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人間から「超人」へ

遺伝子技術や創薬は人間の身体の内側へのアプローチですが、外側からのアプローチもあります。

人類のサイボーグ化

「マルクス・レーム」という選手をご存じでしょうか?
義足を履いた、パラリンピック走り幅跳び金メダリストです。
しかし、彼はただのパラ金メダリストではありません。

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(出所:朝日新聞デジタル)

なんと、彼の記録は健常者(オリンピック選手)を抜いているのです。
「義足」や「パラリンピック」というと、ハンディキャップのイメージが付いてしまいがちです。
ところが、少なくとも「走り幅跳び」については、「義足の方が有利」という見方もできるわけです。

パフォーマンスを上げるために、何不自由のない身体を「置き換える」というのは少しハードルが高いかもしれませんが、主に介護現場で活用が期待されているサイバーダイン社のパワースーツのように、テクノロジーの力を借りて人間が「パワーアップする」というのは十分あり得えます。

ブレイン・マシーン・インターフェース(BMI)

パワーアップの対象は、もちろん肉体だけではありません。頭脳もです。
人間の脳にチップを埋め込み、コンピュータと繋いでしまおうという技術(BMI)の研究が進んでいます。
イーロン・マスク(テスラCEO)のNeuralinkは、早ければ今年中に臨床試験を開始する予定です。

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(出所:Neuralink)

これが実現すれば、人間は「念じる」だけで、インターネットを通じて様々な情報を集めたり、通話・通信を行ったり、遠隔で機器やロボットを動かすという、「超能力みたいなこと」が可能になります。

「外科手術をして脳にチップを埋め込むのはちょっと・・・」という人は、グーグル・グラスはどうでしょうか。
「念じるだけ」とはいかなくとも、スマートフォンに比べればずっと我々の「身体の延長」として機能してくれるはずです・

人間がAIに支配される?

しかし、よいことばかりではありません。この動画を見てください。

(出所:筑波大学落合研究室)

被験者は、A地点を目指して歩いています。
彼が装着しているヘッドマウントディスプレイにも、A地点に向かう映像が流れています。
しかし、この映像は「B地点に向かう」ように巧妙に操作されています。
結果、被験者は「自分の足で」B地点にたどり着いてしまうのです。

まさに「人間コントローラー」です。
これと同じことが、コンピュータを介してBMIを身に着けて人間に行ったらどうなるでしょうか?
何かの意図を持った他人、何らかのアルゴリズム、AIなどによって「知らず知らずのうちに」行動を制御される可能性があります。

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