ファクトチェック機関の重要性

2018年8月12日のツイートより

この一連のツイートは次のツイートを見かけたことから始まりました。

それに対し、このように返信を書きました。

> https://twitter.com/tomo161382/status/1028593098035621888

フェイクニュースの問題はちょうど今、各国で問題視されてきていて、SNSで規制が強化されようとしているところですから、それと歩調を合わせるのが良いのでしょう。

そのためには、各党で検証機関を持つより、 FactCheck.org®https://www.factcheck.org/)のような非党派的な事実検証サイトの方がよさそうに思います。

検証機関が非党派的であることは大切で、SNSがフェイクニュースであることの根拠として使う場合、どこかの党派に利害関係があると、対立する党派からの反論に対抗するのが難しくなるのです。

すると、そのようなソースはSNSが論拠として採用しづらくなってしまいます。

海外のSNS事業者にとっては、中立非党派の機関が検証をしたという形式に意味があるのではないかと思います。

非党派の機関の結論に党派的な反論をしても、海外の事業者には説得力のある反論とは扱われにくいのではないでしょうか?

フェイクニュースを野放しにすることについて、SNS事業者に責任を負わせることについて国際的な議論が進んでいるという背景があるという上で、SNS事業者がフェイクであるかどうかの判断をあおぐことができる外部の中立的な機関が存在するかどうかが重要になるという話をしています。

しかし、これ以上の議論を拒否されたので、ここからは独立したツイートとして続けることにしました。

このツイートに対して言及する形で次のツイートをしました。

> https://twitter.com/tomo161382/status/1028656414753865729

こういうサイトの認知が低いことも問題なのでしょう。

例えば Google で
 hillary gave money to russia
と検索すると
 「http://Snopes.com によるファクト チェック: False」
のような表示が出ます。

でも
 菅直人は海水注入を中止させた
では何も表示されません。

言葉では理解されないので、スクリーンショットを取りました。

英語の方は翻訳が微妙なものの信頼できる機関が事実を確認した表示がありますが、日本語の方にはそのような表示がありません。

このようなプラットフォーム側の取り組みを無視していては、フェイクニュースが消えることはないと思います。

例えば、フランスのマクロン大統領は選挙公約でフェイクニュースを禁止するとしています。

https://www.theguardian.com/world/2018/jan/03/emmanuel-macron-ban-fake-news-french-president

こういう政治サイドの要求は、プラットフォーム側にさらなるフェイクニュース対策を取らせるプレッシャーになり、今後、対策が強化されることが見込まれています。

しかし、そもそもその根拠となるニュースの真偽をチェックする第三者機関が存在しなければ、強化された対策も実行力を持つことはないでしょう。

なので、信頼できる非党派的なファクトチェック機関は不可欠なのです。

党派的な主張をぶつけ合って、相手を屈服させることしか考えていなければ、外野から見れば「どっちもどっち」にしか見えず、永遠にフェイクニュースを追放することはできないのではないでしょうか?

と、書いてはみたのですが、おそらくこのツイートも他のツイートの中に紛れてしまってほとんど誰の人の目に触れることもなく消えてしまうのだろうと思うと、やや虚しい気持ちがしてきます。

左派の論者と思われる人間からですら、フェイクニュースに対する対抗策として、通報、訴訟といった報復的な手法しか提案されないことは、いかに日本人の文化に「自己責任論」というものが深く染み付いているのかということを示唆しているように思えてなりません。

そこでは、左派であれば共通して持っていると想定される「社会的公正」という考え方が忘れられていると感じるのは私だけでしょうか?

ナチスは左翼、安倍首相は左翼、といった非論理的な言説までが日本で受け入れられてしまうのは、左派の論者が社会的公正を党派的にしか利用していないという現実があるのではないかという疑問すら感じます。

フェイクニュースは嘘を本当だと誤認させることが悪いのであって、左派に都合の悪いニュースを拡散させるから悪いのではないのです。

つまり、フェイクニュースは「公正」でないので悪いのです。

そこを履き違えては、本来得られるべき味方が敵に回るばかりなのではないかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?