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はたらくたのしみ 01-生活のため健康のため。


働きかた改革、話題になってますね。仕事ってなんなんだろうとか、暮らしって?わたしらしさって何?とか考えてしまいます。すでに一線を退いたおやじたちに「はたらくこと、はたらくたのしみ」について伺いました。はたらく目的、立場や役割による変化、楽しさを見つけるヒントを豊富な経験とともに語って頂きました。全4回よろしくお願いします。

MONOGATARI KAIGI @DAIKON no KAI
#26GIJIROKU

モノガタリテラー 

だいこんの会 
永遠のギタリスト ナギー(75歳)
江戸っ子オーガナイザー かとちゃん(78歳)
言葉のファンタジスタ スーさん(80歳) 
精巧な折り紙職人 ぐっさん(77歳)
農業伝道師 しらさん(仮80歳)

ゲスト
女子専門学生 まりー(仮18歳)

ナビゲーター

アトリエクロック
いまちゃん(36歳)
さそんさん(仮45歳)


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01 
生活のため、健康のため。



いまちゃん
今日のお題は「はたらくこと」です。最近、働き方改革とか副業だとか、働くことを見直そうという風潮がありますよね。メディアでも盛んに報じられてますし。ひと昔前だと想像もしない、新しい職業だとかも増えてます。ITというのはすごい大きな言葉になってますけれども、インターネットですとか、そういったものを通じて商売をしたりとか。そういうことも含めてですね。例えばどいうものなのかと言うと、ユーチューバーっていう言葉聞いたことあります?

ほぼ一同
ない(笑)。

いまちゃん
ユーチューバー、意味がわかるひといます?

ナギー
わかります。

いまちゃん
そしたらナギーさん聞いても宜しいですか?ユーチューバーとは?もしや...ナギーさんユーチューバーですか!?

ナギー
いやいや、じゃないけど…(笑)。

一同
(笑)

ナギー
ユーチューバーってあれでしょ、勝手に自分で短い動画作ってさ。あれだ、「PPAP」かな?なんか変な歌作ってさ、英語で出してるのがそうじゃないかとなと思うんですけど。

スーさん
おお、すごいねぇ〜。

ナギー
でも、おれから見たらあんなのちょっとも売れないような気がするんだけど、結構売れてるみたいですね。ああいうのが商売になるって、おれはこの時代になって初めて知ったよ。それまであんな動画作ってインターネットに流すとかでね、商売なんてできないよ。

スーさん
ぜんぜんっ!顔と違うね。

いまちゃん
どういうことですか(笑)!?

スーさん
だってさぁ、みんなほら、70から上の人たちでしょ、ここに居るひとは。20代とか30代だもんね、そういうのやってるひとは。考えてみたらね。

いまちゃん
ああ、たしかに。

ほかにも知ってる人はいらっしゃるかもしれませんけど、ユーチューバーってのは、いま仰って頂いたように自分で動画作ってインターネット上にあげて、その動画を観てもらって広告収入を得たりとかするというようなひとですよね。それを本業に生計を成り立たせたり、副収入を得たりとかもします、例えばですけど。

そんなことで商売の仕方が変われば、働き方も変わるわけで、副業やフリーランスを推奨する風潮だとか、リーモートワークや長時間労働の是正といった、働き方を見直そうといった流れがあります。

そこで、今日みなさんでお話していただきたいお題というのは、そもそも「はたらくことってなんですか?」「はたらくたのしさってなんですか?」っていうようなことで、話し合いたいなと思います。みなさんのエピソードも交えてお話いただけるといいですね。じゃあ、いきましょうか。

ナギー
じゃあ、わたしから。

働くことったら、わたしは現役時代はいわゆる生活資源を得るために、それだけですね。まあ、その他にもいろんな意味でやってはいましたけどね。それで定年過ぎてからいまの働くことってことは、自分の健康維持というふうに思ってきました。

当初はね、戦後から食べる物なくて、「栄養のある物食べなさい、食べなさい」って。それやってきたら太り過ぎちゃって、ね、今度は「運動しなさい、運動しなさい」でしょう。そこへきて今はまたひとつ違ってるんだよね、社会貢献っていうか社会との交わりをもちなさいと。まあ、こういう会議もそうですよねぇ。そんなところで今あっちこっち行ったりしてるんですけど。

仕事ってのは、わたしも朝自由になったもんだからね、何時に起きてもいい訳なんですよ。そうするとどうしてもズルくなっちゃうよね。適当な生活でだらしなくなるんじゃないかなぁと思って、それでシルバー人材センターの仕事行って。

そんなに丸一日仕事することないからね、だから、わたしの場合、もう1時間半で区切って、その代わり朝は大体8時頃からと決めてるから。それでやってるとね、体は調子良いですよ。酒飲みすぎると朝ちょっと辛くなるから、「今日はちょっと飲むの控えよう」とかいうふうになるし。

そんな感じで現役時代は生活資源を得るため、いまは生活のリズムを整える体調管理のバロメーターということですね。はい、じゃあ次の方。

いまちゃん
なるほどぉ。

かとちゃん
同じ働くっていっても、わたしが若いときと今とは全然状況が違うかもしんないね。わたしのときは、やっぱり家庭のこともあったから、昼間働いて、夜、定時制の学校に4年間行って、それで中学で就職活動でしょ。行きたいところはなかなか上手く受からないですよね。

だから、友達同士で夜ね、いろんな募集見て「じゃ、ここ受けてみようかぁ」って、クラスから4人ばかり「東京都の初級試験受けてみよう」って、冗談半分で受けたんですよ。そしたら4人とも受かって、それで40年間ずうっとだから。

ようするに最初は家庭のために働いたってこと。

スーさん
偉かったね。

かとちゃん
局によって採用試験も違って、わたしは昔の労働局だったんだけど、面接行ったら「どんな仕事があるか分かりますか?」って聞かれたの。「分かりません。」って答えたの。

それで「ダメだろうなぁ...」と思ってたら合格しちゃったんだけど(笑)。

運が良かったですね。同じ部署に40年間勤めた。だぁ、この頃は一斉に4月1日採用でしょ。それがね、その当時は、4月にあって、7月にやって、10月かな。3回新人がね、入れるの。わたし7月採用だったの。だからそれから40年間、20歳に入って60歳まで。

いまちゃん
先ほど、家庭のために働いたって仰ってましたね。

スーさん
家庭っていうのはどういう家庭?お父さんお母さん?

かとちゃん
うちは母子家庭だから。親父はとっくのとうにで、お袋だけだから。

スーさん
そういう時代だもんな。

かとちゃん
だからお袋が働いてたでしょ。それでやっぱりね、わたしが起きる頃はもう居なくて、朝早くから夜遅くまででしょ。そういうの見てたんで、社会保険入らなきゃいけない、年金もらわないといけない、頑張って仕事をやらなきゃいけないっていうことで、働きましたよね!

それから、わたしもね、いまもう定年が65近くになってるんだけど、わたしの場合60で定年でしょ。だけど、65まで再雇用で延長されてたんですね。そのあと普通だったらもう働くの辞めてのんびりするんだろうけども、生命保険とかもらうのをいろんな条件で70まで延長してたんですよね。

そういう関係でどうしよっかと思って、もう1年ごとかな、ハロワーク行ったり新聞広告見てね、仕事繋げてったの。ありがたいことにトントン拍子で見つかったから、空白つうの?それはなくやってここまでこれましたね。

退職してからひとつ目はね、正月が明けてから新聞の折り込み広告見て、データ入力ってあったから、ちょっとやりたくて電話したら、「すぐ面接しよう」っていうことで大森の駅で集合して顔合わせて。

そのときね、わたしの体見て相手びっくりしっちゃったんですよ!ふつう68とか言うとお爺ちゃん、年配の人って思うでしょ?わたし若く見られて歳以下に!

それで現場見に行って、面接してから2、3日後かな「すぐ来てくれ」と。それで週3日行くことになって。けど、1年後にその会社の中で部署が廃止ってなったんですね。だから、辞めて次のところまた考えて、シルバーにも登録してマンションの清掃をやって。それからいまもずうっと継続でやってます。

だから、現役から休みっていうの数ヶ月かな、あっても。わたし不思議とね、仕事、就業っていうのについてはお陰様でトントン拍子でね、やってこれたから有り難いなと。いまも残ってやれてるっていう感じだから健常、元気。

いまちゃん
ずうーっと働いてると疲れたり、「もう働きたくないな」とか思ったりしないんですか(笑)?

かとちゃん
あるよ。あのう現役の時はね、辛いっつうのもあったからね。現場に伝える仕事だし、「ちょっとやだなぁ」っていうのあったけど乗り越えてね!

そうね、退職する前、ちょっと嫌なことあって、1回すごく痩せちゃったんですよ。もう、ご飯も喉に通らない状態になっちゃった。

それで、自分の気分転換のために、プラス思考に切り替えたんですよ。それからいまもプラス思考で、ずうっとやってますよ。「マイナス思考は絶対しない」って、そのとき決めてね、うん。

もうそのときは辛かったけど話すると愚痴になっちゃうわけ。だぁ、知ってる友達が居たんだけど、言うと愚痴になるから大ざっぱなことだけしか言わないで、全てプラス思考にしてる。

いまもプラス思考で現状維持っていうかね、楽しく美味く、お酒飲めるわけ、毎日の一杯がね。

いまちゃん
毎日の一杯のために?

かとちゃん
だからいまも何キロ歩いても平気、歩くの大好き。日曜日も14キロ、炎天下に。

ぐっさん
すごいね、14キロ歩くってねぇ。

いまちゃん
すごいですね。

かとちゃん
だから体もってるかもしれない、風邪もひかないし。全然しばらく風邪ひいたことないです。

ナギー
おお、すごいな。

いまちゃん
働くことがテーマでしたけど、おふたりのお話から、なんか元気の秘訣がきけたような気がしますね。

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2019-09-25-WED
(つづきます)

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