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ジョンケージのチャンスミュージックのワークショップに行ってきた

元英国ロイヤルオペラハウスの教育部長で、日本各地で音楽を使ったワークショップをファシリテーションされているマイケル・スペンサーさんと Taki Togashi さんが行う、ジョン・ケージのチャンスミュージックのワークショップに行ってきた。
ご自身のお孫さんにあたるエズメーちゃんの白血病手術のファンドレイズのための、チャリティーイベント。

チャンスミュージックは、現代音楽の教科書などで学生の頃から触れていて(60sのNYの具体美術のハシリの文脈!!)知ってはいたものの、自身が実際に参加するのは初めてでワクワク。
チームごとに分かれて、各チームごとに十個づつふわっとしたお題(形のSやフリーワードなど)が渡され、サイコロを振って、渡されたタイムラインにそのスコアの尺と弾く内容を書き込んでいって、最後に全体で一個のピースを20分かけて演奏するというもの。

想像した音を楽譜ごとに演奏していくのだけど、かなり面白かった!
沈黙の時間が多く、謎だったのだけれどもやって分かった。全体でオーケストレートするために間をわざと開ける時間が多かった様子。楽譜を時間軸に合わせて読み解いていくっていうプロセスが面白く、かなりゆるい楽譜なのに、大の大人が真剣に演奏したくなる感じでゲーム性がある。

ちなみに日本フィルの現役ミュージシャンの方も参加者として参加されていたようで、音楽感度が高く、それも面白かった。

具体美術の世界って、現代芸術のハシリ&記念碑的な作品感があって遠い存在に感じていたけれども、案外マヌケというか、人間的な楽しいプロセスで、かなり面白かった!皆で音を想像しながら作るというのはなかなか集中力のいるプロセスだったけど、楽しんだもん勝ちなところもあり、ただ身体と感覚を使って、他の人と音と遊ぶという印象。

最後にバラバラなものが一個の音楽としてまとまっていくプロセスが面白い。

例えば、野村誠さんとかのワークショップ等に参加した時にも思った事だけど、我々現代音楽という世界を、遠いものとして捉えているのかもなーと改めて思った。

ジョン・ケージは現代音楽の神的な存在として捉えていたけれども、案外遊び心のある面白い人だったのではないかとも思ったし、お孫さんのファンドレイジングの為というイベント趣旨も素敵よね。。!

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