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#20 岩下智子フルート塾 「音楽家のキャリア・デザイン」

こんにちは!フルーティストの岩下智子です。

いま、音大のブランド化はあるのでしょうか?また、音大卒というキャリアは武器になるのでしょうか? 音大卒後の進路は?フリーランスの音楽家として働くことはどういうことでしょうか?
21世紀の「音楽家のキャリア・デザイン」を私のマニアックな視点で考えてみたいと思います。

■   日本の音楽大学

皆さんは、日本全国に音楽大学という名前のついた大学をどのくらいご存知ですか?関東圏だけをみても、東京藝術大学、桐朋学園大学、武蔵野音楽大学、東京音楽大学、国立音楽大学、昭和音楽大学、洗足学園音楽大学、東邦音楽大学、尚美学園大学、上野学園などがあり、その他、一般大学や教育大学の音楽教育コースもあります。ましてや、全国の音大となると、ここには名を挙げませんが、かなりの数の音楽を学ぶ大学があります。以前、メルマガで日本の音楽大学の歴史を一度書いたことがあり、それを思い出してみると、日本が西洋の音楽を取り入れたのは、1879年、まずは「音楽取調掛」ができ、1887年に東京音楽学校(現、東京藝大)になり、本格的に西洋音楽を学ぶ学校ができました。

さらに、ここでは現在私が勤めている武蔵野音楽大学の歴史をご紹介しますと、武蔵野音楽大学は私立音楽大学としては歴史が古く、1929年に武蔵野音楽学校として認可され、新制大学発足の1949年に日本で初めて「音楽大学」として認可され、武蔵野音楽大学が設置されました。創設は、福井直秋学長(1877-1963)です。滝廉太郎と東京音楽学校で交流があったと言われています。

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