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ぷーさんの気まぐれ読書ノート

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私(ぷーさんこと大嶋友秀)がこれまで読んだ本の紹介をするノートです。どの本もおすすめの本になっています。
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#自分

往復書簡の魅力

 往復書簡をとは、簡単に言えば、手紙のやり取りです。それも、今回は選んだのは、雑誌や新聞で公開しながら手紙をやり取りしたものです。ここでは、二冊の往復書簡を結びつけて、その面白さに迫っていきます。選んだ本は、『父と娘の往復書簡』(松本幸四郎&松たか子、文春文庫)と『手紙、栞を添えて』(辻邦夫&水村美苗、朝日新聞社)です。  まず、この二冊に共有しているのは、快感でした。二人の親密な人たちのやりとり、あたかも秘め事のようなやりとりを、盗み聞きしているような倒錯した思いをいただ

『村上T〜僕の愛したTシャツたち』村上春樹著、新潮文庫

 ビジュアルというテーマとして、誰もが身近に触れているトピックを選んでいる本を紹介します。これは、著者が気に入ったり、持っているTシャツを紹介することで、その思いや考えを綴っていくエッセイです。そこで知れる村上春樹のこだわりやスタイルを知れるのが面白いです。  例えば、私はこの本を読んだことで、村上さんはほとんどいつもTシャツと短パンで過ごしているのがわかりました。また、どこかに出かけて(例えばレストランとか)、スボンを履いていない方は入場できません、と言われたら、カバンの中