発症経緯

周囲の方の協力で有り難いことに、「ゆたかさ」の記事が色んな方に読んで頂き、note全体の記事の閲覧数が増えてます。なので、ここで一旦自分がどういう経緯で白血病と診断されたのと、軽く白血病の説明をさせて頂こうかなと思います。(自分の理解が間違ってる可能性もあるので、参考程度に)

まず白血病についてです。「血液のがん」と呼ばれ、白血病細胞と呼ばれる悪性細胞が体内で無限に増殖し、体内で正常な血液細胞(赤血球、白血球、血小板)が作れなくなり、体に様々な悪影響を及ぼします。例えば、赤血球減少による貧血、白血球減少により免疫力が低下し、様々な感染症にかかりやすくなること、血小板減少によりちょっとした傷でも血が止まらなくなる、等です。放置を続けると、悪性細胞が臓器に侵入し、その臓器に障害が発生することにより手遅れとなります。

次に、私が白血病と診断された経緯についてです。時系列で説明します。
4月4日、38℃の発熱がありました。咳や鼻水の症状は全く無く、膝の関節痛がありました。風邪だなと思い自宅療養をしていました。

4月6日、熱が40℃まで上昇し、自宅のトイレで意識を失いました。近くの病院に救急搬送され、即入院となりました。感染症を特定するため、ありとあらゆる検査を受けました。しかし結果は全て陰性でした。そこから1週間、40℃の熱にうなされつつも、13日に平熱に戻りました。

4月13日以降、退院のために経過観察を行っていると、ある異常が見つかりました。白血球の数が、一向に回復しないのです。普通は、体内で感染症との戦いが終わると、一時的に減少していた白血球数は自然に回復していきます。しかし自分の場合は、平熱に戻り1週間経っても基準値の3分の1から全く増加しませんでした。主治医の先生は造血能力(血液細胞を作る力)に異常があると疑い、私の骨髄を抜き取る検査を行いました。

5月1日、再び40℃の発熱。もちろん原因となる感染症は特定できず、1週間続きました。

5月10日、骨髄検査の結果、造血能力に異常があることと、悪性細胞が存在することを伝えられ、ほぼ白血病であると診断されました。なぜ「ほぼ」かというと、白血病の定義では骨髄中に悪性細胞が20%以上存在することが条件なのですが、自分の場合は15%程度であったためです。

5月18日、入院していた病院から、より専門的な治療が受けることのできる病院へ転院しました。病院間の情報共有が円滑に行われていたこともあり、5月20日に急性骨髄性白血病と診断され、21日から抗がん剤治療を開始し、今に至ります。

不幸中の幸いと言うべきか、自分の場合は手遅れになる前に治療を開始することができました。しかし、あの時救急搬送されずに自宅療養のみで完治していた場合、恐ろしい結末を迎えていたかもしれません。

「自分は若いから大丈夫」という感情を持ち、大学の健康診断をだるいと思いながら生活していた自分を、殴りかかりたくなりました。(勿論受診はしました。)如何に若くても、定期的な健康診断は欠かせないことを身をもって学びました。



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