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クリムト展

またユディトに会えた。
この絵と「接吻」は、若いころ、自分の欲望を持て余し絶望していた自分に、
「美と官能は両立する、むしろ官能性を湛えた美こそ極上」と教えてくれた。
どれだけ救われたか。当時は、いつまでもいつまでも絵の前から動けなかった。
30年ちかく経てまたここに来た。思った以上に冷静に相対できたのは、少しは成長したしるしだろうか。
女ともだち、家族、赤子、ヘレーネ・クリムト、オイゲニアなど、存分に堪能できたけど、やはりユディト。
ガラスもなく、肉筆がクリムトたちの金の額縁ごとそこにある。
あの表情と胸から腹にかけてのラインと色はまさに理想。あと何度か会いに行く。

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