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16.Apr.2020

帰国して大体1か月くらい経った。
帰ったらあれをやろう、あの人に会おう、あそこに行こう、と考えていたことはコロナのせいで何もかも叶わず。

テレビをつけてもSNSを見ていても、マイナスの言葉ばかりで何もしていなくても疲れちゃう気がする。

自粛中の私の生活といえば、緊急事態宣言前に実家に帰ってきてしまっているので、早寝早起きして毎日三食しっかり食べ、適度な運動もするという超健康的な生活を送っている。
これでコロナにかかったとしたら人類滅亡してしまうんじゃないかというくらいに。

とはいえ暇なことには変わりがないので、留学中の刺激的すぎる毎日が少しだけ恋しかったりもする。

最近はこんな本を読んでいる。今半分くらい。
世界中で話題になっている(なった)、らしい。

外国の文化や歴史に興味があって、だからこそ外国語学部に入ったし、実際パキスタンで半年暮らしたけれど、自分の知識がどれだけ浅いものだったかを思い知らされています。
他の人より多少は知っている、という過剰な自信があったが故に、よりこの本が響いているのかもしれない。

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私がパキスタンに半年間留学していたという話をするとほとんどの人は「なんでパキスタン?危なくないの?勇気あるね」みたいな反応をするけれど、私はいつもそれにどう反応していいのか分からない。

こんなに危険でした、こんな酷い目に遭いました、こんな変な人たちがいました、と面白おかしく話せば満足なんだろうか。
それとも、私がウルドゥー語という言葉をなぜ学んでいるのかというところからパキスタンの魅力を懇々と語れば良いのだろうか。

確かに言葉が不自由なこと以外にもたくさん不便なことはあった、嫌なことも数えきれないくらいあった、私の感覚からすると不思議に思える価値観の人がほとんどだった。
でも私はまたパキスタンに行きたいと思うし、パキスタンの文化も歴史も人々も好きだと思う。

パキスタンという国には2億を超える人々が住んでいて、どんなに私たちが危険だ、不便だ、発展途上だ、と言っても、そこにいる人々はそれが当たり前のこととして生きている。
あらゆる年齢、性別、宗教の人々がそこでは”普通に”暮らしていて、日本では絶対に見られない光景がそこら中に広がっている。

それを私は数分の会話で語り尽くすことはできないし、どこかに長々と書いて発表する気もない。
そもそも私が感じたことがすべてではないし、真実でもない。

日本とパキスタンの繋がりが具体的にイメージできないからか、偏見にまみれたことを私に聞いてくる人はたくさんいるけれど、例えば、私が中国に留学していたと言えば、そんなことは減るだろう。
でも中国とパキスタンが隣国だということを知っている人は少ない。

何が言いたいかというと、宇宙に200以上もの国がプカプカ浮いているわけではなくて、地球という丸い星に国が集まっているのだから、そんなに荒唐無稽な話がある訳がないでしょう、ということである。

大事なのは、世界の問題から目を逸らさないこと、世界の流れを正確に読みとること、その上で適切な行動を選択すること。
そして可能な限り、色々な場所を訪れて色々な人々と触れ合うことだと思う。

このFACTFULNESSという本を読んでいて、そして今回のコロナの一連の報道や政府の対応を見ていても、そう強く思います。

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ちなみに写真は本文とはあまり関係ない、私が留学中通っていた大学の近くのフルーツの屋台の写真。
右がイチゴ、左はリンゴのようなナシのような味の謎のフルーツ。今画像検索したらインドナツメというらしい。
ここでは買わなかったけど、陳列されている様が綺麗だったから撮りました。

すべてが落ち着いたら時間的に海外は無理かもしれないけど、ゆっくり旅行に行きたいなあ。

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