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こんにちは!

エグゼイドです!

今回は、2018年初版発行の 石破茂の「頭の中」 著者 ジャーナリスト鈴木哲夫さんの本について記事を書いていきたいと思います。

2018年の総裁選は、前首相 安倍晋三氏と石破茂氏の両候補が対立結果はご存知の通り、安倍晋三候補が合計553票、石破茂候補が254票で安倍晋三氏が3選しました。

本書は、当時の総裁選の前に書かれた本であり、もっとも総理に近づいた候補として出馬を表明された石破さんの考え方が記されている本になっていました。

石破茂

1957年 2月 4日 (年齢64歳)
出身地:鳥取県
防衛庁長官(第68代・第69代)、防衛大臣(第4代)、農林水産大臣(第49代)、自由民主党政務調査会長(第52代)、自由民主党幹事長(第46代)、内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)、内閣府特命担当大臣(地方創生)、さわらび会会長、無派閥連絡会顧問、自民党たばこ議員連盟副会長、水月会会長などを歴任。

1.石破茂を知る


石破さんは、4度総裁選に出馬されメディアでもよく取り上げられています。
国民人気があり、話も丁寧で、よく話を聞いてくれるそぶりがあり、頭の良さを感じさせるイメージを持たれる方も多いのではないかと思います。

石破さんのモットーといえば、「選挙のための選挙はしない」「政治のための選挙をするんだ」のようなことを仰られています。
自分の意志や信念を曲げられないようで、メディアで拝見するときは、常に本心で話しているように伺えて、懸念されることやこれからの日本の未来についてはっきりとものを語っている印象を持っています。

自民党の国会議員の中で、全国の自民党支部から選挙応援の要請度は、常にトップランク。小泉進次郎と1、2を争う人気があるそうです。
その2人が今回、河野氏と組んで、話題も呼びました。

しかし、頑固なほどに一貫しているが故に、周囲に協調性がないと受け止められることも多かった。
そんな性格が災いしてか、総裁選に惜しくも何度も敗れてしまう。

2021年総選挙は結局党内での支持者が拡大せず、立候補しない考えを発表する形になりました。

2.政治家石破茂の歩み

石破さんのイメージといえば、「オタク」アイドルオタクだったり鉄道などにも詳しいし、漫画も好きだと公言している。
それは何にでも興味を持てる石破さんの探求心から来ているものです。

そんな、オタクイメージのある石破さんですが、政治家を目指すきっかけになった人物は意外にもあの田中角栄さんだったそうです。

「ドンの中のドン」「悪名高い闇将軍」などという印象が強いお方だったので、オタクのイメージのある石破さんが田中角栄さんと深い所以があったのは、驚きです。

田中角栄さんの教えで、石破さんは29歳の時に鳥取県全県区から出馬し、初当選を飾りました。

それから、出世を重ね防衛庁長官のポストにも座ることになります。
そのポストを任せたのは小泉総理。
防衛庁長官の話が来たときの状況は、
石破さんが「小選挙区推進派」小泉さんが「絶対反対派」だったそうで、「小泉先生が総理になったら、この国は終わりだ!」と演説していたにもかかわらず、小泉内閣で防衛庁長官にならないかという話が来たそうです。

こんなエピソードからも石破さんは誰からも一目置かれる存在だったということが伺えます。

福田康夫内閣で防衛大臣

石破さんが大臣として任された総理、小泉純一郎、福田康夫、麻生太郎、安倍晋三の4人です。それぞれに曰く言い難い魅力があったそうです。
その中でも福田総理は筋が通っており、信義に厚く、人の意見をきちんと聞く人柄だったようです。

イージス艦衝突事故発生

石破さんが大臣になって、平成20年2月19日に海上自衛隊所属のイージス艦「あたご」と漁船とが千葉沖で衝突する事故が起き、船主とそのご長男が行方不明となりました。

翌日に船主の家族を訪ね、直接お詫びを申し上げ、その2日後には、福田総理自身も訪ねられました。その際に福田総理がご家族から受け取ったという手紙を石破さんに渡しました。
手紙には「石破大臣を辞めさせないでください」と書かれていました。

手紙を示された後、福田総理は「でも君ね、これをもらったことは、僕と君だけの話にしておこうね」と言われたそうです。
普通なら、政権への批判を少しでもかわそうと、マスコミにでも流したいところでしょう。しかし、福田総理は「ご遺族の気持ちを自らの政権に利用してはいけない」と考えたそうです。

その後は、麻生内閣が成立すると、石破氏は農林水産大臣に就任した。
しかし、内閣発足後すぐにリーマンショックに見舞われ、自民党2回目の野党転落に追い込まれる。
2012年谷垣総裁に任期満了に伴う総裁選で、石橋は名乗りをあげる。
第一回投票では、安倍晋三氏にリードしたが、有効投票数の過半数に達しなかったため、決選投票が行われ、安倍晋三に負けることになる。

それにより第2次安倍政権が発足。最長任期の安倍内閣が始まることになる。

3.石破茂が求める自民党と幅広い議論

「これからの日本創生のカギは、地方の活性化にこそある」そう石破氏は確信しています。
それを実現させるためにも、「自民党は多様な意見があることが大事。そのために自分がすべきことは何かという思いはある」
かつての三角大福中(三木・田中・大平・福田・中曽根)の時代は激しい派閥の闘争はあったけれど、みんな総理になってりっぱな業績を残してきた。
国民は党内抗争は嫌うけれど、政策を戦わせることは決して嫌わないのです。

石破さんの考える大きな議論「地方創生は引き続き重要な課題」と論じます。
「一億総活躍」も「働き方改革」も言わば地方創生の延長線上にある政策の具体化だと考えるほど、地方創生は重要な課題だと考えます。


4.石破茂の国家論

日本は今、大胆な金融緩和を行なっています。
日本で実施されている金融緩和は、民間金融機関(銀行や証券会社など)が持っている国債を日本銀行が買って、その代金を各民間金融機関が持っている日銀の当座預金口座に払い込むという形で行われています。
マネタリーベース(日本銀行券発行高+貨幣流通量+日銀当座預金)が増えればそれだけお金の価値が下がり、円が安くなる。そこで投資家が動くのです。
日本の株式の売買の7割は外国人投資家によるものですが、これまで100ドル出さなければ買えなかった日本の株が80ドルで買えるとなると、日本の株を買う。その結果株価が上がっていく。安倍首相が推し進める「アベノミクス」で日本の株価が上がっているのは、金融緩和政策が成功しているということです。

しかし、それだけでは「めでたし、めでたし」とはなりません。
企業がお金を借りて設備投資や人材育成をするに至っていない。何より問題は、賃金が上がらないことです。
これから先は、どうやったら働く人の収入が増えるのかについて政策を集中させる必要があります。

医療と介護の未来

我が国の財政支出の中で飛び抜けているのが社会保障給付費です。
このまま、医療介護の支出を続けることは、持続可能性があるとは言い難い状況です。

方策を考えると、一つは社会保障費を負担していただける方を増やすこと。
もう一つは社会保障費をスリム化することが課題に上がる。

集団的自衛権について

現行の日本国憲法は、第9条で戦争放棄を掲げ、「陸海空軍その他の戦力」の保持を否定しています。
一方で、「日本を守る必要最低限の実力」を備えた組織として自衛隊を保有しています。

政府は、長年に渡って「憲法9条の解釈として集団的自衛権の行使はできない」としてきました。
しかし、これは”憲法の問題”ではなく”政策の判断の問題”だと言います。
日本国憲法のどこにも「集団的自衛権を認めない」とは書いていないからです。
石破さんは、憲法改正推進派です。
戦後70年以上が経って、世界の情勢も大きく変わってきた中で、一度として改正されずにいるということの方が異常です。
書いていないから自衛権は認められるかとか、それは必要最小限度であるとか、そういうものが国で最も大切な法規であっていいのでしょうか。
誰でも理解できるそういう憲法を石破さんは国民の手に戻したいと訴えます。


まとめ


総裁選に向けた本になっていたので、他で聞く石破さんの発言よりソフトな内容になっているのかなとは感じたりしました。笑
ある番組では、石破さんはこの国の抱える、超少子高齢化、人口減少、財政赤字、社会保障制度の増大など非常に重たい課題が待ち受ける中で、
「成長戦略だとか成長という言葉を使うけど、本当に日本が成長できると思っているのか?」

「これからは、成長をしていくと訴えかけていくより沈みゆく日本の危機に向き合い沈没するスピードをどう緩めるかを考えなければならない」と語られていたのが印象的でした。

選挙のための選挙をする政治家が多いからこそ、政策の失敗、保障制度の肥大化、その失敗に対して声を大にして発言発信する権力者がいないこと益々日本の崩壊に拍車をかけていると感じます。

いろんなイデオロギーがあると思いますが、ネガティヴでリアルな側面にも視点を向けて発信してくれる政党や政治家それが許される場がなければどんどん国民全体気付けば悪い方向に進んでしまったというふうになるのではないかと感じます。

今の日本には、本音で語ってくれて発言力もある人望・人気もある石破茂さんのような方がリーダーとして求められるのではないかと思います。

終わり

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