「がん闘病経験」を履歴書に書ける社会にしたい。

この記事を閲覧して下さった大半の方は、恐らくWEARのコーデのURLから飛んで下さったと思います。ありがとうございます。

そしてタイトルを見て、「いやコイツ全然ファッション熱く語ろうとしてないやん何やねん」と感じた方もいらっしゃると思いますが、一度、この記事に目を通して頂ければ幸いです。

まず、皆さんにお礼を言わせて下さい。

私が今、自分に自信を持って外を歩けるのは、皆さんが私のコーディネートに対して「いいね!」や「お気に入り」を付けて下さるからです。

実は、私は去年白血病を罹患しました。

そして競泳の池江選手と同じ治療を受けて退院し、現在は社会復帰に向けて準備中です。

しかし、治療中に使用していた薬の副作用により、頭はツルツルで顔はむくんでしまっています。

顔のむくみはマスクで隠れますが、自分の頭がツルツルの状態で外に出ると、周囲の目が気になってしまいました。そのストレスが積み重なり、外出が精神的にキツイ時期もありました。

そんな自分の頭頂部を隠すために始めたのが、WEARでした。

帽子をオシャレに着こなすことが出来れば、周囲の人からジロジロ見られることがないんじゃないか、そう感じたからです。

皆さんのコーデを参考にしながら、見よう見まねで自分のコーデを投稿してみました。すると、少しだけ「いいね!」や「お気に入り」が頂けました。

そこからは試行錯誤の繰り返しでした。皆さんのコーデを見て、自分のコーデを修正して、投稿して、これをただ繰り返しました。

その結果、徐々に頂ける「いいね!」や「お気に入り」の数が増えていき、今では自分のコーデがWEARのランキングに掲載されたり、フォルダインして頂ける程の評価を頂けるようになりました。

この事実が、外見の変化に打ちのめされた自分に、どれほどの勇気と自信を与えてくれたか。

人の目線を気にして外に出るのが億劫だった自分が、今では「今日の私の服装どうですか?オシャレでしょ?笑 どうぞご覧くださーい!笑」となるまで自分の服装に自信が持てるようになりました。

これも、皆さんが日々オシャレなコーデを投稿して下さったり、自分のコーデに「いいね!」や「お気に入り」を下さるおかげです。

これからも皆さんのコーデを参考にしながら、自分も負けないようにどんどんオシャレになって行きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、ここからが本題です。

タイトルでもあるように、私は「がん闘病経験」が履歴書に書ける時代、つまり「がん闘病経験」そのものが社会的なステータスとして評価される時代に変えて行きたいと考えています。

具体的に言うと、履歴書の資格欄に「普通免許自動車取得」や「TOEIC800点」と記載してアピールするのと同じように、「がん闘病経験」が自身の長所としてアピールできる時代に変えていきたい、ということです。

「いや、がん闘病経験がどんな長所になるねん」と感じた方、このnoteのマガジンに闘病生活をまとめておりますので、ご覧になってみて下さい。

恐らく、皆さんが想像してる以上にハードな闘病生活になっていると思います。ですがこれが現実で、私はまだ命を取り留めただけマシな方です。

池江選手は本当にすごいと思います。退院して僅か2年でオリンピックの切符を掴むことは、同じ治療を受けた身からすると正直信じられません。

ただ、池江選手だけが凄い訳じゃないとも思います。がんを乗り越えた人、みんな凄いと思います。みんなそれぞれ精神的、肉体的苦痛を耐え抜いて治療を乗り越えた人達なんです。

そういう人達が持つ人間的な芯の「強さ」はどんな仕事、分野、状況下においても圧倒的に長所になると思ってますし、私も徐々にそれを感じ始めています。

だからこそ、がんを乗り越えた人達には、「辛かったね」とか「大変だったね」とか同情の声ではなく、「凄いな」とか「マジで頑張ったな」という賞賛の声が欲しいんです。(あくまで個人的な意見です。)

そして、「がんを乗り越えた人達」=「凄い人達」という認識が広がれば、私たちのようにがんを経験した人達も自信を持って生きやすくなると思います。

こうした認識を浸透させることにより、タイトルの「がん闘病経験が履歴書に書ける」社会を実現できるのではないかと考えています。

そして、この社会の一番のメリットは、皆さんががんに罹患しても治療を前向きにスタートできる、ということです。

今、日本では生涯で2人に1人ががんになる時代と言われています。この記事を読んで下さってる方も、将来がんに罹患してしまうかもしれません。

そして万が一、皆さんががんに罹患されてしまった時に、

「なんで私ががんに。。」という後ろ向きな状態で治療を開始するのと、

「がんの治療乗り越えたらみんなから尊敬の眼差しで見てもらえる。」という前向きな状態で治療を開始する。

どちらが精神的なダメージが少ないかと言えば、私は後者だと思います。

まあ、色々と御託を並べましたが、

結局の所私は、外に堂々と出る勇気を与えて貰った皆さんに、

がんと告知された時の「なんで私ががんに。。」という、地獄のような、あの絶望的な感情を経験して欲しくないんです。

本当に。めっちゃ辛いんで。笑

そうなるとやっぱり「がん闘病経験」そのものが肯定される社会にするのがベストなのではないか、と考えます。

そうは言っても、「がん闘病経験が本当にその人の長所になるのか?」と思われる方もいらっしゃると思います。当然です。

なので、私は今それを証明しようと色々とアクションを起こしています。
その過程で、また皆さんにお力を借りる時が来るかもしれません。

その時は、今「いいね!」や「お気に入り」を頂くような感じで、お力添えを頂ければ幸いです。

それでは、長文かつ稚拙な文章となりましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

T.K








頂いたサポートは、がん患者さんが生きやすくなる社会を構築するために大切に使用させて頂きます。