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これから塗り替え工事をお考えの方へ 『塗装工程編』


外壁塗装の工程とそれぞれの目的、さらには外壁塗装を行う際の適正な予算の組み方など、外壁塗装と一言で言っても、確認事項がたくさんあります。
これらの知識を備えておけば満足のいく外壁塗装を行えるでしょう。
今回は正しい外壁塗装の知識をご紹介します。

1:外壁塗装の工程とそれぞれの目的

まずは外壁塗装の工程と、各段階における目的についてご紹介します。

はじめに足場や養生シートなどを設置する仮設工事を行います。
足場は職人さんが塗装を行うために、養生シートは塗料が周囲に飛ぶのを防ぎます。

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庭木などがある場合は、事前に業者さんと話し合いをしてトラブルを事前に防ぎましょう。

次に外壁の高圧洗浄を行って、外壁の汚れを落とします。

ホコリやゴミが付着していたり、藻やカビが繁殖している場合もありますので、汚れ方に応じてバイオ液を使用したりします。
洗浄後は外壁を乾燥させるために、1日から2日間要しますので、その間は塗装作業以外の工程を行います。

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洗浄した日に、下塗り工程を行う業者もいるので気を付けましょう。

洗浄が完了すると下地処理を行って劣化部分を修復した後、家の周辺のものをテープやシートで覆う養生を行います。

↓壁の腐食部分を補修した跡です。場合によっては、外壁材を一部交換することもあるので、どのような方法で下地を処理するのか?も業者に確認して写真を撮ってもらいましょう。

補修方法で費用が大きく変わりますので!

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↓汚れてはいけない部分をビニルやブルーシートで覆った状態です。

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下地処理は完成時の見栄えを大きく左右するだけでなく、塗料の密着にも大きく関係するので、必ず丁寧に行ってもらいましょう。

これらのステップが完了すると、いよいよ下塗り、中塗り、上塗りを始めます。
下塗りと中塗り、上塗りは塗り残しをなくすため、違う色を使用したり、色によっては変えずに塗装したりします。

↓こちらは、下塗りの状況です。

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下塗りは仕上げ塗料の密着性を高めるためだったり、劣化した外壁を強化したりと様々な性能を持つ物を使い分けます。

色も透明の物や白い物、仕上げ色に近い物まで様々ですし、下塗りを2回塗る場合もあります。

例えば、同じお家でも東西南北や構造の違いにより、外壁の傷み具合も様々です。

西日の当たる部分は日陰の多い北面に比べて劣化している場合があるので、その場合は現場判断で下塗りを2回塗る事もあります。

中塗りは上塗りの艶を均一にしたり、耐久性をも左右する大切な工程ですが、丁寧な塗装を行わないと流れたり、透けたりと残念な結果も招きやすいです。

上塗りは完成後の美観を良くするのに重要なものです。

均一に、ムラなく仕上げていく事が重要です。

そして、どんな上塗り塗料を使うかで耐久性が大きく変わります。

また別の機会に書かせていただきますが、高いだけで耐久性の期待できない塗料は、たーーーくさんあります。

↓こちらの記事を参考にしてください。


塗料の目利きが出来る塗装屋さんは数が少ないですが、是非見つけて欲しいです。

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これらの塗装にプラスして付帯部の塗装(雨戸や破風板など)が終わると点検、引き渡しが行われ全ての工程が終了となります。

↓雨戸を吹き付け塗装しています。このほかに、手塗りにて行う場合もありますので、塗装業者に確認しておきましょう。

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↓ベランダの防水塗装の様子です。防水材の種類によって様々な塗装方法がありますので説明を受けましょう。出来れば、現地調査時に実際に視ていただくことをお勧めします。

雨漏りの有無も伝えると、スムーズに防水工事が行えます。

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↓最近では、基礎の保護塗装も行います。専用の塗材が発売されているので、普通の塗装ではありません。外壁塗装と一緒に行うことで費用も抑えられるので、ご検討されると良いでしょう。

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↓雨どいの塗装です。ほとんどの雨どいは塩ビ製なので紫外線劣化が激しいです。外壁が綺麗になると気になる部分でもありますが、外壁塗装代しか見積書には記載がなく、後から追加塗装と言われるケースもあるようなので、確認しましょうね。

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↓軒天井の塗装です。材質によって、使う塗料が変わります。一般的に白が塗られるケースが多いですが、最近では外壁色と同色にしたりとお洒落な配色も多いです。

塗装業者の専門家に相談したいところですが、色彩の勉強をしている業者も少ないので、お客様的には悩ましい部分かもしれません。

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2:定価のない塗り替え工事金額について

商品を販売する場合と違い、品質や塗装工程、職人のレベルによっても金額が変わります。

新築時より、費用でも選別は難しいかもしれません。

あまりに安くても不安。。。

高いと感じても不安。。。

それが人間ですから、当たり前です。

最終的には、信頼できる業者なのか?が重要かもしれませんし、取り合えず安いところでキレイになれば良いと考えるのも、人それぞれです。

ご自分で選定基準を設けることもお勧めです。

例①:創業から20年以上経っている(実績)

例②:県知事許可を取得している(公的信頼)

例③:情報の発信力(企業努力)

最低限の見積もり依頼基準を設けるだけで、だいぶ絞り込めるのではないでしょうか?

間違っても、突然飛び込み営業をしてくる業者決め打ちの契約は避けましょう。不安やお得感を前面に出す営業マンは相手にしない事が重要です。


※まとめ

今回は正しい塗装に関する知識についてご紹介しました。
塗装の工程や業者の選定基準を知っておくことで、より安心して外壁塗装を行う準備に進めるでしょう。

地元で塗装業を営む方は多くいると思いますが、元請けで塗り替え工事を豊富に行う塗装業者は数少ないかもしれません。

下請け感覚で塗装工事を進めて、トラブルになるケースは山ほどありますし、営業マンの寄せ集め塗装会社がイケイケ営業をされているケースも多いです。


これらの知識を参考にして、ご自分の考えに沿った、満足のいく外壁塗装を行ってくれそうな塗装業者を見つけてくださいね。