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真面目に平和に考える。 03.戦争ですごく腹が立ってるのは、若いのに「特攻隊だ、体当たりして来い」って。


ヴィダンシの中には、戦中・戦後の戦乱の中で暮らしていた方々がいます。今回は平和をお題に、当時の空襲や食糧難のエピソード、戦後74年目のいまどんなことを考えているのか、特別参加のおふたりも交えて語って頂きました。全7回よろしくお願いします。※こちらは2018年に収録したものです。

MONOGATARI KAIGI @DAIKON no KAI
#31GIJIROKU

モノガタリテラー

だいこんの会 
永遠のギタリスト ナギー(75歳)
ガチな美術マスター 上さま(85歳)
江戸っ子オーガナイザー かとちゃん(78歳)
言葉のファンタジスタ スーさん(80歳) 
精巧な折り紙職人 ぐっさん(77歳)

 ゲスト参加
えーさん
びーさん

ナビゲーター
さそんさん(仮45歳)


・ ・ ・

03
戦争ですごく腹が立ってるのは、若いのに「特攻隊だ、体当たりして来い」って。



上さま
言ってるように、子どもで爆撃されてバンザイって喜んでるっていう心境ってのは完全にもう・・・・。

えーさん 
洗脳されてんですよ。教育は怖いですよね。

上さま
まあナチスにしてもね、みんなこういう団体主義ってのはさ。

ぐっさん
怖いですよね。

えーさん 
なんとなく、ここんとこの日本もなんかそんなキナ臭い感じがしますよね。

ぐっさん
そうですねぇ。

えーさん 
内閣が軽薄だから。

ぐっさん 
まあ、どうせこのまま安倍さんがやるんだろうけども、3年やったら日本はね、大変な世の中になっちゃうと思うよ。もうみんなもの言えない。

上さま 
だって今度の憲法改正ってことは、戦争をさ、容認することだもんね。いままでさ、前文にもある通り、戦争を放棄してるわけだから。放棄してるのにこんだの総理大臣は、放棄じゃなくて軍隊を認めることにもっていく、憲法をつくりたいわけでしょ。

でもいま若いひとたちはさ、若いひとたちっていうか中年、あるいは5、60代以下のひとたちはさ、戦争の経験がないってのはともかくとして、北朝鮮に攻められたら困るから防衛能力持たなくちゃいけないっていう考え方で、再軍備すべきだっていう風潮が強いじゃない。

一同 
うーん。

スーさん 
でもねぇ、1000人も、北朝鮮に持ってかれてね、何にもできない国家ってのもどんなもんでしょうかね。それは軍隊がないからですよ。みんな知ってるわけでしょ、世界は。「日本は手出ししないから、やりたい放題やってやれ」みたいな。だからそこの塩梅ってのは難しいですよね。1000人もさ、持ってかれちゃって、帰ってきたの5人くらいでしょ。

さそん 
そう、ほんとですよね。あと995人くらいはねぇ。

スーさん 
そんな独立国ってないわけですよね。

さそん 
そうですよね、国が泥棒働いてるわけですからね。

スーさん
そうですよぉ。

上さま
その辺のさぁ、なんて言うのかなぁ、解釈というか使い分けというか。

スーさん
トランプなんて日本に25%関税掛けるわけでしょ。ああいうひとたちとさ、同盟結んでてね、もし中国とか北朝鮮が攻めて来たら、「まず日本がやれ」って言うんでしょ。

上さま
「まず日本が自分の金使ってやれ」って、ことだよね。

スーさん
そういう国と手を結んでて、弱い自衛隊じゃ参っちゃうでしょうよ。でぇ、自衛隊は憲法に一言も載ってないから、国のために死ぬっていう気持ちもないわけですよね。

まあ、わたしね、戦争ですごく腹が立ってるのは、18歳ぐらいの若いのにね、「特攻隊だ、飛行機乗って体当たりして来い!」って指示出したね、日本の指導者って酷いと思うんだよ。

さそん 
でしょうねぇ。

スーさん
そんなことをさせるくらいなら、彼ら18歳のオヤジたちをさ、乗せて行かせなきゃダメだよ。新生日本を立ち上げるためには、あの18歳以下の子どもたちは、何としてでも守らなきゃいけない。

上さま
自分が死ぬんじゃなくてね、自分は残ってって、そして「みんな死んでいけ」っていう気持ちがさ、異常な精神状態なんだけども、そういう異常な精神状態にもっていかれる時代だったってことはあるよ。

びーさん 
いまの時代には考えられないけどねぇ、昔はなんとも思わなかったんだもんね。

上さま 
平和な時代にはとても考えられない。

ぐっさん 
8月になるとラジオなんかでも、戦争当時の話をしてるじゃないですか。そういうのでたまたま聴いたんだけど、特攻隊が飛行機で空母なんかにぶつかっても、全然、痛くも痒くもないんですってね。

ほんとは爆弾の方が、衝撃が大きいんだって。飛行機で、よもや上手くぶつかっても、甲板にちょっと穴が空くくらいで全然被害ないんだって。

スーさん 
煙突の上に落ちなきゃダメなんだってね。

ぐっさん
それがなかなかぶつかるって、できないらしいよね、飛行機が揺れちゃうんだって、ぶつかろうとしても。

さそん
うん。

上さま 
それにさ、向こうから船艦だけじゃなくて、駆逐艦やなんかいっぱい来るわけじゃない。もう砲弾がバンバン飛んでくるからさ、そんなとこ潜り抜けて行けたっていうのはほんと稀だし、ぶつかったって全然向こうには影響ない、ほんとガソリンタンクかなんかにぶつからない限りは。だから1000発行って1発が当たるかどうかくらいで。

ぐっさん 
だからほんと軽微なんだって、穴が。ぶつかっても。

上さま
それをスーさんじゃないけど、「行け行け」ってどんどんやって、しまいには飛行機なくなって行けなくなったひと、いっぱい居るよね。

スーさん
いっぱい居る。飛行機が悪いからね、届かないつって近くの島に降りてるね。なんだっけ?九州にあるじゃない、飛んでく基地が。あそこの博物館行ってねぇ、驚いたのは、

上さま
知覧?ああ、ぼくも行ってきた。

スーさん
そうです、そこで手紙見てたらねぇ、字の上手いやつが4、5人居てね、そいつらがみんなの分書いてるんだよね。「同じじゃねぇかぁ、字がぁ」って(笑)。

上さま
おれさ、みんな死ぬとき「お母さーん!」つって行くじゃない。「お父さーん!」とはなんで言わないのかと思ちゃった(笑)。

一同 
(大爆笑)

スーさん
それは母親でしょ、結局ね。

さそん
それはしょうがないんだ(笑)!そこはいいんだ!

スーさん
父親はね、体を呈して子どもを守れないと思うね。母親は本能で守るけど。その本能があるから人類が生まれるわけだけど。父親が死んじゃったら、これまた困るけどね、生産性の問題があるから。

上さま
日本から戦争が始まってまだ一番いいときだよ、12月8日に宣戦布告したでしょ、で、提灯行列やったのは香港陥落の時だったかな、だから2月頃だよ。

提灯行列つって、日本はお祭り騒ぎでさ。でぇ、おれその時、石川台に住んでたんだけど、軍令部総長に近いひとが居てさ、そしたら鯛だとか、なんかいっぱい送ってくんだよね、戦争中に。勝利したから、香港陥落したからって入ってくるんだよね。

で、そのくらい調子がいいときもあったんだけども。

鍾馗様って昔のお雛様にも居る名前のついた、鍾馗っていう戦闘機を発表したときは、爆撃機で呑龍っていうのがあったんですよ。それを守ってくのが隼って戦闘機で。でぇ、吞竜は中島飛行機って会社があって、太田市で造ってたんです。講談社の絵本で見て知ったんだけど、いまのミャンマーで当時ビルマの首都のラングーンをね、それで攻撃したわけ。

その吞竜っていう爆撃機はイギリスのひとに葉巻煙草だって言われたんだよ。後ろが木でできてんだって、軽くするために。だから日本の飛行機はちょっと火があたると、燃えちゃうから、それで落っこってったって。あんま公に発表はしないんだけども、あとで話に聞いたよ。

ぐっさん 
僕も聞いたはなしではね、外国の飛行機は装甲板とかああいうのでしっかり造ってあって、日本はそういうのを全部省いて軽くしようっちゅうんで、ちょっと当たっちゃったらもう全部分解しちゃうんだって。だからひとの命なんてのは考えて造ってないんですよ。

スーさん
あのねぇ、零戦はね、やたら強かったの。戦闘機の撃ち合いってのはケツに付いて撃つわけね、でぇ、零戦軽いから機敏に動いて、けっこう勝ってたわけ。

それが頭にきてね、アメリカはグラマンっていう戦闘機の背後に厚い鉄板つけてきたの。日本はそれ知らなくてね、背後についてバンバン撃ってもダメなの。そこで背後をつかれてバーンってやられちゃった。それ以来、苦戦をしいられたんだよね。

上さま
昭和16年12月8日に太平洋戦争が始まったじゃない。その頃向こうの飛行機はね、カーチスP-40っていうのが戦闘機の一番先頭で。それからグラマンの2つのエンジンで動かす双発戦闘機がいて。ほかにもドイツにはメッサーシュミットとか、イギリスのスピットファイアとかの戦闘機があるんだけど。

で、ちょうど戦争開始から1年後、昭和17年12月8日って丸1年経った時に、多摩川のいま東急線の通ってるところで、分捕った戦闘機をみんな飛ばしたの。だからおれ見に行ってってさ、「ああ、日本ってここまで分捕って強えんだなぁ」と思って、でもそれからどんどんやられてっちゃうの覚えてるけどね。

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2019-10-11-FRI
(来週もつづきます)

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