How to 撮影内製化~破~
おしながき
商品撮影の内製化って?どうやって検討するの?
2回目なので、今回は実際に必要な機材やシステムなどをチェックしてゆきます。
最低限の画像作成環境は揃うように書いてゆきますので、ご覧ください。
書いている人
梅谷知宏(ウメタニトモヒロ)1986/05/17
執行役員 営業企画/カスタマーサクセス GM
所属:オービットブイユージャパン株式会社
Vision:自動撮影システム「PhotoAutomation」で新しい常識を作る。
Action:システム販売で「画像インフラ」を提供する。
撮影~切り抜き加工~出力までを数クリックで完了させる
世界シェアNo.1ソリューションを専門に販売する会社。
主な業務は販売後の「伴走型プラン」「画像インフラ」を整えるサクセスチームを率い、アライアンス企業様との連携にてEC事業者様や画像を取り扱う500社を超える企業様のお手伝いをしています。
月一でトークライブとかもやってます。
撮影内製化のプロフェッショナルとして、システム提供をしている現場から、弊社システムを使う使わないに関わらず、「撮影内製化する」という事をお伝えしてゆきます。今回は2回目。
1回目はこちら
チーム編制は撮影と編集
と、言うわけでチーム分けは簡単。
カメラ構える人とフォトショップ触る人ですね。
ともかく1人ずつとして、2マンセルのチームで行きましょう。
1眼レフカメラを使える人=撮影ができる人ではありません。
具体的には、ストロボや定常光を使って撮影を淡々とこなせる人です。
また、画像編集も、EC必要要件を理解し、効率よく作業ができる人です。
撮影機材編
撮影には何が必要?
カメラ
背景紙
照明
例えばという事ですが、三種の神器的にはこんなところです。
カメラ以外はAmazonで適当に見繕ったので、めっちゃいいとかそんなものではありませんのでご注意。
カメラについては、あまり大きなデータでなくてもよいEC用途といえど、
デジカメは元より、EOSkissシリーズ等の入門カメラでは正直微妙です。
今後ドンドンいいものが出てくるとは思いますが、ひとまずは80Dあたりをチョイスしましょう。
EC用画像は、商品ページと広告バナー用の2種類必要になるのですが、特に広告用バナーの画像の質を下げると痛い目を見ます。
編集機材編
PC
これは何でもいいです…とは言えなのですが、
操作性を考えると下記のようになります。
OS windows
CPU corei7-8000番台以降~
メモリ 32G
SSD 512G~
グラボ (お好みにはなりますが)GTX1060・6G ~
BTOPCで検索して好みのスペックをチョイスされるのが良いと思います。
ちょと調べて高いと思ったあなた。
ここ渋ると毎日残業確定の画像編集が待ってます。
スペック良くても残業割とあります。。。。(フローによりますが)
モニター
付属ので良くない?てか、ノートPCで良くない?
ダメです。
EIZOのモニター買いましょう。
クレームの一つに【色が違う・届いたら全然違う】
これ、本当につらいです。
色の再現性が高いモニターを使って編集作業ができないと、
色が違うというクレームからは抜け出せません。
永遠に。
Tipsとして、
顧客がサイトを見る環境はスマホ・PC・TVでスマートPC等様々です。
つまり、顧客1人1人に見えている商品画像の色味はバラツキがあるという事です。
だからこそ、元の画像の色味は一定ラインを保つという意味合いで、最大公約数として、「色味がちゃんと見れるモニターを使っている」というエクスキューズを提示しています。
ソフトウェア
言わずと知れたフォトショップ
確実に必要ですよね?何するのか?
後で編集フロー書きます。
撮影フロー
実際に撮影フローとしては以下が最大公約数となります。
あ、撮影セットは太陽が入らない所に設置しましょう。
西日で色が狂うことがかなりあります。
・商品検品
・照明と背景紙の調整
・商品セット
・カメラのストロボ露光調整して撮影テスト
・本撮影
・撮影データをPCへ転送
正直、レガシー過ぎてすでに廃れつつありますが、手始めに始めるならこのパターンとなります。
Tipsとして、キヤノンさんの例で挙げると、
PCとカメラをUSBで繋ぎ、三脚撮影。
EOSユーティリティーというソフトウェアでPC上で撮影ボタンが押せ、
【画面を見ながら&指定フォルダに保存しながら】の撮影が楽です。
編集フロー
撮影後の画像をSDカードorUSB経由でPCに入れてから…
・フォトショに画像をインポート
・背景切り抜き処理(楽天・アマゾン・バナー広告用に必須)
・実物の商品と画面を見ながら色合わせ
・画像の縦横ピクセルをEC要件に合わせてクロップ
・規定サイズへ圧縮しながら~.jpgにて出力
・出力後のファイルをリネーム・連番付与⇒フォルダにまとめておく
1商品5ショットとして、文字編集などを挟まずAmazonライクに作るとして、初心者は5枚の画像を作る時点で途方にくれるので(フォトショップの習熟は年単位ともいわれます)必ず経験者を入れましょう。
また、色味合わせは「顧客が荷物を受け取って最初に見る状況」である、「室内光の下」でやることをオススメします。
それでも5枚の画像を作るのには大体40分程は見込んだ方が現実的です。
EC画像の取り扱い方って??みんなどうしてる?
結構大事な項目です。
画像ファイルのネーミングルール自体はECモールに合わせることが必要ではあるのですが、その他のコードとの紐付け・管理を考えるというループを苦し…楽しんでください。
基幹システムやDBとの連携があった場合は複雑化しますよってTipsです。
・自社発番の管理コードの有無
・ECアップロード用のコードの取り扱い
・店舗がある場合はJANの取り扱い
この辺りは自社用にチューニングしてゆく必要があるのですが、さすがにツールを入れないとかなりしんどいことになります。
紐つけをする必要がある。このことは頭に入れておいた方がいいです。
もちろん、紐付け等が達成された場合は一括登録などは解消しているはずですね。オススメツールはたくさんあるので、知りたい人はご一報を。
あの、ささげって撮影のほかに採寸と原稿ってありませんでしたっけ?
そうですね。そうなんです。
めっちゃ大変です。
とりあえず画像が用意できても、商品ページを構成する要因としてはまだまだ足りないんですね。
長くなりすぎたので、とりあえず要素だけお伝えして未来の自分にバトンを繋ぎます。
・採寸
規格品であれば単純に商品情報があるのでひっぱれる。
ひっぱれない場合はまぁ地獄です。
Tipsとして「IoTメジャー」という言葉を置いておきます。
googleフォームに飛ばしてもよし、そのままCSVもよし、実はめちゃくちゃ工夫できる分野でもあります。
・原稿
確実に人の工数をかけるべき部分なので、適当に書くと確実に売れません。MDさんや企画の人がなるべく商品価値を訴求できる知識と熱意を原稿に載せて欲しいです。
※バイトに適当にさせると地獄を見ます。
今回のまとめ
画像作成インハウスの準備物はざっと見られたと思います。
とはいえ、効率や、売れるのか?という部分に対しては全くフォーカスしていません。
ECモールが推奨している画像の仕上がりやピクセルサイズを始め、必要最低限の要件はしっかりと注意深くクリアしてゆく必要があります。
インハウスをする目的は何であったか…
大切に作った製品・これだと思って仕入れた製品を最後の最後で台無しにしているのは紛れもなく自分たち自身である。
だからこそ、内製化で変えてゆく。
(1回目の記事から引用)
もう一歩踏み込むと、
「自社が良いと思う製品の表現を自由にする」
「他社との差別化」
という事になってくると思います。
着実に実現できるよう、次回は実際の事例を交えてドライブの現場の一端を書いていこうと思います。
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