勘定をつかって処理します。
併せて繰越商品も減額させます。
仕訳:商品評価損/繰越商品

以上です。

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