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BTSから学ぶ日本のエンタメ

寝付けない夜にふとYouTubeを覗いたら、BTSが国連で歌っていた。確かK-POPのニュースで見た限り19日にN.Yへ行ったはず。それで20日には国連で撮影されたMusic Videoに近い"Permission to Dance"のパフォーマンスを披露していた。もう、震えが止まらなかった。あの、あの国連の中で撮影できて、それをすぐに編集する周りのスタッフも素晴らしいと思った。アジアから発信するエンタメの醍醐味を感じさせてくれた。

文在寅(ムンジェイン)大統領から「未来世代と文化のための大統領特使」に任命されて、外交旅券でニューヨークへ。韓国はお国がエンタメに対してのサポートが本当に素晴らしく、羨ましい限り。外交旅券って、政治家か外交官ぐらいしか発行しないだろうから、韓国の本気度が伺える。

国連で文在寅(ムンジェイン)大統領の挨拶のあと、BTSメンバーがメッセージを語るのがまた韓国語と言うのが本当に素晴らしいと思った。彼らは今まで、海外のアワードとかでは英語のスピーチも交えていたが、やはり今回はお国の大統領特使と言う事だろうか。

自分の今まで携わって来た海外向け展開において、現地でのプロモーションには現地での言語の楽曲が望ましいと思い、同じように言語を変えて楽曲プロモーションしてきたものも多い。ただ、それは単純に入口に入りやすくするためで、やはり日本エンタメは日本語で勝負して世界に羽ばたいてくれるのが個人的には好ましく思っている。言語ローカライズは現地へ対してのサービスレベルで丁度いい。なぜなら、世界共通も大事だが、やはりアジア、日本のカルチャーを世界にという思いが私には強い。

例えば、ビリーアイリッシュが日本語にローカライズした自曲を歌っても何か、かっこ悪いし、楽曲も伝わって来ないと思う。オリジナルのままのがかっこいいに決まっている。

一足先に韓国のSUPER JUNIORがBTSより若干規模が小さいが、ワールドツアーを成功させている。彼らが行く先々の諸外国では空港では必ず韓国で使われている文字・ハングルで書かれたボードを持ってファンが出迎えた。それこそ、LIVEでも英語、現地語の楽曲パフォーマンスもあるだろうが、大半は彼らの母国語である韓国語楽曲だ。BTSもきっと同じだと思う。(行った事ないからわからないけど)

ただ、パフォーマンスは母国語メインでという持論を持っているが、プロモーションやコミュニケーションには英語、現地語は必要と、ここで付け加えておく。

そして、国のサポート軸の話。韓国では、韓国ドラマが世界中にはやり始めたと同時に、まずドラマや映画製作の資金サポートを始めた。これは国内需要より海外からの外貨を国内にという考えから生まれたものと聞いている。そのサポートの成果として、ドンドン素晴らしいドラマや映画が生まれ、海外へ輸出(ライセンス)されていく。今年のアカデミー賞で映画「ミナリ」ユン・ヨジョンさんが助演女優賞を受賞されたのもその成果の1つかと思う。

ところが我がジャパン~はどうか?もう、とにかくダサい。何年か前にエンタメの海外進出のためのローカライズ、プロモーション費用を応援するためのJ-LOPという補助金制度が2013~2015年に行われた。私は一度だけ申請したが、さすがジャパン、システム化されていないし、申請書類が多いし採択までの手続きがもう不明瞭で複雑すぎる。担当者も専門知識はまるでない。色々質問など投げかけても国の税金ですのでと、いちいち面倒だった。その後も似通った補助金制度があったようだが、あまり成功例は聞く事はなかった。

我がジャパン政府は日本エンタメのグローバル化に対しての本気度がまったく感じられない。勢いもまるでない、ただのお役所さんだ。これをどうやって理解してもらって今後の課題だ。デジタル庁がスタートした今、同時にちゃんと国内外に向けた文化の発展を真剣に考える時が来ている。私は一歩でも日本エンタメがグローバルに受け入れられるように日々努力していきたいと思っている。










 

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