2022年のイーサリアムとレイヤー間ブリッジ
2021年はマルチチェーンの時代でしたが、L2の台頭もそれなりに目立ったのではないかと思います。昨日もAaveがStarkNetに対応するためのガバナンスコール出してました。
StarkWareのブログでは、L3どころかL4にまで言及されていて、ここまでいくと正直キャッチアップが追いついていませんが、L3ぐらいまでは付いていきたいですね。
ということで、今回はイーサリアムのレイヤー間ブリッジについて書き殴っていこうと思います。いつもみたいな解説ものではなく頭の整理とメモ書きという感じなのでご了承ください。
2022年のイーサリアムざっくり
2021年のマルチチェーン化を横目にL2がかなり進んだ:Optimism、Arbitrum、Zk
マルチチェーンと競合になるのはL2:イーサリアムと横に繋ぐのか(マルチチェーン&サイドチェーン)、縦に繋ぐのか(L2)の違い
併せて、メインネットからのアセット移動の需要が高まりブリッジ開発も続々と(チェーンごとのブリッジTVLは下図)
2022年はイーサリアム2.0のThe Merge(PoWとPoSの統合)、シャーディング開発スタートを予定
シャーディングが実装されると、メインチェーンと同等の性能を持つ64のシャードチェーンが生まれる→L2がシャードチェーンごとに対応することになる
L1↔️L2だけでなく、L2↔️L2のブリッジも必要になる
ブリッジ(レイヤー間ブリッジ、チェーン間ブリッジ)
概要
ブリッジは金融アセットだけの移動、インターオペラビリティは金融アセット以外の移動も接続する。ユーザーの多くは金融アセットだけ移動できれば満足
Decentralizedにやるにはリレイヤーが重要、どうインセンティブつけるか
Decentralized Bridges(例:Renはイーサリアム↔️BSC対応)
1. 一方のレイヤーorチェーンでブリッジコントラクトに対してアセットをロック
2. ロックしたtx情報ごと他方へ移動
3. ロック元のアセットをバーン
4. 移動先でアセットをmint
異なるレイヤーorチェーンで同時にアセットは使用されないことになる、しかしこれだとNFTはダメ(別トークンじゃんってなる)
Trust-based Bridges(例:wBTC)
過剰担保、その他割愛
Sidechain Bridges(例:Ronin、OmniBridge)
1. コントラクトにアセットをロック
2. サイドチェーン側にリレイヤーを設置
DeFiなどの流動性が複数のサイドチェーンに分散してしまうのを防ぐ
課題
ORだとFraud Proofによる7日間の待機時間(リアルタイムのアセット移動が困難)
L2間の移動に一度L1を挟む必要があるためコストがかかる
Hop Protocol
現状のレイヤー間ブリッジで有名どころがHopなのでHopについて。
概要
L2間のトークンブリッジ
L2間でアセット移動となると一度L1を挟む必要がある(先述の通り)
→ガス代もかかるし時間もかかるA L2 ETH → A hETH(Hop Token、AMMでスワップ、hDAIなどもある)→ A Hop Bridge Contract → B Hop Bridge Contract → B hETH(Hop Token、AMMでスワップ)→ B L2 ETH
A Hop Bridge ContractにhTokenをデポジットするとB Hop Bridge ContractでhTokenが発行される、Hop Bridge ContractはL1にもあり
流動性が増えるほど手数料は低くなるため、流動性を増やせればかなりいけそう
Bonderは流動性を供給すると少額の手数料を得る(Pool機能)、BonderはL2間のトークンのバーンとミントを行う役割を担う、現時点ではBonderは開発チームのホワイトリストに登録された人だけがなれる
トークンの転送に必要な情報:転送先のchain id、転送先のアドレス、転送する量
転送時はマークルルートがあればOK、一度に複数の転送ができる
課題など
不正(片方のL2でバーンorミントしたけどもう片方でしないなど)に対して検証が必要:不正を暴いた場合は転送額の25%がバーンされて75%がもらえる
→誰が不正をチェックする?流動性供給(AMM上でのhTokenの流動性)とアービトラージ(異なるL2のAMM間におけるアビトラで価格を維持)が不可欠(別々のAMMで取引されているため価格差が生じる)
hTokenが安定的に機能する必要がある、hTokenをアビトラしたい人っている?今のところ流動性供給に対するインセンティブはなし
EVM互換性のL2同士である必要あり(現状LoopringやzkSyncには対応できない)
※随時更新していきます
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