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大腸がんとのたたかい 2024-04-02

2週間経ったのか。
時が経つのが早い、最近マジで早い。
高校の時に最近時間が経つのが早く感じると話していると、国語の先生からお前の年でそんなこと言ってたら、俺みたいに年取ったらもっと恐ろしいことになるぞと脅された。まさに光陰矢の如し。また抗がん剤治療の副作用と格闘しなければいけないのか。
新年度、気分を改め自分の病気、体調と向き合って行かなければならない。頑張ろうっと。

先週末夏日になるほど天気が良かったこともあり、ようやく近所の公園の桜が咲き始める。天気予報を見ると、あまり良い天気が続かない。貴重な良い天気と言うことで、カメラをぶら下げていつもより早く公園に到着。残念ながら未だお日様が当たらないので冷たいシャープな印象の桜の写真を撮り始める。
徐々にお日様も高くなり、良い感じに桜の花びらが光り輝く場面もチラホラ。来年から桜が楽しめる保証は無いと言う想いが、バシバシとシャッターを切る動作を加速させる。しかし自分好みの写真を撮るって言うのは難しいもんですねぇ。

病院まで送ってもらう道すがら道路脇に植えられた桜に目を奪われる。2週間後には散ってしまっているんだろうなと次回の通院の様子を想像する。

病院に到着し、保険証確認して、採尿採血を済ませる。病院到着が若干遅くなったが、混んで無い。
化学療法の保健士さんとの面談も特段新たなトピックスが無いのであっという間に終わった。
続いて歯科口腔外科へ。今週はフロスを使った歯磨きもやっているので、それ程注意を受けないかなと思ったら、美人先生にまた歯垢がたまって来てますねって…トホホ。歯の清掃をして貰うが途中、口を閉じてくださいと言われる。?口を大きく開けた方が清掃し易いのでは無いのか?清掃をしてくれる方曰く、私は親不知が生えており、口を開けると筋肉が邪魔して歯ブラシが奥まで届かず磨きにくいと説明される。なるほど今回の歯磨きレッスンは親不知の歯磨き方法についてだった。50年も生きてきて、未だ未だ知らないことが溢れている。

主治医の診察ですが、血液検査の結果、これまで順調に下がっていた腫瘍マーカーの値が微増。ムムム。抗がん剤治療をいつまで続けるのか先生に相談した所、手術後の抗がん剤治療であれば回数があるらしいが、転移があるステージ4の私は、ずっと抗がん剤治療を続ける必要があり、効き目が無くなったら、次のレジメンに切り替えて行くのが標準とのこと。わかっていた。最初に完治しない、延命の処置であることは聞いていた。最近調子が良く、もしかして奇跡的に治癒するんじゃ無いかと甘い期待を抱いていたが、そんなに甘く無いようだ。軽く凹む。ただポジティブにならないと病気も良くならないので、あまり深刻には考えないようにしている。

また化学療法棟に移動して点滴開始。仕事で聞いておきたい会議があったが、10時開催の打合せには間に合わなかった。メーカーさんを呼んでの11時からの会議に耳だけ参加。チャットで反応しようとした所Wi-Fiが切断され会議から放り出される。どうも4月で病院のWi-Fiを再設定する必要があるらしい。あまり読まずに適当に接続していたので、長時間接続が不可だった模様。焦りは禁物ですね。ネットワーク設定を一度削除して、新たにWi-Fiを再設定し、現地の若手と先ほどの打合せ内容について軽くチャットを交わし、明日詳細の内容を確認することになった。

長い投薬時間のため、途中トイレに行き、おにぎりを食べる。本日はシンプルなおにぎり一つだけだったので、自分が弁当バックに放り込んだハラダのラスクも食べる。想像していた以上に食べる時の音が大きく、恥ずかしくなった。このおやつを食べる行為をやめないと私の身体は良くならないのだろう。甘いもの好き、美味しいと言う脳みそにインプットされてしまっている情報を何らかの形で書き換える必要がある。何か策を練ろう。

薬の影響で脱毛が進み、散髪もしていない。もう髪の毛の薄さがやばいので短くスッキリしたい。ただ普通の散髪屋に行くと説明が厄介だと考えていた。そうだ病院内にも理髪店があるじゃ無いか。貼り紙を読むと入院患者のみ対象としている訳では無さそう。試しに一度切って見ることにした。
予約なしだが今すぐなら髪を切ってもらえるとのことで早速散髪してもらうことにした。入院はしていないが化学療法中で抜け毛が気になることを伝えると、1番のお勧めはまだらが気にならないよう短い0.3mmのバリカンで剃り上げること。若しくはスポーツ刈風にトップを若干残す案を推奨された。院内の理髪店で働く経験から言えば、長く残したお客様は再度訪れて短くすることが多いとのことだった。いきなり坊主は少し抵抗があったのでスポーツ刈りでオーダーした。

店主のお兄さんはバリカンを躊躇なく滑らせる間、勢いよく話しかけてくれる。お客様の気分を盛り下げ無いための手段だと思うが色々楽しい話が聞けた。スキンヘッドにする件は男性よりも女性の方が潔くてかっこいいと。夫婦で来ると散髪する旦那さんの意見よりも奥様の短く刈っちゃいなよと言う意見の方が強いらしい。この病院で、あるドラマのロケの話を断ったらしい、あのドラマのロケ地はここだとか色々話をしてくれた。
院内の散髪屋にも病院運営に関する情報が降りて来るのか?組合みたいなものが存在するのか?聞いてみた。お兄さん曰く散髪には色々なお客様が足を運び、色々な情報のキャッチボールがなされるとのこと。自分的に興味を持ったのが、昔髪結どころは社交場であったこと、お風呂と併設されていたため女性の裸見放題の時代もあったこと、権力者達が国の戦略を語り合う場でもあったとの事。情報漏洩の観点で言うとアウトかも知れないが情報が拡散されるインターネット、SNS的な役割をしているんだなと思いました。
散髪を終え眼鏡をかけて自分の髪型を確認する。こんなに短髪、中学生のとか先生に怒られて0.5mmで刈られて依頼です笑。

ベッカムヘアーを目指した結果、ヤーレンズ楢原、いやたこ八郎になりました笑。もしくは酒井敏也さん。

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