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【西洋占星術】天体の逆行とは? トランジット&ネイタルチャートの解説

占星術の世界では、

天体の逆行

という現象があります。

天体が地球から見て
「反時計回り」に
進んでいるときは、

順行

といい、

天体が地球から見て
相対的に逆の「時計回り」に
進んでいるように見えるときを

逆行

といいます。

『天体の逆行』が起きる理由は...

地球も天体も
太陽を公転していますが
公転速度が違うため、
 
地球が軌道を前に進んで
天体が見かけ上、

後ろに進んでいるように
見えるためです。

たとえば、

2台の列車が同じ方向に進んでいて
速い方の列車に乗っている人が、

遅い方の列車が逆に進んでいるように
見えてしまうようなものです。

つまり、

天体が逆方向へ動くのは、
見かけ上の視覚的な錯覚です。

水星の逆行を解説した動画が
ありますので、
イメージの参考になるでしょう。


で、

「太陽」を中心として
地球は公転していますし、

「月」は地球のまわりを
公転しているので、

「太陽」と「月」は地球から見て
常に「反時計回り」に進んでいて

『順行』

していることになります。

そして、

そのほかの天体である

水星・金星・火星・
木星・土星・
天王星・海王星・冥王星

は、周期的に『逆行』する
期間があります。

逆行している天体は
ホロスコープ上では、

*『R
 (Retrograde:レトログレード)

と表記されます。

また、

天体が逆行を開始するときと、

逆行が終了するときには

*『ステーション』(留・りゅう)

と呼ばれる「一時停止」の
ような状態になり、

大きな影響が出やすくなります。

では、

進行中の天体(トランジット)が
逆行しているときの影響と、

生まれたときのホロスコープ
ネイタルチャート)の天体が
逆行しているときの影響を見ていきます。

水星の逆行(トランジット)


『水星の逆行』は1年に2~3回あり、
約3週間ほどの期間があります。

「水星」が管轄している
カテゴリーというのが...
 
『コミュニケーション』『思考』
『情報伝達』『通信』『文書』
『電子機器』『旅行』『交通』
『移動』『流通』『商業』
『細かい仕事』『手先の器用さ』
 
などがあります。

なので、
 
水星の逆行中のトラブルの例として、
 
ネットや通信の乱れ...
(パソコン・電話・メール・SNSなど)

 
デジタル機器や電化製品の不具合・故障...
 
交通機関などダイヤの乱れ・遅延...
 
配達物がなかなか届かない...
 
旅行中のトラブル...
 
勘違いや誤解による
 意思疎通がうまくいかなくなる...

 
メールなどの返事がなかなか来ない...
 
集中力がなくなり、判断ミスが増える...
 
計画がなかなか進まない...
 
やり直しや見直しを迫られる...
 
などが挙げられます。
  
また、
 
水星の逆行中は『注意力』が
散漫になりやすい時期なので、
 
慣れていない作業...
大きな取引・契約・プロジェクト...
大きな決断・即決・即断...
高価なものの購入...
新しいことを始める...
遠方の旅行...
スゴく大事なものを郵送する...
ギリギリの切羽詰まった行動...
引っ越し...
 
などは避けた方が無難です。

一方で、
 
水星の逆行中は自分の内側へ向けた
エネルギーが高まったり、
 
過去のことを振り返りやすくなるので、
 
こぶさたの人に連絡をしてみる...
 
自分を見つめ直してみて、
 独自の考え方を確立する...

 
学びの復習をする...
 
いつかやろうと思って
 後回しにしていたことをやる...

 
未完了・未終了・未達成の
 タスクをクリアにする...

 
ことには、絶好の期間です。

まとめると、
 
水星の逆行の期間は、
 
テクノロジー
コミュニケーション
旅行
 
などに注意して
念入りに確認作業をしたり、

時間に余裕を持って
行動するといいです。
  
また、
 
買ったまま放置して
溜め込んでいた本を読むなど、
 
やろうと思っていたけど
やっていないことを
実行に移すのもいいです。

金星の逆行(トランジット)


『金星の逆行』は約1年7ヶ月ごとにあり、
約40日ほどの期間があります。

「金星」が管轄している
カテゴリーというのが...

『愛』『美』『調和』『快楽』
『豊かさ』『お金』『芸術性』
『人間関係』『社交』『恋愛』
『パートナーシップ』『魅力』
『価値あるもの』『契約』
『同意』『正義』

などがあります。

なので、

金星の逆行中に起こりやすい
トラブルの例として、

身近な人間関係や
 パートナーシップにおける
 
 コミュニケーション・態度・
 愛情表現や気遣いのすれ違い・
 感情のコントロール・
 衝撃的恋愛・アバンチュール・
 浮気・不倫...

お金にまつわる

 衝動買い・高額な買い物・
 贅沢品の購入・借金・
 ギャンブル・財政的な投資...

快楽志向による
 
 ルーズ・お酒...

などが挙げられます。

一方で、
 
金星の逆行中は、

過去を振り返って、

 好きだった人・モノ・
 趣味・楽しかったこと

 を思い出しやすいので、

 自己の価値や美を
 見出すために内省して、

 価値体系を再考する...

個人の美意識や感性を磨くために、

 映画鑑賞・音楽鑑賞・芸術鑑賞や
 創作活動・モノづくりをしてみる...

懐かしい人との再会や、
 うれしい復縁がある可能性...

金銭事情を見直してみる...

ことには、絶好の期間です。

火星の逆行(トランジット)


『火星の逆行』は約2年2ヶ月ごとにあり、
約2ヶ月ほどの期間があります。

「火星」が管轄している
カテゴリーというのが...

『行動力』『実行力』『情熱』『やる気』
『モチベーション』『闘争心』『攻撃性』
『競争力』『スピード』『決断力』
『勇気』『リーダーシップ』
『自己アピール』『直感』『衝動』
『本能的なエネルギー』『性』『死』
『変容』『アドレナリン』『肉体的』
『怒り』『勝負』『スポーツ』

などがあります。

なので、

火星の逆行中に起こりやすい
トラブルの例として、

エネルギー不足になったり、
 
 目的とは違う方向に
 エネルギーを使ってしまい、
 
 物事が滞って進まない...

やる気やモチベーションなどの
 感情のレベルが低くなり、

 挫折感を味わったりする...

なかなかリラックスができず、

 いつもより疲れやすくなって
 肉体的に元気がなくなる...

いつもなら我慢できることでも
 忍耐がなくなって、
 怒りが爆発する...

イライラしてフラストレーションを
 感じやすく、

 攻撃的・闘争的・衝動的になって
 向こう見ずな
 判断・決断・言動をする...

ありとあらゆる
 衝突・口論・ケンカ・争いに注意...

訴訟や論争は起こした側が
 不利になる...

落ち着きがなくて
 事故が起きたり、ケガをする...

購入した機械類が事故を起こしたり、
 故障したりする...

車やバイクがエンストする...

旅行に注意...

新しい企画が、どんなものでも
 葛藤や憎悪などで損なわれる...

などが挙げられます。

一方で、
 
火星の逆行中は、

自分なりの行動スタイルを模索したり、
 行動パターンを考え直す...

ゴール地点の確認や見直しをして、
 目的意識を持つ...

問題に対して、
 より良い解決方法がないか模索する...

「主張する」前に相手の意見に
 じっくり耳を傾けて、
 「受け入れてみる」...

スポーツ・運動でカラダを動かしたり、
 「肉体改造」にチャレンジしてみる...

ことには、絶好の期間です。


ここまでで、トランジットにおける

*水星の逆行
*金星の逆行
*火星の逆行

を見てきました。

が、

木星・土星・
天王星・海王星・冥王星

の逆行については
社会的な影響はあるものの、

個人的なレベルでは
影響が少ないです。

なので、

次にネイタルチャートの
天体が逆行しているときの解説を
箇条書きで載せておきます。

水星の逆行(ネイタルチャート)


*内側を向いた知性。

*考えが内側に行ってしまう。

*コミュニケーションに苦手意識。

*ストレートな物言いを
 あまりしない。

*本音を言えない内向性。

*自分の考えを表に出せない。

*自己表現の難しさ、
 言葉選びの難しさ。

*婉曲な表現を使いたがる。

*隠された意図を含んだ
 表現をしてしまう。

*独立した考え・想像・構想が
 可能になる。

金星の逆行(ネイタルチャート)


*内向性。

*内気さ、社交能力発達の遅れ。

*社交的な気まずさ。

*感情面での摩擦。

*感情をオープンにしにくい。

*人間関係で摩擦を感じやすい。 

*魅力的な相手の前で感じる不器用さ。

*パートナーとしての
 自分への不安と自己不信。

*楽しみ下手。

*快楽志向・贅沢傾向。

*ナルシスト(自己愛)。

*自由で独創的な創造性。

*個性的な想像力の発展。

*美意識の個性化。

火星の逆行(ネイタルチャート)


*自分の主張・要求・意見を
 主張することへのためらい。

*なかなか言いたいことを言えない。

*消極的な態度。

*やりたいことを我慢しやすい。

*意思と行動がチグハグになりやすい。

*怒りのコントロールと内面化。

*怒りを外側に表現するのが難しくなる。

*怒りのエネルギーを溜め込みやすい。

*ケガや病気をしやすい。

*高度の持続力。

*持久力が強化される。

*体力的にタフ。

木星の逆行(ネイタルチャート)


*オープンに感情を表現することを
 ためらうかもしれない。

*面倒くさがり・ルーズ。

*宗教・哲学・精神世界に
 深入りしやすい。

*深い内面における信念。

*深く根づいた信念。

*シリアスな外見を持つ可能性。

土星の逆行(ネイタルチャート)


*自分の感情を抑え込んでしまう。

*情緒的自制心。

*嫌なことを嫌だと
 言いにくいかもしれない。

*劣等感の名残り。

*深い独立心。

*ストイックすぎる。

*『一匹狼』を表すこともある。

*遠い存在の父親。

*父親との縁が薄い。

*父親問題。

*うちに秘めた強さ。

*深く根づいた精神的な強さ。

*メンタル面のタフさ。

天王星の逆行(ネイタルチャート)


*表面上は普通であるが、
 
 個性の表現が内面における
 想像や幻想において
 満足してしまう可能性。

*社会の慣習に縛られない
 考え方を持つ可能性。

海王星の逆行(ネイタルチャート)


*現実離れした心霊的感性。

*主観性に影響(歪曲)されやすい反面、
 論理的思考に捉われず機能できる。

冥王星の逆行(ネイタルチャート)


*『無力感』を特に恐れる可能性。

*自分の観察した『真実』を
 伝えることをためらうかもしれない。

*権力を振るう際、
 謙虚さをもたらすかもしれない。


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