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保有水平耐力@構造一級建築士

構造一級建築士の勉強を少しずつやっています。
朝の始業前の30分だったり、帰ってからの小一時間だったり。
時間が足りないですが、継続することが大切だと思っています。

今日は鉄筋コンクリート造の保有水平耐力の設問

3階の柱の部材群としての種別を告示に従って判別し、判定根拠を説明する


与えられている条件は
3階の保有水平耐力は6955kNで、柱および耐力壁の負担水平耐力は下記の通り
種別FAの柱が負担する水平耐力の合計は1850kN
種別FBの柱が負担する水平耐力の合計は1050kN
種別FCの柱が負担する水平耐力の合計は355kN
耐力壁の種別はすべてWAで、負担する水平力の合計は3700kN

です。

部材群としての種別を求めるには以下の通り
種別FAの柱の耐力の和をFA~FCの柱の耐力の和で除した値をγAとする

種別FCの柱の耐力の和をFA~FCの柱の耐力の和で除した値をγCとする

γA≧0.5 かつ γC≦0.2 の場合 →部材群としての種別はA
γC<0.5の場合         →部材群としての種別はB
γC≧0.5の場合         →部材群としての種別はC
なお、種別FDの部材を取り除いた場合に局部崩壊が生ずる場合はD

今回は、
γA=1850/(1850+1050+355)=0.568 →0.5以上
γC=355/(1850+1050+355)=0.109 →0.2以下

γ≧0.5 かつ γC≦0.2のため、
3階の柱の部材群としての種別はA  というのが回答です。

設問について

鉄筋コンクリート造耐力壁付ラーメン構造の保有水平耐力計算の設問の一部でした。

部材群としての種別については、
保有水平耐力計算の中の構造特性係数Dsの説明の中に記載がありました。

構造特性係数Dsは、建物の振動に関する減衰性
各階の靭性の特性に応じて、建築物に求められる必要保有水平耐力を低減する係数で、計算を行う階の架構の形式、性能によって数値が決められています。
一般に架構の靭性が高いほど、減衰が大きいほど、Dsを小さく設定することができます。

Dsを求めるにあたり、先ほどの部材群としての種別が必要となってきます。

柱および梁の部材群としての種別
耐力壁の部材群としての種別
耐力壁(筋交いを含む)の水平耐力の和を保有水平耐力の数値で除した数値
をもって、構造特性係数Dsは決められます。

木造住宅レベルでは構造設計はルート1(許容応力度計算)しか行いません。(大規模になればあるのでしょうが)
保有水平耐力計算となると、このような基本から慣れていかなければなりませんね。




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