2005.05.21の手記
きみの服があまりにもヨレヨレだから、僕は毎日きみのことを心配しているんだ。
ヨレヨレの洋服をまとっているきみは、そのことすら気付かずに、まるでどこかの令嬢みたいな気高いふるまいで街を闊歩する。
きみのその姿はひどく滑稽だから、人々はすれ違いざまに鼻で笑い軽蔑し、そうしてきみのまわりからは人がどんどんいなくなっていく。
それでもきみは一心不乱に前を向いて街を闊歩する。気高く、大袈裟に、自分勝手に思い描いている自分自身の崇高さを撒き散らして街を闊歩する。
そんなきみの姿が僕はとても愛しくて、きみのそのヨレヨレの洋服を見て見ぬふりするバカな連中は全員この手で絞め殺してしまうのなんて簡単だから、きみはいつでもそうして街を闊歩していていいんだよ。
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